春日市白水大池公園 星の館

街中にある天文台で星空にとけ込もう

黄道12星座シリーズ_みずがめ座(水瓶)

2012年10月17日 | 黄道12星座
10月に入り天気の方も晴天日が増えてきているような気がする今日この頃。
日中はまだ暑さを感じますが、朝夕は半袖ではちょっと寒さを感じます。
 
さて、黄道12星座も秋本番です。
今回はみずがめ座です。
 
星座名   :みずがめ座
季節    :秋
学名    :aquarius(略 Aqr)
面積    :980平方度(第2位/黄道12星座)
黄道12宮 :宝瓶宮(1月20日~2月18日 トロピカル式)
 
 秋の星座は明るい星がなく、寂しい夜空とやぎ座のときも書きましたが、
みずがめ座、その次のうお座はそれを象徴しています。
 
 みずがめ座で最も明るい星は3等星、それ以外は街の明かりにかき消され
てしまう4等星という寂しい状況です。
 街中でみずがめ座を探すのはまず無理でしょう。
みずがめ座の水瓶から流れる水を、口で受けている「みなみのうお座」の
1等星、「フォーマルハウト」を見つけ出して、その上がみずがめ座というのが
精一杯と思います。
郊外の暗い空では、みずがめ座の「三ツ矢星」を探すことができるかも知れ
ません。
 
では、星結びをやってみましょう。
 
ポイントは2つ。
1つめは、「みなみのうお座」のフォーマルハウトを見つけること、
2つめは、その上方にある「三ツ矢星」を見つけることです。
 
この2つを基点に上下から星をたどれば何とかなると思います。
この写真ではやぎ座も一緒に写していますので、注意して下さい。
   
Consaqra2
  
正解はこちら。
  
Consaqra2line
  
かなり難しいと思います。
  
 何だかさっきから、みずがめ座は暗い暗いってよけいなお世話ですよね。(笑)
みずがめ座は立派な星座です。水瓶に位置する「三ツ矢星」と、「フォーマル
ハウト」までは約30°の視野角度があり、水瓶から流れ出るその星の並びは
堂々たるもので、12星座中、おとめ座に次ぐ第2位の大きさを誇ります。
また、NGC7293という全天最大の惑星状星雲が存在する星座でもあるのです。
そうそう、みずがめ座の有名人には「ガニメデス」に負けない男前、福山雅治
がいます。(笑)
 
アクエリアスという清涼感がある響き。
ゼウスも惚れ込んだ絶世の美少年「ガニメデス」は、今夜も水瓶からあふれ
出る清水で秋の南天をうるおしているのです。
 
次回は、これまた難解な うお座です。(笑)
 
にょろにょろ。
 

コメント (4)
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黄道12星座シリーズ_やぎ座(山羊)

2012年09月19日 | 黄道12星座
最近 ブログが失速しているにょろにょろです。すみません。
さて、気が付くと9月も中旬。朝夕はめっきり涼しくなってきました。
黄道12星座も秋の星座へ突入です。
今回はやぎ座です。
  
星座名   :やぎ座
季節    :秋
学名    :Capricornus(略 cap)
面積    :414平方度(第12位/黄道12星座)
黄道12宮 :磨羯宮(12月22日~1月19日 トロピカル式)
  
秋の星空は夏の天の川の賑やかさが嘘のように静まりかえります。
南の空にみなみのうお座「フォーマルハウト」がポツンとひとり寂しそうです。
  
やぎ座は横に伸びた逆三角形の形をしていますが、星の館からでは形を認識することは
難しいでしょう。
ただ暗い空では、3~4等星で比較的明るさがそろっていますので、なれると案外簡単です。
それでは結んでみましょう。横に広い逆三角形ですよ。
  
Conscapa
  
正解はこちら。
  
Conscapline
  
やぎ座はギリシャ神話によれば羊飼いの神様パーンが怪物テュフォンに襲われた際に
ナイル川に逃げようとあわてて変身したところ、後ろ足だけが魚になってしまい、その姿を
見たゼウスがおもしろがって?星座にしたそうです。(笑)
  
