雲の子らの 伴走楽し 秋の旅
東京➡高崎 新幹線
東京から高崎までは新幹線でわずか50分。旅の気分もあまりせずに本を読んでいて、ふと窓を見ましたら小さなふんわりとした白雲の群れがたくさん低く間近に見えます。あたかも車内を興味深げに覗きながら伴走しているようです。テレビで見た人間と遊ぶイルカの群れをも連想してしまいました。
雲の子らの 伴走楽し 秋の旅
東京➡高崎 新幹線
東京から高崎までは新幹線でわずか50分。旅の気分もあまりせずに本を読んでいて、ふと窓を見ましたら小さなふんわりとした白雲の群れがたくさん低く間近に見えます。あたかも車内を興味深げに覗きながら伴走しているようです。テレビで見た人間と遊ぶイルカの群れをも連想してしまいました。
山天人 幸の織り成す 稲田かな
群馬県 大塚温泉
この温泉は体温くらいのぬる湯で有名です。前は田んぼ、その遠くに山並みの見える人家もまばらなところに在るこじんまりした一軒宿です。
秋の日差しに黄金色に輝く静かな稲田をじっと見ていますと、山の幸、天の幸、そして人の幸がこの一年、営々と織り成された集大成、と思えました。
ありがたい、と思いました・・・
解剖されし 囚人墓の 供花(くげ)のさやけし
北千住 清亮寺 「解剖人墓」
高校同窓会主催の母校歴史探訪で訪れた北千住のお寺の一つに清亮寺があります。そこに「解剖人墓」がありました。このようなお墓に出会うのは初めてです。高校同期のガイドさんの説明によれば、明治3年(1870)に小塚原の刑場で処刑された後、ここで解剖された11人を供養するためのお墓で、明治の外科医学がここから始まったことをも示す貴重な資料とのことです。
明治当初の墓石は、昭和42年(1967)に新たな作られた碑の後ろにあります。
私は、日本の外科医学の黎明に貢献してくれた囚人を供養する明治人の心根と、今もなおこのお墓にお花を供える千住の人の清く爽やかな心根に触るる思いがしました。