母は痩せてすっかり病人らしくなった。今はリンパ腺の痛みをだましだまししながら、それでも平穏に時が過ぎるのを見送っているようだ。
ラッキーはそんな穏やかで安定した家族の暮らしがお気に入りのようだ。涼を求めて移動はするが、いつも人目のつくところでぐーたらしている。
相変わらず餌をすぐには食べようとしない。スズメやハトやネコがやってくると、所有していることだけは主張している。黙って食べさせるくらい鷹揚であってもいいのに、なぜか盗られるのは嫌なのだ。
1日のわずかに変化のあるひと時、それもラッキーには楽しみなのかもしれない。
(飼い主)