やぎ座に関するうんちくとして、太陽系第8惑星の海王星は、1846年にやぎ座で発見され
ています。
海王星の公転周期は約165年ですので、昨年2011年でやっと太陽を1周したことになります。
そして2012年の今現在、海王星はやぎ座寄りのみずがめ座にあります。
7.8等星の暗い星ですが、望遠鏡では観ることはできますので、機会があれば観察したい
ものです。
 
次回はみずがめ座です。

にょろにょろ。






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黄道12星座シリーズ_いて座(射手)

2012年08月08日 | 黄道12星座
夏真っ盛り!
毎日暑いですねー 。^^;)
気温が体温より高いってどういうこと?って感じです。
 
先週の土曜日は春日市内でも、夏祭りがあちこちで催されていたようで、お祭りの音が
聞こえていました。浴衣姿もチラホラ見られ、夏の雰囲気が漂っています。
夜空も晴れ渡り、しっかり夏の星座が確認できて、案内役の私たちもご来場下さった皆様
も充実した観望会になったと思います。
  
さて、黄道12星座シリーズ、今日はいて座です。
  
星座名   :いて座
季節    :夏
学名    :Sagittarius(略 Sgr)
面積    :867平方度(第5位/黄道12星座)
黄道12宮 :人馬宮(11月23日~12月21日 トロピカル式)
  
いて座は、前回のさそり座と並び、私たちの銀河系の中心方向に位置する星座であるため、
天の川は濃く、バックの星もにぎやかです。3等星以上の星も10個あるため、確認はしやす
い方だと思います。
いて座は、下半身が馬、上半身は人の姿をした人馬族「賢者ケイローン」の姿です。
ケイローンが弓を引いている姿として紹介されています。ただケイローンの姿での星結びは
慣れていないとちょっとむずかしいかも知れません。
  
あっ、さそり座も一緒に写っていますから、注意して下さい。
前回のおさらいでさそり座も結んでみましょう。
 
ではどうぞ。
  
__2
  
正解はこちら。
    
Photo_2
  
他の結び方として、お茶を注ぐティーポットや、中国では、二十八宿(天の赤道1周を28分割した
エリア)の1つ、「斗宿(としゅく)」と呼ばれ、これはいて座の6個の星の並びをひしゃく(柄杓)に
見立てたものです。
日本でも北の「北斗七星」に対して、南の「南斗六星」として知られていますよね。
いて座の星結びは南斗六星(黄色の線)でもOKと思います。
  
いて座は、本当ににぎやかです。写真に写っているように天の川の星々が濃く、
また暗黒星雲が入り乱れているため、その複雑な様相は格好の天体写真の領域です。
もちろん双眼鏡でも暗い夜空であれば、天の川をザッと流すように眺めるだけでもその星の数
に圧倒されることでしょう。
  
_m_3
    
また夏を代表する立派な星雲もあります。干潟星雲として名高いM8です。
写真に撮ると鮮やかなピンク色の広がりが大変美しい星雲です。
少し空が暗いところに足を運べば、双眼鏡でもその存在は見ることができますのでチャレンジ
して見ましょう。冬のオリオン大星雲(M42)、夏の干潟星雲(M8)といったところでしょうか。
    
M8
  
その他にもM20(三裂星雲),M16,M17の星雲や、M22球状星団などがあります。
この様に、いて座はメシエ(M)天体が全天で最も多い見どころ満載の星座なのです。
  
「星の館」のある春日市内では残念ながら、街の明かりがあるため、十分にみることは難しい
ですが、夏休みは郊外へ出かける機会も増えるでしょう。
是非、ご家族や仲間、大切な人と双眼鏡片手に眺めてみることをお勧めします。
  
次回は、やぎ座です。
にょろにょろ。





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黄道12星座シリーズ_さそり座(蠍)

2012年07月25日 | 黄道12星座
梅雨が明けて夏本番です!
花火やキャンプなど夜間のイベントを通じて、夏の夜空を見上げる機会も増えると思います。
「星の館」も微力ながらバックアップいたしますので、週末はお気軽にお越し下さい。
  
では黄道12星座シリーズを始めましょう。
第4回は「さそり座」です。
  
さそり座は夏の星座の代表格ですね。
さそり座は3等星以上の星の数が17個も存在し、全天の星座において最もにぎやかな星座
です。(第1位/88星座)
形も整っていて大変美しい星座だと思います。
  
