昨日、トタンとブリキの違いについて述べましたが、
ついでにステンレスについて少しだけ触れてみます。
知っている方にとっては、何でもない普通のことです。
ハハハ・・・、タイトルが騙したって?
ステンレスは錆びないは嘘!
多くの方はステンレスは錆びない鋼(はがね)と思っておられますが、それは嘘!「錆びにくい」が正しいのです。どんなステンレスでも鉄を含んでいるので必ず錆びます。
100円ショップのステンレスは錆びやすいと言われるには、それなりの理由があります。「18-0」とは表記せず、単に「stainless steal」とだけ書いてあります。騙されないで!
多くの方はステンレスは錆びない鋼(はがね)と思っておられますが、それは嘘!「錆びにくい」が正しいのです。どんなステンレスでも鉄を含んでいるので必ず錆びます。
100円ショップのステンレスは錆びやすいと言われるには、それなりの理由があります。「18-0」とは表記せず、単に「stainless steal」とだけ書いてあります。騙されないで!
ステンレス鋼とは、JISでSUS(Steel Special Use Stainless)と定義され、「耐食性を向上させる目的で、鉄を主成分としてCrやNiを含有させた合金鋼で、一般的にはC含有量が1.2%以下、Cr含有量が10.5%以上の合金鋼」
一般的には、すべてのステンレスは乾燥した状態で、空気中の酸素により自然に形成される「不働態被膜」という酸化被膜ができます。
ステンレス製品は水分や油分が付着していたり、塩分がついた状態で長い間放置すると錆びてしまいます。ステンレスでない包丁や鍋を置いたままだと、「もらい錆」も発生し易いです。
代わりにその錆を落とすのも簡単です。廉価なシンク(流し台)は低品質のステンレス鋼なのですぐに錆びますが、酢(酢酸)で洗ったり、台所用磨き粉(クレンザーなど)、最悪の場合はステンレス製金タワシで簡単に落とせます。(基本的に、傷つける方法はのは好ましくないのですが・・・)
ただ、洗い落として乾燥した状態にすれば、酸化被膜は自然に修復し簡単には錆びません。それが錆びないと言われる所以です。
ステンレスもピンキリ
ステンレス鋼はCr(クロム)とNi(ニッケル)の割合で大分類すれば2種類ですが、非常に多種類(成分で分ければ200を超える)で、最も一般的なものは18-8ステンレス(SUS304)で、あらゆる錆びては困る機材に使われます。家庭の比較的高品質のシンク・厨房機器などにも使われます。一流ホテルなどの業務用では、さらに高品質のものが使われます。
SUS304とともに有名で、似たものにSUS316があり、SUS304にMo(モリブデン)を添加して耐食性、耐孔食性を向上させた非磁性の金属があります。海水などの塩化物イオンが多い環境では皮膜の効果も不安定になりますが、Moを添加することでクロムの自己修復作用を高め腐食に強くしたものです。
それぞれに、SUS304L、SUS316Lがありますが、ローカーボン(低炭素)にすることで溶接の加工性を高めるとともに耐食性能も向上しています。
金属組織上の分類では大きく5系統(オーステナイト系、マルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト・フェライト二相系、析出硬化系)← 専門的なので 知らなくてもよいです。
磁石に付かないのは「オーステナイト系ステンレス」だけです。理由は、NiのFe(鉄)が磁石とくっつくのを邪魔する性質があるためです。
以下にほんの少しだけ例を挙げます。
ステンレス製品は水分や油分が付着していたり、塩分がついた状態で長い間放置すると錆びてしまいます。ステンレスでない包丁や鍋を置いたままだと、「もらい錆」も発生し易いです。
代わりにその錆を落とすのも簡単です。廉価なシンク(流し台)は低品質のステンレス鋼なのですぐに錆びますが、酢(酢酸)で洗ったり、台所用磨き粉(クレンザーなど)、最悪の場合はステンレス製金タワシで簡単に落とせます。(基本的に、傷つける方法はのは好ましくないのですが・・・)
ただ、洗い落として乾燥した状態にすれば、酸化被膜は自然に修復し簡単には錆びません。それが錆びないと言われる所以です。
ステンレスもピンキリ
ステンレス鋼はCr(クロム)とNi(ニッケル)の割合で大分類すれば2種類ですが、非常に多種類(成分で分ければ200を超える)で、最も一般的なものは18-8ステンレス(SUS304)で、あらゆる錆びては困る機材に使われます。家庭の比較的高品質のシンク・厨房機器などにも使われます。一流ホテルなどの業務用では、さらに高品質のものが使われます。
