行く秋や 抱けば身に添う膝がしら -太 祇 “秋 寒”の候です。 公園を歩いております時に、日の当たる側のベンチに腰をおろしたりいたします。 暑い暑いのお噂は何時の事やら、まさに“光陰矢の如し”であります。
堰堤に 鷺集いたる 小春日は 沼面穏(おだ)しく 鴨漂える ー夢蔡ー
▲嘴ー黄色 【チュウサギ】 黒-【コサギ】 * この鷺たちは、沼中央の弁天小島を本拠にする“生活者”です。今年生まれもまじっております。朝に南東方向に(多分、利根川のザラ瀬)、群れなして飛んでゆきます。午後に戻って、しばし憩います。
鴨の水尾 光り長々 秋行かむ ー夢蔡ー
▲ 午後も3時を回ると、“秋の陽”は、早くも傾き始めます。“立冬”まであとわずか。北の方から、寒冷前線 が下りてくる。寒冷適応形のカモ達だが、冬の食生活はきびしい。
この沼に 生きる宿命(さだめ)や 白鷺を はつかに染めて秋の陽は落つ ー夢蔡ー
▲ 「秋の日は釣瓶落とし」 ほんの数分前は、シラサギは、ほんのりと薄紅色に染っておりました。西の山の端に、陽が隠れ始めると、沼面は赤く静まります。サギの姿は、影絵となります。
「 気は澄みて / 天象(てんしょう)明らかなり ・・・/ 来雁(らいがん)余声あり 」 (大気は澄んで空はくっきり晴れ上がる。飛び来たった雁の声が辺りに響く)ー陶 淵明ー
もう日が暮れました。サギたちは、弁天小島の木の上で眠ります。カモは、漂いつつ“浮き寝”です。時々モノの気配を感じてか、警戒音の甲高い声を立てます。安眠の妨げでしょうかーー
ーーもう帰りますーー<了>ーー
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