第3回は、アンドロメダ座です。
アンドロメダ座。
なんか響きがアンドロイドっぽくて初めは機械人間?的な印象を
受けたものです。そういえば「銀河鉄道999」でも機械の体を手に
入れるために主人公が目指したのもアンドロメダ銀河でした。
でも実際は、アンドロメダという神話上の美しいお姫様の名前なのです。
さて、アンドロメダ座は天の川から外れていますので、写真で撮っても
あまりパっとしません。しかしそれを補う強力な助っ人がいます。
アンドロメダ銀河(M31)です。今回はこの銀河にスポットをあてます。
まず初めに銀河という天体についてですが、そこらで見えている星や星雲・星団
とは規模が違います。これらは銀河の中に点在する個々の天体に過ぎませんが、
銀河はそれらを包括する星や物質で構成される母体となる天体なのです。
そして、アンドロメダ銀河は私たちが住む天の川銀河とは全く違う別の銀河です。
地球は天の川銀河という名の船に属する(乗ってる)わけで、夜空で見えている
星や星雲や星団たちも天の川銀河に属する仲間たちです。しかし、アンドロメダ
銀河は遠く離れた別の船です。
天の川銀河の直径は約10万光年、2~4千億個の星があるといわれています。
一方のアンドロメダ銀河という船は、直径約22万光年、1兆個の星を有する大きな
もので、天の川銀河との距離は240万光年と天の川銀河を24個並べた先に
あるほど遠い距離にあります。
それが肉眼で見えてるってすごいことですよね。
240万光年先にある星々の光がこの目に届いているのですから、どんだけ明る
いって話です。
次は見えている場所です。
場所はアンドロメダ姫の右足あたりで、カシオペア座との中間に位置しています。
暗い夜空ではうっすらとですが上の写真のような位置に見ることができます。
こちらは拡大写真です。385mmの望遠鏡による直焦点撮影です。
写真ではのっぺり2次元ですが、そこに240万光年の奥行きがあると思うと
驚異です。240万年前の光ですから、だいたい地球に人類が誕生した時の光が
今届いていることになるのでしょうか。
最後に秋の銀河として「さんかく座」にある銀河も載せておきます。
M33です。500mm望遠鏡直焦点での撮影です。
銀河を垂直方向から見た形として観ることができ、銀河の構造がよくわかります。
距離はアンドロメダ銀河よりも更に遠い銀河で、肉眼で見える銀河としては最も
遠くに位置しているといわれています。
宇宙を漂う我らが天の川銀河の周りには大、小のマゼラン銀河がくっついており、
離れてアンドロメダ銀河、M33銀河などがあります。(局部銀河群)
途方もないスケールですが天の川銀河は孤独ではなさそうです。
にょろにょろ。