Hanews-はにゅうす

ウィーン歌曲歌手、「はにうたかこ」の毎日のちょっとしたことを書いています

オーバーアマガウとフュッセン8&9.9.2007

2007年09月19日 19時08分06秒 | Weblog

ちえさんが美術史美術館へ行っている間に、少し前の日記になりますが、追記しておきます。(現在「はにゅうす」はほとんど私個人のヨーロッパ記録帳になっております。あしからず)

9月8日にミュンヘンを出て、一泊旅行として、ルードヴィヒⅡ世が亡くなったシュタルンベルク湖へ行きました。残念ながら雨でしたが、森鴎外が「うたかた」で書いた情景そのままになりました。船の船長さんがとても親切でステキな人で、ルードヴィッヒの十字架がどこに見えるかなど、教えてもらいました。

約1時間の船旅を終え、私たちは以前に行ったとこがある、オーバーアマガウというドイツの有名な保養地を目指しました。ここへ行くには、ムルナウという駅で単線の電車に乗り換えないといけません。車掌さんに聞くと、1Aのホームで待っていなさいとのこと。しかし待てども待てども電車は来ません。もう出発の時間なのになぁと思っていると、はるか向こうのほうから「オ~バ~アマガウか~~~~?」とおっさんの声。私も負けじと「オ~バ~アマガウで~す!」すると、こっちへ来いと手招き。ホーム間違えた???私たちは全速力でホームの端から端まで走っていきました。するとそこには1台のバス。「なんで?電車でオーバーアマガウに行くんだけど。」と聞くと、「10月なにがしまで電車は走っていないから、このバスにのりなさい。」とのこと。よかった~。もしあのおっさんの声が目的地以外の質問、例えば「そんなところでなにしてんね~ん?」とかだったら、私は無視して電車どころかバスにも乗れなかったことでしょう。

さて、オーバーアマガウでは、簡単な観光をしました。ここは10年に一度、村民全員が出演するキリストの受難劇を行うことで有名です。次の上演は2010年だそうです。もう一つの名物は、壁のフレスコ画。キリスト関連のものも多いですが、現在観光名所になっているのは、赤づきんちゃん、ヘンゼルとグレーテル、7匹のこやぎなどの壁の絵です。


また、結婚式ラッシュのこの時期、ここでも結婚式に出会いました。花婿は中央の冠の男性。花嫁は(見えるかな?)後ろの水色の民族衣装の女性ですが、皆で町中パレードをし、そして、よその町から来た花婿に、この村の青年たちが、民族舞踊を教えるのですが、あまりに難しく、周りに笑われていました。村の洗礼を受けていたような感じです。


その後、バスでフュッセンに移動し、次の日、白鳥城とホーエンシュヴァンガウ(ルードヴィヒⅡ世の父の城)を見学し、そして夕方からフュッセンの街でおもしろいものを見ました。


これは、1年に一度この街で行われている、市民劇のひとつだそうですが、街のアマチュア劇団のみなさんが、この日の記念して、「中世の裁判」の様子を演劇にしています。写真のシーンは、女主人がキノコで夫を毒殺したのですが、それに対して館の調理師である女性が「奥様は無理からに私にそのキノコを使うように言いました。」などと申し立てています。他にも薬草売りや、義兄弟、前の召使など、どんどん申し立てにやってきて、女主人を悪人に仕立てていきます。街のすみっこの広場でこっそりやっていたのですが、ドイツ語がよくわからなくてもおもしろかったです。(劇は裁判官の「これであなたの刑は確定しました」という台詞で終わりましたが、もちろん彼女は、お約束どおり有罪、おそらく打ち首の刑になったことと思います。)



上の3連の写真は、劇のあと、夜店の屋台にまじって、人間のセリをしておりました。がまの油の口上よろしく、「さあ、いくらでヒモを引っ張る権利を買うかね?」と。あるおじさんは1ユーロでその権利を買いましたが、桶の中に2ユーロ掘り込んでしまい、「おつりは残念ながら両替できないんでね」と断られていました。でも一発で当たりのヒモを引っ張り、奴隷?は見事水の中へ!当時の余興の一つなんでしょうか?見ているのはとっても楽しかったです。

