あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

あんまさんから鍼灸専門の治療家に

2022-01-30 21:28:00 | ブログ
こんにちは🌞今日は、寒い1日でしたね。
寒いですが、せっかくの休みなので
家内と2時間ほど散歩に出かけましたら、身体がポカポカ😊
やはり、身体を動かすっていいですね。

毎週日曜日は、院長の自伝です。

鍼灸治療を求めて来院する患者さんが増えて来たのと、経絡治療に確かな手応
えを感じてきたので、思い切って広い所に治療院を変わることにした。
新しい治療院は南へ約700メートルほどの場所でマンションの2階だ。
玄関を入りドアーを開けると4.5畳の応接室があるのでここを待合室にした。
その奥に6畳の和室が有ったのでこの畳を外して床を張り、
診療用のベットを3台おいた。
そのほかに6畳と3畳の和室に8畳ほどのダイニングが有った。
一人で生活するには十分の広さで有る。

今までの治療院では、専用の治療室が無く、
治療終了後診療用のベットをずらして布団をしいて就寝していたので、
生活の場でもありました。
医師法では専用の治療室を有することとありますので、
法律違反であるのは承知でしたが、地盤・カバン・看板無しの若造鍼灸師には
その程度しか出来なかったのが現実なのです。
やっと満足出来る治療院を設ける事が出来たのである。
このマンションならば鍼灸治療院としての体裁が整ったので、
診療時間は朝9時から夜8時までの予約制とした。
健康保険による治療も行うことにしたので、来院する患者さんは更に増えていっ
たが、己の心に堅く命じたことがある。
それは、次の二つである。
「鍼が出来る手をつくる為には按摩を捨てろ!」
「腹の空かん猿は芸を覚えん!」
按摩を行えばそこそこの収入があるために鍼の技術習得がおろそかになる事を危
惧して、会長・福島先生が会員に対して口を酸っぱくして言われる言葉である。

先生の教訓に従い、診療時間内は暇な時でも按摩の患者さんは一切断ったので、
それまで按摩を行って居た患者さんからは、「天野さんはお高くとまっている」
などの誹りを受けたこともあった。そのためにどうしても按摩を行って欲しいと
言われる患者さんは診療時間終了後の8時以後から行ったので最後の患者が終わ
るのが12時頃になる事もあった。しかし、鍼治療に対する熱意は伝わる物であ
る。どうしても按摩をやって欲しいと言う患者もやがて鍼灸治療の良さが分かる
ようになって、1年ほどで名実共に脉診流・経絡治療の鍼灸専門治療院となった
のである。
今にして想えばこの按摩の経験も鍼灸治療に欠かすことの出来ない「病態を感じ
取る手を作る」ことに多いに活かされていることはいうまでも無い。
こんな事も有った。ある病院の看護婦長(看護師)さんが、天野さんは何かの宗
教をやってるんですかと言うのである。天地自然の法則に従う東洋医学は易学に
も通じ、その病態理論を説明すると洋の東西を問わず宗教的になるのである。

脉診流・経絡治療との出会いで、盲学校卒業時の目標であった慰安治療を行う
「あんまさん」から、東洋医学が誇る鍼灸治療により、整形外科領域の疾患は勿
論のこと内科、胃腸科、婦人科、心療内科から小児科の疾患までも治療出来る
「治せる治療家」としての確かな手応えを感じたのはこの頃である。

次週に続く

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