悪魔の様な純粋、こめかみの
軋みの様な記憶
思い出と呼ぶには痛みすぎた
頭蓋の根底を
這う様に隠れ、飛ぶ様に掻き乱す
何も変わらないからこそ、痛みは増してゆくんだ
それは届かないことが増えるから
それは叶わないことが増えるから
捨てられないごみ箱、すでに内容は飽和していて
混濁しながら
とんでもないものに化ける
それが事実だったのか
あるいは幻だったのか
それぞれの定義もままならぬままに
貫かれる様だ、ベイビー
記憶の中の、おいそれとは触れられない
甘くいたたまれない香り
限りなく失敗に近い一度きりがそこに刻まれている
何物にも変えがたかったあの子の掌、地球ですら意味が無いような気がした
嵐が来た日、近くの閉鎖されたグラウンドで
突風が木々を叩くのを見ていた
間違いに気付いた日、すれ違う人間達の
視線が自分を責めているような気がした、そんな圧縮
ままならないものこそ自由自在だ
撲殺
轢殺
刺殺
絞殺
無限の可能性が、内奥を駆け巡る
あの子の掌、あの子の、
あの子の掌
ああ
蝶の様に跳んで行ってしまった
暖かい風
暖かい夢
暖かい懐
全ては同じ後悔の中で
カテゴライズされ凍り付いてゆく
夕焼けに
辿り着く術は無い
腐らない薬を打ち込まれた甲虫
箱の中で
二度とは跳べない
最近の「詩」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事