さて、前にもブログに書きましたが、フュッセンのペンションは、東山魁夷が泊まったペンションとして、宿のおじさんが自慢していました。「朝ごはんついてる?」って聞いたら「おいしい朝ごはんがついている」と自慢しているペンションでしたので、とても期待していきました。そして期待通りとてもステキなペンションでした。まず到着後すぐ、ロビーでゆっくりジュースをご馳走になり、Nご夫妻は、窓を開けると白鳥城が見える部屋でしたし、近くは普通の住宅街なので静かですし、町まで出る散歩道も白鳥城を見ながらのコースなんです。おじさんは写真のとおり、大きな身体をのっしのっしとゆすりながらでしたが、しゃべるしゃべる!でもとっても気遣いのいい、親切なおじさんでした。(おじさんは英語ができないので、ドイツ語のできないお客さんは困っていました。朝ごはんも期待以上にかわいらしくおいしかったし、出発の記念に、ホテルの写真を貼り付けたカードに、Nご夫妻結婚25周年に寄せてコメントも書いてもらい、ちょっとステキなプレゼントができたかしら?と我ながらこのホテル選んでよかったと思える場面でした。


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ザクセン州立管弦楽団ドレスデン18.9.2007

2007年09月19日 07時01分09秒 | Weblog
写真はメイドインオーストリアのアルムドゥドッラーAlmdodolerです。アルプスのハーブをレモネードにしたジュースで、これをお土産にして欲しいという元留学生も多いです。

さて、今日は急きょ予定を変更して、ムジークフェラインでザクセン州立カペッレドレスデンに行ってきました。カペッレをどう訳していいかわからないので、管弦楽団にしておきますね。指揮は先週ドレスデンのゼンパーオペラで聞いたサロメの指揮者ファッビオ・ルイジ。

最初はベートーベンのピアノコンチェルト「皇帝」でした。ピアノの演奏会は絶対寝る自信がある私ですが、なにしろ立ち見。(6ユーロ)それも満員御礼。寝るどころではありません。それどころか、こんなに繊細で、美しいベートーヴェンは初めてでした。とてもまじめな指揮なのですが、とても熱い。好感が持てました。

ピアニストのエレーヌ・グリモーは、日本語のHPで調べると、とても有名な人らしかったのですが、最初だれだか全然わからなくて、まあ、かわいらしいお嬢さんだこと!という印象でした。力強さは立ち見の屋根の下ではよくわからないのですが、繊細さは2楽章ですばらしく表現されていました。

後半は、R・シュトラウスの「アルプス交響曲」でした。この曲は、シュトラウスがガルミッシュパルテンキルヒェンにいたときに書いたのでしょうか、アルプスの山々の夜明けから、牛が鳴いていたり、雷雨が降ったりやんだり、鳥が鳴いたりするとっても面白い曲です。立ち見でしたが、飽きずに楽しませてもらいました。

終演後、指揮者のサインをもらおうと並んでいましたが、サインに応えているのはピアニストだけ。あと一人で私の順番がまわってくるという時に、指揮者がサインに応えるため楽屋から出てきました。40のおばさんが小躍りして喜んだので、たいそう目立ったことでしょう。そして誰よりも早く、一番にサインしてもらい、先週ドレスデンでサロメを見たことも言いました。そして、握手までおねだりしました。とても小柄な人でしたが、この身体のどこから、さっきのシュトラウスのあの熱さが出ていたのか、不思議なくらいでした。


今日はその後、ちえさんとザッハーで震えが来るくらい甘いザッハートルテを食べました。1カット4.9ユーロです。(800円だ!)コーヒーとあわせて〆て1600円のザッハーは高いか、安いか?難しいところです。(おごってもらいましたけど)

ということで、今日はいい夢みれそうです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウィーンのヘビーなグルメツアー

2007年09月18日 06時04分35秒 | Weblog
写真は今泊まっているアパートメントペンションのヨハンシュトラウス。地下にピアノつきの練習室があるらしいけど、まだ使っていない。

簡単な台所もついています。

さて、今日は午前中に王宮(ホーフブルグ)のシシーミュージアムと、カイザーアパートメント、そして食器博物館にいきました。シシーはあとから集められたものやレプリカが多く、いまいちかなと思いましたが、食器はすごかったです。まえからあるのは知っていたけど、見るのは初めてでした。金・銀・磁器とあるわあるわ!その銀皿1枚でいいからちょうだいっていいたくなるくらいありました。個人的にはマイセンの食器が好きなんですが、それもたくさんありました。(これから行く方へ!!!全部一度に見るのはきついです。途中コーヒータイムとかもたれたほうがいいかも?)