SUS304とともに有名で、似たものにSUS316があり、SUS304にMo(モリブデン)を添加して耐食性、耐孔食性を向上させた非磁性の金属があります。海水などの塩化物イオンが多い環境では皮膜の効果も不安定になりますが、Moを添加することでクロムの自己修復作用を高め腐食に強くしたものです。
それぞれに、SUS304L、SUS316Lがありますが、ローカーボン(低炭素)にすることで溶接の加工性を高めるとともに耐食性能も向上しています。
金属組織上の分類では大きく5系統(オーステナイト系、マルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト・フェライト二相系、析出硬化系)← 専門的なので 知らなくてもよいです。
磁石に付かないのは「オーステナイト系ステンレス」だけです。理由は、NiのFe(鉄)が磁石とくっつくのを邪魔する性質があるためです。
以下にほんの少しだけ例を挙げます。
前の数字はCr(クロム)、次の数字はNi(ニッケル)、( )内は日本工業規格による材質呼び名を示しています。L がついたものは、C(炭素)を低く抑えたより加工し易く、耐食性を高めたものです。
例えば18-8ならクロム18%以上、ニッケル8%以上添加した鋼です。
ステンレスの種類例
磁石で見分ける
安物は磁石で分かります。磁石につかなければ、鉄の含有量を抑えた高級品ということになります。18-8以上は磁石にはくっつきません。
従い、低品質と言われても、IH(Induction Heating:電磁誘導加熱 )などのように必要な性質もあるわけで、用途によって使い分けられています。その意味で、節約は「安いモノを買うこと」ではなく、価値あるものを選びその価値を理解して購入し、長く愛用するということが SDGsにもつながるのです。
代用品の利用
highdy が数多く経験した医薬・食品業界の設計では、塩分を使う機器が多くSUS316Lを沢山利用していました。これらの業界では、衛生面からこまめに洗浄・乾燥を行うのでいつまでも錆びずにきれいに使えます。特に医薬品用機器では、洗浄後に精製水でリンスをするので、乾燥後に白い水痕が残りません。(食品業界では、そこまで徹底していないのが普通です。)
海岸の屋外構築物は塩気を帯びた風雨(塩害)で痛みが早いので、SUSU316Lを使いたいところですが非常に建設費が高くなるので、亜鉛ドブ漬けメッキをした鋼材で代用しています。
先の「トタン」は、亜鉛メッキを施した薄板の鋼板ことですが、現在では「亜鉛メッキ鋼板」(古くは亜鉛引き鉄板ともいわれた)が普通の名称として使われています。
これらの鋼材は、若干高いもののペイントよりしっかりしていて、海水による濡れ・乾きの繰り返しに対してもSUSU316Lに負けない性能があります。キャットウォーク(歩廊)に網目状のエキスパンドメタルとして使われている銀灰色の材質もそうです。
オマケの話
よく巷で精製水を家庭で作ろう!なんてあります。嘘です!
蒸留水はできても、精製水(純水)はできません。普通に蒸留(やかんで沸騰させ、蒸気を冷却など)しただけではできません。不純物が必ず入っています。コンタクトレンズなどの洗浄液は、薬局で精製水を買ってください。自宅で化粧水をつくる場合にも使えます。
蒸留水はできても、精製水(純水)はできません。普通に蒸留(やかんで沸騰させ、蒸気を冷却など)しただけではできません。不純物が必ず入っています。コンタクトレンズなどの洗浄液は、薬局で精製水を買ってください。自宅で化粧水をつくる場合にも使えます。
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スマホでどうぞ
kの記事と直接関係はないのかもしれませんが・・
ステンレスと言えば・・・
先日、鍋の焦げ付きを取るためにそのいろんな方法をネットで調べましたらステンレス製の鍋の場合、一番手っ取り早く、しかも傷をつけないで焦げ付きを取る方法は重曹を使うということでしたので早速やってみました。
効果は確認できました。
そして重曹は炭酸水素ナトリウムということや別名重炭酸ナトリウムといいうことや重炭酸曹達(ソーダ)略して重曹というのだということも今更ながら知りました。
お鍋の焦げ付きは、重曹がいいですね。ただ、焦げたからと言って、熱い鍋にいきなり水を入れて冷やすのは厳禁です。銅製の鍋も同じでNGす。
これをするとステンレスや銅では材質が変わり、以後鍋が弱く錆びやすくなります。日本刀のようなハガネであれば焼き入れになりますが。
我が紫陽花は、焦がしの名人(迷人?)でもありますが、最近はその処置法を心得たようです。