阪神大震災で亡くなられたご主人から 奥様と娘さんへの手紙です
歯科医師の大崎 Dと申します
開業して都心部でやっておりました
阪神震災後に建物の下敷きになり命の終りを迎えました
当時、一歳の娘が妻と共に居たのですが その二人の生死が分かるまではと踏み留まってました
言葉にできないほど心配で とかく二人の無事をとそればかり考えていたものだから
どうやら心が残りすぎていたようで 大切な人さえ視えなくなっていました
時が動き出したのは、娘が大きくなって私が死んだ場所に花を手向けてくれ
成仏を願ってくれた そこではっと意識がはっきりしたとでも言おうか
ようやく大切な二人の傍に行くことができ 安心して成仏することが出来ました
二人が無事で何よりも嬉しく そして父を想い訪ねて来てくれたことが
とても有り難く ありがとうと重ねてお礼が言いたい
りっぱに育ててくれて ありがとう
一人で苦労が多かったことと思う 私が居なかったことで妻にだけ苦労させてしまった
良い子に育ってくれて ありがとう
それが、とにかく有り難く 成長を楽しみに見守っていたよ
こうして直接メッセージを伝えられ
君たち二人が私を救ってくれたことも云えた 感謝しています
今も ずっと変わらず 君たち二人を 愛しています。