お昼はちえさんが、まだなにもウィーンらしきものを食べていないので、いつものとおりフィグルミュラーへ行くことにしました。直径25センチほどもあるトンカツと、チーズの唐揚げを頼みましたが、二人でペロッと完食。(気がついたときには食べ終わっていたので写真ありません)

その後、1時間の休憩後フォルクスオパーへ。今日は先日プレミエしたばかりの「地獄のオルフェ」を観に行きましたが、立ち見も売り切れ!きょえ~立ち見も前売りするのか?これには驚き。しかたないので、私だけ来週分の立ち見を購入して、行き先をグリンツィングのホイリゲ(ワイン居酒屋)へ変更!

今日いったのはラインプレヒトという有名な店で、バイオリンとアコーデオンのシュランメル(そういう演奏のこと)が入ったお店。実はここで3年前、コーラスの皆さんが大宴会を終えた後、場所を変えてこの店で、私は恥ずかしげもなく5曲~10曲と歌っておりまする。(今日は静かにしようと心に決めました)

ちょうど一年に一度、ブドウ搾りたてジュースの「モスト」とブドウ途中発酵中の「シュトルム」が出ていたので、私がモスト、ちえさんがシュツルムを飲み、ホイリゲ料理の「血のソーセージとジャガイモの焼いたもの」や「クミンがついたブタアバラ肉の焼いたものKuemmelBraten」などを食しました。

演奏はなかなか私たちの近くに寄ってきてくれませんでしたが、帰る直前目の前に来てくれ、ちえさんのリクエスト「ラデッキー行進曲」と「こうもりからワルツ」を弾いてもらいました。その後、もう一曲ということで「ウィーンわが夢の街」が流れ出したので、思わず(ああ、心に誓ったのに!)歌ってしまいました。
かなり小さな声で自分たちの世界だけで歌っていたのに、気がついたら回りみんなが聞いていて、終わった瞬間大喝采になりました。(ああ、やっぱりここはウィーンだ)そして、知らない人たちなのに、帰り際に「よかったわよ」「うまいわね」って声をかけながら帰ってくださる。(私は学校ではなんにも勉強しなかったけど、こうやってウィーンを初め各地の居酒屋で学んだよなぁと思い出す)うれしいひと時でした。

その後、場所を変え、西駅近くのツァノーニアイスクリーム屋さんへ。大盛りカップアイスを食べて帰宅しました。あのおじさんは少し痩せていましたが健在でした。

これをしとちゃんや、MEGUMIが読んだら、地団駄踏んでうらやましがるだろうと思いながら書いています。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

まいちゃんからの手紙

2007年09月17日 02時05分02秒 | Weblog
まいちゃんが、私より先にウィーンについて、私を待つことなく先にプラハへ行ってしまうということがわかって、お互いとっても残念!だけどなんとか同じ時期にヨーロッパにいたよということを確認しようということになっていました。そして、私たちは次のような作戦にでました。

9月2日までウィーンのホテルにいるまいちゃんが、フロントに「Frauはに~が9月の中旬にこの手紙を取りに来るので預かって欲しい」と預け、私がウィーンについたら取りにいくというもの。

課題は、「まいちゃんがちゃんとフロントに預けることができるか?」「はたしてこのいい加減なウィーンで2週間も手紙がフロントに置いてあるかどうか?」「私は取りにいけるのか?」などありましたが、今日無事手にすることができました。

実は、ホテルの名前をちゃんときいてどこかにメモしたはずなのに、失くしてしまい、手がかりはまいちゃんの数日前のコメント「ケプラープラッツ駅下車、教会を曲がり市電沿い」というのと、私の記憶「女の名前のようなホテル名」だけでした。

教会をまがり、市電沿いに来て、目の前に女の名前「カロリーヌ」というホテルがあったので入って尋ねたが、ない。あれっ?違った?他にそんな名前のホテルがないか聞いてみたけどないとのこと。一番近い市電沿いのホテルコルベーを教えてもらい、内心絶対この名前ではないと確信しながら向かう。すると途中にありました!ホテル「フォヴォリータ」。女の名前ではなくファヴォリッテン地区の名前じゃん。と自分を笑う。

