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エリザベス女王杯(GI)回顧

2007-11-11 22:24:48 | 回顧
【馬場】Bコース。2開催目の後半で内目の馬場は悪くなっている。

12.7 - 11.1 - 12.4 - 12.1 - 12.3 - 12.6 - 12.8 - 11.8 - 11.1 - 11.4 - 11.6=2:11.9

【展開】ダイワスカーレットが好発を決め、ダッシュ力の違いでハナへ。同型のアサヒが出遅れたこともあり、無理に競り合うことなく1角で12秒4と息を入れる。その後も隊列が決したまま、3角手前から12秒6-12秒8と流れが緩む。残り4Fを切った下り坂でペースアップすると、外からフサイチパンドラが動き、連れてキストゥヘヴン、ディラデラノビアが動く。瞬発力勝負の流れで、前々有利の競馬。

 レース当日の午前8時過ぎ。衝撃的な一報が入った。ダービー馬ウオッカの回避。共に万全の状態で迎え、雌雄を決するはずだったが、残念ながら来年以降に持ち越しとなった。レースを制したのはライバル不在で負けられない立場となったダイワスカーレット。秋3戦目を迎え、精神面でのイラつきが懸念されたが、下見どころから貫禄十分の落ち着き。春の桜花賞当時とは雲泥の差だった。好発を決め、ダッシュ力の違いで楽々とハナへ。この辺りは卓越したトモが成せるもの。無理にせられることなく1角で息を入れ、2角から多少行きたがるも鞍上が何とかなだめる。向こう正面からはスムーズな競馬。3角の上り坂でたっぷりと息を入れ、残り4F地点の下り坂で自然とペースアップ。4角では引っ張り切りの手応えのまま11秒1と加速。もの凄い搭載エンジンだ。直線を向き、手綱をグイグイ押して加速。残り300㍍地点で左ステッキが入ると、後続の各馬が詰め寄るも全く危なげない走り。最後は手綱を抑える余裕を見せて貫禄V。春当時より落ち着きが出て、道中の制御が利くようになった。卓越したダッシュ力でハナへ立ち、他馬との競り合いを避け、精神面での成長で道中の息を入れる。そして、直線で見せる切れ味。無敵だ。

 ここ一本に目標を絞り、4週連続で目一杯の調教をやられてきたフサイチパンドラ。攻め強化によるテンションの高さを懸念したが、落ち着き払った姿。道中は無理することなく馬の行く気に任せ、外めの5番手追走。折り合いを欠くことなく気持ち良さそうな走り。残り4F手前の下り坂で手綱を緩めるとグーッと加速。4角で3番手までポディションを上げる。直線を向き、メンバー最速の上がり33秒9の末脚で迫るも、勝ち馬には着差以上の内容で完敗。だが、自身は中距離の上がりの掛かるを得意とするタイプ。それがメンバー最速の切れを使い、瞬発力勝負の流れに対応してきた。成長している。外枠から揉まれずに誘導したルメールの手綱捌きに賞賛。

 わがまま女王のスイープトウショウ。太め残りの前走を叩かれ、この日は増減なし。今回も太かったことは間違いないが、気合い乗りは違っていた。本馬場入場で多少ゴネたものの、すぐに収まった。いつもどおり煽り気味の発馬だったが、これまで短距離戦ばかり使われてきたことで行き脚がつき、楽な手応えのまま中団のインにつける。三分三厘でも手応え十分のまま直線を向く。馬場の悪いインを通る形となったが、グイッと加速して突き抜ける。決して万全のデキとはいえないなかで流石の底力。緩い流れになったのは幸いした。強烈な切れ味でGIを3勝した歴史的女傑がここで引退する。長い間、お疲れ様でした。

 ディラデラノビアは一瞬の爆発力が売りのタイプで、道中に下手に動くことができない。ダイワスカーレットのための流れのなかで、一気に差し切るのは至難の業だった。外からよく差を詰めている。

 


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