真白なる 山茶花(さざんか)垣に 清(すが)し咲く
主(あるじ)去(い)ぬ家 風にきしみて 夢蔡
この家が、廃屋になってから、十数年経つだろうか。
この屋の主は、大工の棟梁だったが、突然に逝ってしまった。
古い村には有りがちだが、土地の名義が3代前から変更してなかった。
都会などに散った、老 若・子供etc等を含む
権利者が、三十名を超して収拾付かなくなってしまった。かくて
200坪ほどの敷地が宙に浮き、篠・荒草群落となっている。
少子・高齢化が、この村落共同体を崩壊させてしまっている。
大都会までは、100キロ足らずである。
東京は、いまだに流入人口が増加している。
少子化率は、日本一である。
超‣超高層ビルが、乱立し、地下は堀まくりである。
バベルの塔の神話は、架空の話ではない。
絶対に本当の噺である。
------<了>------
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