故人からのメッセージです
私の名前は河野と申します
出身は石川県で終の棲家は大阪です。
年齢71歳・男性です
今はもう離れなくてはならなくなった妻と娘に別れの手紙をしたためます。
一家の大黒柱を亡くし、これからのことを考えると不安がよぎるのは仕方ない
さほどの蓄えも有るでは無し、老後の行く末を案じるのも分かる
けれどね、その不安を娘に投じてしまうと娘の精神にも影響が及ぶ
娘も懸命に働き、今を生きるのに精一杯だ
先の不安は一旦置いておいて、近所の仲間とサークルを楽しんでみないか
今は便利な時代だ、趣味の小道具も安価に手に入りやすい
そういうサイトで共通の趣味を持つ人と交流をしてみるのもいい
直接会えなくても、一人の寂しさは紛れるはずだよ
一日のうち、まずは一つ楽しみを探してみる、そこから始めてみてはどうか
不安に駆り立てられるときがあったとしても、一つの楽しみが救いになってくれる
そうして少しずつ笑顔を取り戻してくれると嬉しい
俺もお前も高齢者だけれども、生きている内は可能性は在る!
無理だと諦めてしまう前に一歩踏み出してみな、思いの外やれることに気づくよ
娘に人生を楽しむ見本になってやりな
俺が居たから君は俺に花を持たせるように生きてきた、本当は何でも出来る人なんだ
人生これからだよ!
娘へ
恐れずに、過信せずに、自分に訪れるのは幸運だと信じ込む
そんなふうに心の芯に据えてみなさい
大概のことは乗り越えられる
父から娘へ最後のアドバイスです。
2019年6月 没
2020年10月28日 記
☆お読み下さった方へ
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