フロントで「9月2日までここにいた、まいちゃんという人から手紙をもらうはずなんですが、はに~と言います。」と言ったら、お姉さんはひそかに笑った。(私のドイツ語がおかしかったのではなく、まいちゃんが必死に預けたのを思い出したのであろう)

中身は、2日間に渡る旅行の詳細と、1日に3回カフェーでケーキを食べた話など盛りだくさんでした。そしてマル秘マークにつつまれた包みには、ここでは(小学生も読んでいるので)書けない内容のお写真が!どうせなら男にしてほしかった。と思いました。

まいちゃん、希望通りドイツ語勉強して、ぜひまたウィーンに出直してきてください。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フォルクスオパー「こうもり」15.9.2007

2007年09月17日 01時44分57秒 | Weblog
「こうもり」観ました。ギャラリーの立ち見で1.5ユーロ(240円)。

感動のこうもり話をする前に、ウィーンに来ても怒っています。隣に来た立ち見の日本人学生らしき5人組。コートはクロークに預けろと言われても、知らん顔。私が「預けるか、鞄に入れるかしなさい」と言って、やっとしぶしぶ従う始末。「そうなんですか?」とか「すみませんでした」とか何もない。その上、みんなラフな格好。背中の「日本男児」というプリントが同じ日本人として恥ずかしい。中でも一人の男性は、ボロボロに破れたジーンズ(ジーンズが悪いわけではない。でもオペラ座でお前のスネ毛は見たくない)を履いている上に、階段に堂々と座る。年老いたご婦人たちが彼をよけて階段を降りていくのに気がつきもしない。前奏曲と同時に全員が空いている席に座って行ったが、身体は斜めに倒し、鑑賞態度も悪い。そして幕後の拍手もない。いったい何しに来たのだ?仲間の女性が「フルートが見えないよ」などと言っていたので、音楽講習会参加者か、音大生の仲良し旅行だろうけど、二度と来ないでほしいと言ってやろうと思ったが、言うともっと気分悪いのでやめた。開演前ぎりぎりまで携帯で話をしていた女性が「私バカだから~ぁ」と言っていたが、本当にバカだと思った。

私も昨日はオペラに普通のズボンにシャツで行ったが、立ち見で来ているものはそれなりにルールを守るべきだと思う。100ユーロ払ってきているのではないのだ。1.5ユーロで、劇場の雰囲気を壊すなと声を大にしていいたい。

さて、お怒りはここまでにして、「こうもり」を。いつものことだが、前奏曲で泣いてしまう。だって懐かしくて、嬉しくて、複雑な気分で、がまんできない。あのアイゼンシュタイン役で国民栄誉賞までもらったおじさんは出ていなかったけど、歌手が全体に若くなり、どの役もまとまっていて、全体のレベルが高い「こうもり」を見ることができました。不思議だったのは、舞台美術が2幕だけ少し変わっていたり、3幕で前とテーブルとソファの位置が反対だったりしていました。

それ以外は、本当に懐かしい、昔私が見ていた「こうもり」でした。まわりのドイツ人やオーストリア人のおばちゃんと、同じタイミングで笑える自分が、それも爆笑なのか、引き笑いなのかの区別も一緒、ちょっと嬉しかったりしました。

そうそう、オルロフスキーがヨッヘン・コバルスキー(カウンターテナー)だったのよ~!すごい雰囲気出ていておもしろかった!

そして2つの心配も。一つは「こうもり」なのに満席ではなかったこと。60歳以上の割引や、団体割引なども大きく宣伝しているところを見ると、チケット売れていない感じがします。もう一つは同じく終演後に行った中華「チンタオ」。ここも11時過ぎていったからなのか、私たちだけでした。味はOKでしたけど。どちらも心配。

演出監督Heinz Zednik
指揮Leopold Hager
ロザリンデKristiane Kaiser
アデーレNatalie Karl
イーダJohanna Arrouas
オルロフスキーJochen Kowalski
アイゼンシュタインDietmar Kerschbaum
フォルケMathias Hausmann
アルフレッドJörg Schneider
イワンStefan Tanzer
フランクJosef Forstner
フロッシュRudolf Wasserlof
ブリントGernot Kranner
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カフェバウムとドイツの親切なみなさんについて6.9.2007

