春日市白水大池公園 星の館

街中にある天文台で星空にとけ込もう

アイソン彗星 消滅。

2013年11月29日 | 星☆の雫

にょろです。
いやーアイソン彗星、残念です。

消滅報道が駆け巡っている2013年11月29日(金)ですが、NASAがいうので
あればそうなのでしょう。

でもこれも自然現象。
地上の天気予報が当たらないのですから、彗星のそれが当たらずとも仕方
ない事ですし、消滅だからこそ新たな発見があるかも知れません。
私たちは正面から受け止めましょう。

心はいつもニュートラル。(ウソです。泣)

アイソン君も好き好んで太陽へ近づいたワケではないですし、彼(勝手に男)の
イカロス精神を讃えましょう。っていうか我らが太陽の重力場のスゴさを再認識
することかも知れませんね。

Ison_nyoro

この写真はアイソン彗星を撮影するなかで彼の撮影の難しさと今となっては儚い
存在であった思いが込み上げる1枚です。雲との戦いでコンポジットができなくボツ
にした写真ですが雲の切れ間から見えるアイソンは雲との奥行きがはっきり感じ
られ、地上と宇宙の距離の違いが印象的でした。

12月4日(水)NHKでアイソン彗星の特番がありますが、消滅により番組
構成が変わるそうです。これも含めて楽しみましょう。

アイソン彗星は消滅の報道はあるもののカケラが残っていることに期待しましょう。
いずれにしても彗星に心がときめく2013年です。
にょろにょろ。

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アイソン彗星 あれれ?。

2013年11月23日 | 星☆の雫

にょろです。
11月22日現在、眼視観測でパッとしないアイソン彗星。
2013年3月のパンスターズ彗星の空振りから早8ヶ月。
アイソンお前もか!っとこの残念な状態は光を蓄積できる写真で表現
するしかないようです。

彗星に望むもの。

それは彗星を「ほうき星」と親しみを込めて呼ぶ様に「しっぽ」の存在でしょう。
今のアイソンにそれがないかというと一応あるのですが、インパクトとして
は無いのです。

「しっぽ」があるナゾの輝く星が天空を翔けるこの非日常的な光景こそが
彗星の魅力ですよね。

白銀に輝くダイナミックな曲線のダストテイル、競うが如く鋭く直線に
たなびく蒼白のイオンテイル。
長い「しっぽ」なくして彗星にあらず!

近日点通過後にしっぽが長く、更に明るくなることを願いましょう。
12月6~15日頃のアイソン彗星に期待です。
にょろにょろ。

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アイソン彗星 肉眼等級へ。

2013年11月21日 | 星☆の雫

さて約1ヶ月と7日ぶりのアイソン彗星情報です。

2013年鳴り物入りで大彗星として取り扱われたアイソン彗星ですが
春のパンスターズ彗星に続きまさかの失速。
テンションがまったく上がらないにょろです。
11月上中旬も明るくならず、天気もいまいち。すっかり腰が重くなってしまいました。

しかしここに来てやっと増光し、天気の方も回復したため、今朝早起きして撮影
しましたので掲載します。

2013年11月21日(木)午前5時50分。
撮影地 福岡県福岡市内。
530mm屈折直焦点撮影。ISO800 露出5秒×3枚。
満月過ぎの月齢17、薄明の空の中のアイソン彗星です。

Ison_abc_01

で、印象なのですが、やっぱり暗いです。

街中では肉眼での確認は無理でした。しかし双眼鏡では確認できます。
それでも薄明の影響もあり、しっぽは十分に確認できませんでした。
写真でこの程度ですから。

しかし色はキレイな緑です。あえて翠(みどり)色と表現しましょう。
翡翠(宝石)のような色がとても印象的です。
これは写真でも眼視でも変わりありません。

Ison_abc_02

Ison_abc_03


彗星の色は噴出されるガスとチリの量が関係しているそうで、ガスが
多い彗星は緑に、チリが多い彗星は白に見えるとのことです。

11月は以後、彗星が太陽に近づき過ぎるため観測はできません。
一旦休止となります。
12月上旬は月もないため今よりも条件は良いはずです。
明るく長い尾を見せて欲しいものですね。
アイソン君、分裂崩壊せずに頑張ってくれよ。
にょろにょろ。