星座名   :さそり座
季節    :夏
学名    :Scorpius(略 Sco)
面積    :497平方度(第10位/黄道12星座)
黄道12宮 :天蠍宮(10月24日~11月22日 トロピカル式)
  
早速、星結びをやってみましょう。明るい星ばかりですから今回は大丈夫ですよね。
  
Photo
   
正解はこちら。  
  
Photo_3
  
さそり座の心臓あたりに赤く輝く1等星はアンタレス。
その名の由来は火星に対抗するものという意味で、アンチ・アレス(Anti-Ares)である
ことは有名です。火星が接近する時期は赤さを競います。
また赤色超巨星であり、大きさは太陽の700倍、太陽系の中心に置くと火星の軌道まで
呑み込む大きさです。
  
さて、さそり座には双眼鏡で楽しめる天体がたくさんありますが、私のおススメを3つほど
紹介したいと思います。双眼鏡はレンズの口径が5cmほどのものでも楽しめますが、
必ず三脚に固定して手振れしない状態で観察しましょう。
   
まず1つ目はアンタレスの右横にある球状星団M4です。
写真のようにアンタレスの近くなので探しやすく、明らかに1つの星でない光の雲のように
見えます。
「星の館」の望遠鏡では写真の様にしっかり星の集団であることが分かるでしょう。
  
M4
  
次にさそりのしっぽ中ほどにあるζ(ゼータ)星のエリア。
散開星団NGC6231、NGC6242。高度が低く空の条件によって見え方が左右されますが、
月のない澄み切った空の時は、密集した星が宝石箱のようです。天気が良い日は注目です。
  
Ngc6231_2
  
最後は、毒針付近の散開星団、M6とM7。M6は小ぶりながらも明るいため、NGC6231よりも
見やすく、M7よりも星が密集しているところが楽しめます。
そしてM7。これは散開星団の代表格ですね。冬のプレアデス(すばる星)M45に対抗できる夏の
散開星団と私は思います。
明るさでは敵いませんが大きさと星の数ではM45を上回る印象を受けます。
  
M7
  
さそり座、いて座は私たちの天の川銀河の中心方向に位置しているため、バックグラウンド
の星たちが大変にぎやかで、これらの天体を盛り上げます。
暗い空で眺めると本当に美しく、何度も何度も双眼鏡を覗き込んで、飽きることがありません。
  
さそり座なくして夏の夜空は語れません。夏の大三角と一緒に楽しみましょう。
  
にょろにょろ。


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黄道12星座_てんびん座(天秤)

2012年07月03日 | 黄道12星座
ご無沙汰してます。にょろです。
梅雨本番って感じですね。ホンとに。2週間は太陽を見てないような気がします。
さて、黄道12星座シリーズです。空は厚い雲に覆われていますが、気持ちは晴天でいきましょう。
 
第3回は「てんびん座」です。
今回から夏の星座に移ります。
 
星座名   :てんびん座
季節    :夏
学名    :Libra(略 Lib)
面積    :538平方度(第7位/黄道12星座)
黄道12宮 :天秤宮(9月23日~10月23日 トロピカル式)
 

星座には人や生き物、道具など様々ありますが、道具の中では個人的に一番好きな星座です。

天秤には、公平や正義のイメージがありますよね。
ギリシャ神話ではこの天秤、正義の女神アストレアの天秤だそうです。
人が死ぬと彼女はその人の心臓を天秤にかけ、善人と悪人とに区分けして、悪人は地獄へ送った
とのこと。
 
そのてんびん座、皆さん、まともに見たことがないのではないでしょうか。
明るい星でも3等星弱ですから郊外に行かないと厳しいです。
 
とりあえず、こうじゃないかなみたいなところで星を結んでみましょう。
下の方に見える明るい複数の星は、さそり座の頭部ですので省きましょう。
  
Tenbin_800_2
 
正解はこんな感じです。
  
Tenbin_800_line_2
  
てんびん座のβ星は、古来から緑色の星として紹介されているそうです。
郊外の暗い空で確認してみると面白いかも知れません。
  
次回は、さそり座です。
 
(参考文献:ナツメ社 星座の辞典)




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