2007年09月15日 20時12分25秒 | Weblog
写真はメンデルスゾーンの家。

ライプチヒでもう一つ行きたかったところは、カフェバウムという名前の喫茶店。ここは1500年代からある、世界で一番古い喫茶店だそうです。お菓子好きの私としてはぜひここでコーヒーとケーキを希望しておりました。


先にご飯を食べようということになり、カフェバウムでお肉料理などいろいろ頼んでいただきました。(おいしかったところに限って写真がありません。運ばれたとたんにかぶりついています)そしてあまりにごはんがおいしく、おなかいっぱいになったもんですから、ケーキは断念、コーヒーでなくなぜかココアになってしまいましたが、満足満足。

ここはカフェムゼウムにもなっていて、上の階にコーヒーにまつわる資料が展示してありました。トルココーヒーを飲む時の器具や、バッハのコーヒーカンタータの楽譜(写真)などもありました

さて、今回北のベルリンから南のミュンヘン、そしてウィーンへと歩いて、いろいろな地方の人間の性格や、親切さの違いを感じています。ベルリンのホテルBENNのおじさんは、とっても無愛想(表情を出すのが苦手)なんですが、親切なんです。前の日に、朝ごはんでコーヒーを注文したか紅茶だったかおぼているし、電車のチケットの心配までしてくれる。でも無愛想なんです。

マッヘルンでは、若い調理師のお姉さんが、街中までつれて歩いてくれました。あとでこのお姉さんが働くレストラン(偶然にも森鴎外がいたお城のレストランだった)で、食事をしたのはいうまでもありません。

そこのレストランで「すみません、この年老いたご婦人方はたくさん食べられないので、1人前を二人で食べますので。」と気が引けながら注文した。(こっちの人間は日本人の2倍は食べる)そうしたら、たいていは料理が来てからもう一度「お皿ください」といわねばならないのに、先に1人前をちゃんと2つの皿にとりわけ、きれいにセットして持ってきてくれた。後にも先にもこのレストランだけだった。

グリンマの街のタクシーのおじさんは、山の上のデーベン城までいったところで料金をストップし、帰りは無料にしてくれた上、街の中をぐるっとまわって案内してくれた。

そして、ライプチヒ。森鴎外が歩いたと思われる一帯を散歩中、市民農園の入り口で迷っていたら、親切なおばさんが声をかけてくれ、農園の説明などをしてくれた。そのままついて歩いていったらおばさんの農園があり、のぞいていたら、ご夫婦そろって入りなさいと呼んでくれた。中を見せてもらい、お茶をご馳走になり、30分ほどいろいろな話をして後にしたが、その親切に身体があったまった。クリスタさんというおばさんと、ご主人。


その誰もが、もと東ドイツの人たち。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アウアーバックスケラーINライプチヒ6.9.2007

2007年09月15日 19時40分10秒 | Weblog
風景はドレスデン発ライプチヒ行きの車窓から。

ライプチヒにはたった一日しかいなかったのですが、とても興味深い旅行になりました。まず泊まったホテルはラディソン系。ウィーンにあるラディソンSASはとってもステキなホテルなのですが、ライプチヒはとっても近代的で面白いホテルでした。だって、シャワーが3面透明ガラスなんですもん!そしてシャワーから出たとたん、目の前が全面鏡。スタイルのいい人しか泊まれません。

ライプチヒという街は、昔ドイツの中心的な存在だったらしく、バッハやゲーテを初め、シューマン、メンデルスゾーン、リストなど著名な文化人が行き交った街のようです。そして、現在でもゲバントハウスもありますし、(ホテルの部屋の前でした)ライプチヒ駅はドイツでの一番大きな駅だそうです。

さて、ライプチヒ一番のお楽しみは「アウアーバックスケラー」です。ここはゲーテの「ファウスト」第1部に出てくる学生たちが飲み騒ぐ居酒屋の舞台です。もちろんゲーテもここへ通いましたし、森鴎外もここで飲んでいます。

歌手としてゲーテのファウストからは「糸つむぎのグレートヒェン」などを歌っていますが、それよりも、演劇学校の卒業公演でこの「ファウスト」を上演し、居酒屋のシーンで、私も学生の役でビールジョッキを持って歌をうたったのがとても印象深く、今回どうしても行っておきたかったのです。


