
第一部 ブロウチェク氏の月への旅
第二部 ブロウチェク氏の15世紀への旅
という2部からなる作品を、飯森範親氏指揮、東京交響楽団の演奏、それにサントリーホールのステージ後ろ客席びっしりのコーラス団(東響コーラス、合唱指揮=大井剛史)、そしてスクリーンに映し出される映像とともに、セミ・ステージ形式という簡単な舞台に、役柄になりきったブロウチェク氏と、役者(歌手)さんたちが出てきて歌ったり演技したりするという、とても気合いの入ったステージでした。
日本初演というと、私はいままでいわゆる邦人作品の初演とか、主にアカデミックな現代音楽作品のものしか聴いたことがなかったし、また本来なら今年のヤロン・ヘルマン@すみだトリフォニーのオリジナル曲なんかも、日本初演と言えなくもない。(ふつうは言わないけど)
しかし、今回の催しは、規模が違うのだった。客層も一筋縄でない。終演後の拍手の量もただならなかった。成功させようという決意がみなぎっていました。
オーケストラの演奏は、これがチェコであれば、もう少し民族的なというか、くせのあるものになったのかもしれないけれど、東響らしいというか透明感のある──個人的にはバイオリンの先生の音色にそっくりな(当たり前か)──精緻な演奏で、それもモダンで楽しめました。それからパーカッションが忙しそうでした! (別途、オルガンも入ったのですよ)
ヤナーチェクぐらいの近代は、現在の感覚で見れるのに、ほんとうは古いというのが、やはり私たち一般人にはどうしてもたいへんな魅力の源ではないか、と思う。第一部は宇宙旅行、第二部はタイムマシンというSFのイマジネーション炸裂のストーリーで、全然関係ないけど、スターウォーズとジョン・ウィリアムスも思い出すのである。
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