RSK関東予選でものすごい事がありました。とても強く印象に残りました。
以前、遠征にいっしょに行ったこともある仲のいい子が1回戦を闘っていました。この子、以前から、悪い言い方をすれば、勝ちに執着しない、やさしい子でした。もっと勝つための事をすべてやって、気魄を持って闘えばいい選手なのに…なんていう感じの子です。関東大会には必ず出てきますが、ぜったい2回戦までに負けて、全国大会に出場したことはありません。(←すみません本人読んでたら)
この1回戦は1つ年下の子と、かなり競っていました。フルセットまでもつれていました。試合を見ている途中で、テニスコーチでもあるお父さんが言いました。「こいつ、この大会、全国いけなかったらテニス辞めるって、自分で宣言してるんです!」
ええー!そのわりには、いつものような表情。なんとか、この試合は勝ったものの、「テニス生命かけてるんでしょ!ぜんぜんそうは見えない」という印象で、試合後、本人にもそう告げました。
しかし、2回戦は強敵、今年の12歳以下の全国トップクラスの選手です。しかし、この試合は前の試合と違いました。「命をかけて」闘いました。ものすごい闘志、雄叫び、集中力、気魄、勝負への執着。彼がこんな闘いをするところを始めて見ました!!(お父さんも同じ事を言っていました)
これは3回戦もしかするぞと思いました。いつも県大会決勝で負けている相手ですが、今回はひょっとするぞ!と信じていたのですが、惜しくも接戦の末破れてコンソレーション(敗者復活戦)にまわりました。コンソレの初戦は1stセット楽勝して6-1、2ndセット3-0から、お父さんコーチが予想したとおりの、絵にかいたような油断による逆転、3rdセットはなんとか取って、辛い勝利、ちょっとピリッとしませんでした。
ここで、明日の5~8位決定戦を残して、私は教え子が敗退してしまったので帰ることになりました。5~8位を決める残りの3人はどの子も、つわものです。今日の最後のような試合をしたら、ぜったい勝ちはありません。ちなみに、全国への切符は7人です。なんというドラマでしょう!彼の明日の全国初出場を祈りながら家路につきました…そして寝込みました。
結果から!彼は最終日の初戦を勝ち、みごと全国を決めました!「やったーきびだんご食べれるー!」ってとこでしょうか。(RSK全国選抜は岡山で行われます)最後は負けたものの、6位で終わりました。
こんなことをきっかけに、選手が急に信じられないくらい上達することがあります→これを、我々は「化ける」と呼んでいるのですが、化けるといいですねえー、Tくん!!
そういえば、長塚京子が同じく命をかけた(本当の命ではないですよ)試合もなんと相手が信じられないDEFをし初のチャレンジャーベスト4、それ以来、急に順風万帆となり、世界にはばたいたのでした。
写真はKIDS TENNIS CUP CHIBAより、ボール3個を使う試合では、トリプルフォルトルールにはなりませんからねー。Fちゃん!