橋本クリニックの院長のブログ ブログ時々更新中!!

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亀山神社の秋祭りで思うこと

2008年10月12日 14時37分33秒 | 皮膚科医のつぶやき

昨日・今日は呉の神社 亀山神社の秋祭りです。

昨日帰りに自動車を運転しながらみていると、凄い人でごった返していました。
家族の調子が悪くなければ行ってみたいなと思っていたのですが・・・。
来年には行こうとおもいます。

思い返せば4年前、まだ県立広島病院に勤務していたころ、呉市に住んでおられた患者さんからこの祭りのことを教えてもらい、家内と二人で行ってみました。
家に寄ってくださいといわれていたのですが、家がわからずにお伺いできませんでした。

残念ながらその患者さんはお亡くなりになってしまいました。
気がかりだったのは、残された奥さんです。
通院中病状を何度も説明するのですが、どうしてもご主人の病状を受け入れられない状況でした。
患者さんがお亡くなりになった際も、ずっとずっとなきながらお名前を叫んでおられました。
その時の部長が、『奥さん!!』と声をかけ、はっと我に返り亡くなられたことを理解されたようで、そのまま泣き崩れてしまわれました。
その姿に、医師として立ち会った死で、初めて私の目からも涙が出てしまいました。

外科におりましたので、数多くの患者さんの死に立会いました。
患者さんが亡くなって悲しいのです。悲しいのですが、職務を全うするため家族と一緒に悲しんではいられません。
冷静を装い『ご臨終です』と言っていました。

このときは何故か涙が流れました。
ここまで奥さんに愛された患者さんにであったことがなかったためか、本当に家族愛に包まれた最期でした。

患者さんが亡くなられたので、そのままその奥さんとお会いする機会がないまま、私は呉の労災病院で働くことになりました。
この患者さんの引き合わせか、呉で開業することになりこの奥さんにお伝えできないことがずっと気がかりでした。
昨年偶然呉のそごうで、その奥さんと再会しました。
その時の祭りのお話をしました。
患者さんはその日『橋本先生が来るから!』と張り切って準備をしていただいていたそうです。
『先生うちによってください』と言っていただいてもある種社交辞令もあるのかなと思っていました。家を探してみても見つからなかったのであきらめてしまいました。
そんなに待っていただいていたなんて。
今思えば電話番号を聞いておけば良かったと心から後悔しました。
戻れるのならば、あの日に戻りたい・・・。

この神社のお祭りがあるたびにこの患者さんのことを思い出します。
この患者さんの引き合わせで呉で開業できたのではないかと、いつも家内と言っています。
来年はお祭りに行きますね


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