よりみち散歩。

日々の暮らしのなかで心に浮かぶよしなしごとを、こじんまりとつぶやいています。お役立ち情報はありません。

極東シベリア紀行―①出発

2016年08月26日 | 旅行
ロシア行きを決めたのは、テロを避けるという意味もありました。
観光大国でもなく、鄙びた極東シベリアであれば、まさかISも魔手をのばさないでしょう。

それに、昨年欧州を訪れた時、中国人団体客のマナーの悪さに辟易していたので、彼らに遭遇しない場所に行きたいという思いもありました。
もちろん、マナーの良い中国人もたくさんいますし、態度も悪い日本人も多く存在することは知っていますが。

そして、愛らしいバイカルアザラシに逢うこと、世界自然遺産のバイカル湖を眺めること、シベリア鉄道で昼寝をすること。
これらを体験してみたかったのです。

少し秘境になるので、多分旅慣れた方が多く来られるツアーだろう、と推測しておりました。

予想どおり、ツアーの約9割は60代でした。
もう観光地はほぼ行きつくし、近場にしようという感じなのでしょう。
今回は直行便で片道7時間程度ですから。

成田の搭乗口から、バスで揺られること5分以上。
旅慣れた皆様からも、あまりの遠さにどよめきが起こります。





座席70人程度のこの小型機が待っていました。

馬力がないので、ハバロフスクで給油をします。

不思議なことに、給油中にトイレに行くことはできるのですが、
ドア前でトイレ待ちをしていると、無表情の客室乗務員の女性に
”You must take your seat!!"
と叱られるのです。

離着陸の時ならわかるのですが、飛行機が止まっている時、なぜ立っていてはいけないのでしょう?
あまりに多くの客が繰り返しトイレ付近に群がるものですから、彼女は何度も眉宇に皺を寄せて注意をしていました。

でも整然整列は日本の文化。理由がわからない指示には、なかなか従えないものです。


到着したイルクーツクの漆黒の空には、満月が煌々と輝き、旅の恩寵を予感いたしました。


にほんブログ村