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「萌える秋星。(3/5)」

2013年11月17日 | 星☆の雫


3回は、アンドロメダ座です。

アンドロメダ座。
なんか響きがアンドロイドっぽくて初めは機械人間?的な印象を

受けたものです。そういえば「銀河鉄道999」でも機械の体を手に
入れるために主人公
が目指したのもアンドロメダ銀河でした。

でも実際は、アンドロメダという神話上の美しいお姫様の名前なのです。

さて、アンドロメダ座は天の川から外れていますので、写真で撮っても
あまりパっと
しません。しかしそれを補う強力な助っ人がいます。

アンドロメダ銀河(M31)です。今回はこの銀河にスポットをあてます。

M31_2

まず初めに銀河という天体についてですが、そこらで見えている星や星雲・星団

とは規模が違います。これらは銀河の中に点在する個々の天体に過ぎませんが、

銀河はそれらを包括する星や物質で構成される母体となる天体なのです。

そして、アンドロメダ銀河は私たちが住む天の川銀河とは全く違う別の銀河です。

地球は天の川銀河という名の船に属する(乗ってる)わけで、夜空で見えている

星や星雲や星団たちも天の川銀河に属する仲間たちです。しかし、アンドロメダ
銀河は
遠く離れた別の船です。

天の川銀河の直径は約10万光年、24千億個の星があるといわれています。

一方のアンドロメダ銀河という船は、直径約22万光年、1兆個の星を有する大きな

もので、天の川銀河との距離は240万光年と天の川銀河を24個並べた先に

あるほど遠い距離にあります。

それが肉眼で見えてるってすごいことですよね。

240万光年先にある星々の光がこの目に届いているのですから、どんだけ明る
いって
話です。

次は見えている場所です。

場所はアンドロメダ姫の右足あたりで、カシオペア座との中間に位置しています。

暗い夜空ではうっすらとですが上の写真のような位置に見ることができます。

こちらは拡大写真です。385mmの望遠鏡による直焦点撮影です。

M3132110_2

写真ではのっぺり2次元ですが、そこに240万光年の奥行きがあると思うと

驚異です。240万年前の光ですから、だいたい地球に人類が誕生した時の光が

今届いていることになるのでしょうか。

最後に秋の銀河として「さんかく座」にある銀河も載せておきます。

M33です。500mm望遠鏡直焦点での撮影です。

M33_2

銀河を垂直方向から見た形として観ることができ、銀河の構造がよくわかります。

距離はアンドロメダ銀河よりも更に遠い銀河で、肉眼で見える銀河としては最も
遠くに
位置しているといわれています。

宇宙を漂う我らが天の川銀河の周りには大、小のマゼラン銀河がくっついており、
離れてアンドロメダ銀河、M33銀河などがあります。(局部銀河群)

途方もないスケールですが天の川銀河は孤独ではなさそうです。

にょろにょろ。

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「萌える秋星。(2/5)」

2013年11月12日 | 星☆の雫

第2回は、カシオペア座です。

カシオペアは前回、ケフェウス王の王妃であることはお話ししました。
でもちょっと娘のアンドロメダ姫の美しさを自慢しすぎちゃいましたので、
後でとんでもないことになってしまいました。
口は災いのもとです。

さて、そんなカシオペア座ですが、星は明るく、「W」の整った形から秋の星座では
人気があります。
北極星さがしでも春は北斗七星から、秋はカシオペアからと紹介されています。

__h


カシオペアは北極星に近い星座ですので、日本ではほぼ沈むことがない周極星です。
春夏は「W」、秋冬は「M」だったりします。

カシオペア座は2等星が4個、3等星が1個ですので探すのは比較的簡単です。
ケフェウス座との位置関係はご覧のとおりです。

2

2つの星座の大きさもほぼ同じでバランスがいいですね。
秋の天の川の入り口といったところです。
目立つ天体はありませんが、星座としての存在感が大きなカシオペアでした。
にょろにょろ。

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