昔からある伝統的な部屋は、高級レストランになり、見学さえさせてもらえなかったのですが、反対側の居酒屋風(こちらのほうが当時の雰囲気に近い?)でみんなで食事をしました。


そして夜9時半、余興としてメフィストが登場。口上をのべ、客をあしらい、グレートヒェンらしき女装の男性役者との掛け合いなどを約30分ほど演じていました。ドイツ語なんだけど何いってんのかさっぱりわからない。でもなんとなく面白くって、4人で満足して帰りました。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゼンパーオペラ「サロメ」5.9.2007

2007年09月15日 06時49分45秒 | Weblog
ドレスデンのゼンパーオペラにて「サロメ」を見た感想を書いていないので追記します。とにかくよかった。最近ウィーンよりドレスデンのほうが必ずいいものにあたる。演出は現代風にかわっていたし、ヨカナーンの首は銀の盆にのらなかったけど、それでも納得がいく演出になっていたので、最後まで楽しめました。

サロメをやった歌手は名前はわからないけど、本当に伸びのあるいい声で、R・シュトラウスを自分の中にとりこんで表現することができていたと思います。まわりの配役もよく、難しい演出の要求にも良くこたえていたと思います。

そして「これ聞いたら、ベルリン行けないね~」が全員の感想。ウィーン民謡しなくていいなら、ドレスデン引越します。

そうそう、指揮者のファビオ・ルイジって知ってますか?今年ドレスデンの音楽監督になった人なんですが、この人がたぶんすごくいいんだと思います。町中この人の写真だらけだったが印象的でした。そして、来週ドレスデンのオケを連れてウィーンで指揮をすることが判明。チケットあれば買おうと思います。

指揮Fabio Luisi
美術Peter Mussbach
サロメCamilla Nylund
ヘロデWolfgang Schmidt
ヘロディアスGabriele Schnaut
ヨカナーンAlan Titus
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウィーン国立歌劇場「カルメン」14.9.2007

2007年09月15日 06時40分12秒 | Weblog
カルメン観ました。知らない歌手ばかりでとまどいましたが、中に一人日本人歌手がいて、光っていました。カイさんという人です。(ローマ字なので漢字はわかりません)盗賊のテノールのほうをやっていました。歌もいいし、動きもいいです。

さて、カルメン役の人は、とっても上手いアルトで、上から下まで(俗に言うチェンジなしに)すっと降りてくるすごい声でした。しかし、昨日聞いたバルツァとどうしても比べてしまうのですが、バルツァが表現していたカルメンの色気はありませんでした。演出がかわったのか?と思えるほどでした。しかし、今日のカルメンが悪いのではなく、バルツァのカルメンが良すぎたのですね。バルツァは一度けいはんなで星空オペラ上映会をやったときカルメンでみなさん見ていると思います。女優さんか?と思えるほどだったでしょう!

対してホセは声はいいんだけど、指揮見てよ~といいたくなる出だしでした。途中音楽とあわなくなったり、微妙におかしかったのですが、最後の幕では自分のいい所を思いっきり出していたので○にしましょう。

今日一番の拍手はミカエラでした。かなり期待して行ったので、辛口かもしれませんね。明日の「こうもり」に期待します。

今日の配役
指揮Alan Gilbert カルメンNadia Krasteva ドンホセNeil Shicoff
エスカm-リョRaymond Aceto  ミカエラGenia K・meier


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カーレンベルク14.9.2007

2007年09月14日 22時54分44秒 | Weblog

今日はウィーンの森にあるカーレンベルクの山(丘です)に行ってきました。ウィーンは昨日くらいからとてもいいお天気で、今日もすっきり青空です。


昔はひなびた展望台が、昨年の9月に新しくなったそうで、リゾート喫茶店に変わっていました。知っている人はびっくりすると思います。


収穫後の取りこぼしブドウがまだあちこちにあり、ちょっと試食もしました。おいしかった!
こんな景色をみながら山をおりました。最高!道に迷ったみたいで、本当にこの2週間で、地球を1周したんじゃないかってくらい歩いていると思います。
早くもお昼ご飯。センメル(ハイジの白パン)にハムとチーズをはさんだものをワイン畑を見ながら食べました。やっと食べ物の話が出てきた。他にもいろいろあるんですけど、書けていないのです。しばしお待ちを!では、カルメン行ってきます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウィーンに着きました

