久しぶりの美術鑑賞になります。
今回は、珍しくサクラさんからリクエストがあって、今東京都美術館で開催されているマティス展を鑑賞して参りました。
上野の森公園内にある東京都美術館 ここへは、以前何かのイベントで訪れた記憶があるのですが覚えていません。過去記事も調べまてみましたが記録なし。(ゴッホかムンク展のどちらかだと思うのだが…。記事にしていないのも??)
会場のようす
事前購入の日時指定予約チケットだったおかげで、日曜日の割に会場内は、ごった返す事も無くゆっくり作品を堪能する事が出来ました。
アンリ・マティス(1869-1954年)と言えば、モダンアートの先駆けフランスの美術史に大きな影響を与えた絵画の革新者で有名です。
その名前はうろ覚えでも、彼の作風を観れば「ああ!この絵を描いてる人か!」と、誰もが思い出す独特の世界観。
日本では、2004年に国立西洋美術館で開催されてから20年ぶりの絵画や彫刻約150点に及ぶ大回顧展となるそうです。
感覚に直接訴えかけるような鮮やかな色彩とかたちの探求に84歳で亡くなるまでその生涯を捧げられ フォーヴィスム(野獣派)の中心的な存在として今もなお君臨されてます。
一部のフロアは写真撮影が許されていました。
豪奢、静寂、逸楽(1904)
代表的な彼の初期の頃の作品です。試行錯誤を繰り返していた時期で筆のタッチを大胆に変え後にフォーヴィスムと呼ばれる様式へと変わっていきます。
赤いキュロットのオダリスク(1921) (以上2点出典:こちらより転載)
オダリスクとは、オスマン帝国時代に王に仕えた女奴隷の事です。この時期彼の作風には、オリエンタル調の風合いが多いのも特徴です。
赤の大きな室内(1948)
マグノリアのある生物(1941)
黄色と青の室内(1946)
青とオレンジのコントラストが印象的な、現代のポップアートにも通じる斬新な作品です。
ジャズ(1947)20点からなるポートフィリオ
マティスの作風は「子供の落書き」と酷評する人がいます。
確かに写実感が少なく絵の構成に整合性がなかったり、影を描かないので立体視が無視されていたり、奥行き感が無く漫画的で平面的だったり…。
我々が学生時代美術の授業を受けた際に、まず基本の手法をことごとく無視したような画風の作品が幾多もあります。
しかし、彼にとって「子供の落書き」と、言われることは誉め言葉ととらえていたそうです。人物画でも風景画でも幾多の習作を繰り返しその後に訪れるインスピレーションで描いていたそうです。
これは、とても理論的な作業であって、ジャズの演奏でいえば即興で演奏した中からキラリと光る名曲が生まれる。まさにそのような計算しつくされた彼だから描ける作品であって、けして真似できるようなものでは無いんだそうです…。
とは、言ってもまぁ、これは個人的私感ですが「だから?なに?」ヘタウマって言う考えもあるのだろうけど、彼の作品群を観てあまりトキメキは感じられないのが正直な感想ではあります。(初期の試行錯誤されていた点描画法の頃の作品は、インパクトがあってとても好きではありますが。)
会期は2023年8月20日までです。予約は以下の公式ページより可能です。
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