2007年09月14日 06時33分19秒 | Weblog
やっとウィーンに今日つきました。いろいろ新しく変わっているところ、なんにも変わらないところ、いろいろありますが、そのへんは追い追いお伝えすることにしましょう。

さて、帰国したシルバー3人衆に代わって、ミュンヘンの空港で10日に送ったその日に、ちえさんが日本からきました。ご本人写真はNGだそうで、ちらほらと様子だけお伝えしますね。なにしろ私のスーツケースに中身込みで持ってきてくれた人なのです。初日、ミュンヘンは相変わらずの雨でしたが、そんな中、今まで実は一度も行ったことのないレンヴェク美術館というところにいきました。ここが、かなりいけてるところで、岡山の倉敷美術館のミュンヘン版ってところでしょうか。現代の作品から、肖像画画家のレンヴェクの部屋にある年代ものまで、あきることなく見させてもらいました。

中でも、カンディンスキーの作品が多く、カンディンスキーを初め、「青い騎士」(日本ではなんていうのだろう?)グループにいた画家の作品を多く扱っていました。なかなかです。ピナコテーク(ミュンヘン一大きな美術館)に飽きたら、ここですね。

昨日はザルツブルグに1泊。お宿はリーリエンホーフ。街からかなりはずれた宿で、最初着いた時に「しまった」と思ったくらいです。夜もうっすらほこりが天井から落ちてきて「あらら?」となってしまいました。しか~し!今朝それらすべてが吹っ飛びました。だって、お宿の周り180度パノラマアルプス山脈なんだもん。草原の向こうに、ザルツブルグから見える山々、それもうっすら雪景色が広がります。7時に散歩をしたのですが、日の出前の淡い光が山をつつむ様子はとてもすばらしかったです。


そしてなによりも今日一番の話題は(長くてごめんなさい!)さっき行ってきたウィーンでの最初のコンサートです。ムジークフェライン(楽友協会ホール)にてユースオーケストラの10周年記念コンサートに、賛助でイルディコ・ライモンディとアグネス・バルツァが出ている。私は一番上の2列目だったのですが、運よく前が空いていたので1列目にすわり聞くことができました。R・シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」「献呈」「4つの最後の歌」「薔薇の騎士」から3重唱など、本当に好きな曲ばかりで泣きそうになりました。また、途中「音楽ってなに?」と俳優さんの朗読もあり、夏の夜の夢の序曲の時は、昨年のバレエを思い出し、薔薇の騎士では大学時代この曲を歌ったことを思い出し、そして4つの最後の歌は、いつか歌いたいと今回楽譜を持ってきているので特に気持ちが入りました。いろいろな場面をフラッシュバックさせながら聞いたコンサートでした。なによりも、観客は演奏家に暖かく、そしてコンサート前後ののんびりさが日本とは違うなぁと思いました。

最初から音楽でビンタをくらわされた感じです。明日は国立歌劇場で「カルメン」。あさっては、フォルクスで「こうもり」です。おちおちしていられません。ではまた!
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

GENKIDESU

2007年09月12日 05時17分04秒 | Weblog
IMA MUCHEN NI IMASU
JIBUN NO PC TUKAEMSEN
DEMO TOTTEMO GENKIDSUYO
CHIE SAN KIMASITA
MATA WIEN KARA KAKIMASUNE
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

森鴎外ゆかりの地

2007年09月05日 03時51分34秒 | Weblog
お返事かけなくてすみません。しばらくは無理そうです。今も一人はホテルのキッチンで夕食の用意、一人はシャワー、一人は今日のまとめをしているところ。その隙間に書いています。

今日は森鴎外ゆかりの地、ドレスデンとライプチヒの間にある、マッヘルンという村と、グリンマ市はずれのデーベン城へ行きました。ここは森鴎外が軍事演習を見学したところだったり、お城に招待されて泊まったところだったりするそうです。

9時24分ドレスデンミッテ駅を出発したものの、11時前についた乗換駅は無人駅、トイレもなし。マッヘルン駅も無人。村はどこだ?城はどこだ?もちろん親切そうなお姉さんに道をたずね案内してもらいました。

マッヘルンにある城は、とてもきれいに整備されていて、裏の甲子園球場ほどの庭には池あり、森あり、要塞ありです。散歩にはいいのですが、途中でアラレが降り困りました。

その後、グリンマへ行き、タクシーで廃虚となっていた城を修復中というところへ行きました。ムルデ川を見下ろすとてもステキな所で、感動もののはずだったのですが、雷にヒョウがふり、それどころではありませんでした。お天気よければいつかまた行きたいです。

この街も5年前には橋が崩壊するくらい雨にやられたとタクシーのおじさんがいっていました。今回のN先生ご夫婦は、前回その時に旅行を組んでいたのを、私が意見して見合わせてもらったといういきさつもありますので、そのへんの話題が出たときはかなりみな真剣に話をきいていました。

明日は、ドレスデンのゼンパーオペラで「サロメ」です。


コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベルリンからドレスデンへ

2007年09月04日 04時01分58秒 | Weblog
今日は朝一番で雨のベルリンを「森鴎外記念館」めざして行きました。そこに担当員として日本人女性と、ドイツ人女性がいらしたのですが、ドイツ人女性のしゃべることしゃべること!もちろん日本語。この私が口を挟もうとしても難しいくらい日本語を話します。森鴎外の生活や、郷ひろみ出演映画の信憑性などについても話をしました。

その後、電車でドレスデンへ行きました。ホテルはアパートメント形式で、二部屋に4人が泊まります。キッチンもついていたので、夜はパスタとスープをつくってもらい、おいしく食べました。部屋でビールを飲みながら、ごはんを食べるのでほっとします。

明日は、またまた森鴎外を訪ねて、ドレスデンとライプチヒの間の田舎町を目指します。

その前に、今晩は「大洗濯大会」です。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ペルガモンと魔弾の射手

2007年09月03日 13時56分52秒 | Weblog
カメラの電池を入れるのを忘れたので、今日は写真はありません。たくさんのコメントありがとうございます。お返事かけなくてごめんなさい。しばらくは無理そうです。でもコメント読んでいますのでよろしくおねがいします。

さて、ペルガモン博物館に行ってきました。内容はわかりません。ギリシャのような、エジプトのような、石でできた階段や柱が、とにかくで~んで~んで~んとありました。感想は「でかい」オンリーです。この大きさと威圧感は行ってみないとわかりません。とにかく「でかい」

その後、ベルリン大聖堂を見学。言わなきゃよかったのに、「あっ、上に人がいる。」そうしたら高い所に登りたがるみなさんが、「行ってきますので待っていてください」と。待てるわけない。一緒に登りました。デパート10階分くらいを一気に駆け上がりました。途中荷物を持ってもらって、ぜ~ぜ~行ってるので、まわりのおじさんに笑われましたが、それでも一番上から見るベルリン360度の景色はとてもステキでした!(帰ったらバレエで痛めたところが、内出血していました。それくらいすごい階段でした)

さて、夜はオペラ「魔弾の射手」うれしかったのは、3階1列目をとっていたのに、入り口でお兄さんに「もしよかったら中2階の一番いい席にすわりますか?」と言ってもらいました。チケットの売れ行きが悪かったようです。(なにしろ9月1日はドイツの第二次世界大戦開始日、3日は攻撃を受けた日ですから、教会などでもそういう行事が多く、オペラの気分ではない日曜日だったと思われます)で、最後まで待って、あいている一番いいお席に座らせてもらいました。

ここのオペラは何か改革をしたのでしょうか?若い指揮者、若い歌手、若い合唱ととても生きがよく、また音楽的にも、演出的にもとてもすばらしいものでした。本当にお客さんが少なかったのが残念!サミュエルを女性が男装して演じていたのも印象的ですし、サミュエルをおそらく新興宗教のようなとらえかたをしたのも、違和感なく楽しめました。○です。

ところで、昨日のペンギン。あの人たちは劇場の合唱団の人たちだそうです。昔、オペラの衣裳をつけて街を歩こう、と、提案した時もかないませんでしたが、ああいうことを日本でもできるようになったらすごいと思います。


今日は「森鴎外記念館」を訪れ、そのままドレスデンに移動します。ドレスデンにネット環境があるかどうかわからないので、もしかしたら数日更新できないかもしれません。ではいってきます。


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする