もし、あなたが大動脈瘤と言われたら…
参考になればと記します。

↑ 弓部大動脈瘤


↑ 血管の外側にもコレステロールや脂肪が付着の写真(=_=)
執刀主治医からのインフォームドコンセント
弓部大動脈瘤の位置が非常に悪い。 そして性質も悪い。
女性の危険域は5cmであるが私の場合は6cmを超えている。 手術を待っている間にも破裂しかねない。 (前年12月30日破裂の前兆で入院)
血管は年齢の割にコレステロール、脂肪、ヘドロ、血の塊が多すぎる。 60才前半でこの例は非常に珍しいというか見たことない。
腹部 左足に狭窄があり、あり、瘤になりかけも複数個所ある。 これらは動脈硬化が原因で狭窄、瘤ができる。
右冠動脈他左2本にも血管に狭窄がある。 検査自体に脳梗塞の確率が高いので検査できない。
一番大事な左冠動脈にカテーテル検査が必要。 50%だとまだ処置の必要はないが、75%の狭窄であれば治療が必要。
狭窄の方法として ①薬 ②カテーテル治療 ③バイパス手術 手術時間は20~40分 (2本治療では) リスクは傷が残る。 自分の脚の静脈の血管を使う。
MRIの検査結果では脳の血管の狭窄は無い。
弓部大動脈瘤に関しては人工血管置換術を重視する。 術後の心臓治療を目的とする。
人工血管 頸動脈を切って3分岐点から全部を置換する。
脳障害を避けるため 心肺を停止する。そのため低体温(25℃)とする。 その間、チューブで脳に血流を送る。
体温を下げるのに30分、体温を戻すのに1時間半かかる。
それにしても私の血管の状態が非常に悪い。 血管の中がデコボコ、コレステロール、脂肪等のヘドロが 手術中にいろんな臓器に飛ぶ危険が大きい。
足の血管もひどく手の打ちようがなくて模索している。 最終案として左足(膝下)からバイパス血管を抜く予定だが、
血管が細すぎる。
さらに1分に4リットルを体内に戻すのだが、血管があまりに ボロなので一挙に返すと血管が破れるだろう。 そこで2か所に分けて半分ずつ戻す分散送血をやることにしました。
9時半に手術室に入り点滴をしてゆき、10時半から手術実施。
手術は両足の鼠径部からやり、人工血管置換に要する時間は1時間半、 その後あちこちの出血を止血してゆく。
瘤の手術は16時まで、バイパス術終了は18時と予定している。
その後ICUに入る。 麻酔から覚醒するのに6時間掛かる。 麻酔から覚めるまで脳の状態は把握できない。
ICU 2泊3日で一般病棟に移れます。
動脈瘤は79才80才以降の年配者の病気である。若いのに…。
今回の救命確率は50%。
リスク 動脈硬化がひどい血管の状態のリスクは トラウルを起こしやすい。 ・出血 ・余病がたくさんある内臓には食道に孔をあけてしまうことがある。 食道に孔があくと死に至る。 ・感染症、人工血管に黴菌がつくと手の施しようがない。1/200の確率。 ・心臓に水が溜まることがある。 ・反回神経に触らなければならないので嗄声になる可能性がある 水をのむときに孔が空いてむせることがある。上手に飲む練習をする。 ・腎梗塞、肺梗塞、他いろいろの梗塞の危険がある。 ・運動しないとエコノミー症候群で血流が悪くなる。 ・バイパス術の成功率は98%だが、2%の人は詰まることがある。 私はその2%に該当してしまった。
と以上が外科医Y先生の説明であった。
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ぼこぼこ、ボロボロの静脈をバイパスに使ったので
速い段階で右冠動脈は詰まってしまいました。

医療はどんどん研究が進み術式も変わります。
これは13年前、63才のときの写真や術内容です。
今はカテーテル治療が多いのですが、場所的に
弓部は開胸手術しか方法がないようです。
殊に私の瘤は場所も形も最悪だったようです。
13年息苦しさを初め、全身の痛みや空咳他、
眩暈、失神など不整脈の連続で相当に苦痛の
13年を送りました。
結局は薬害(副作用)でもあったようです。
血液サラサラ(抗凝結剤)のお薬は体への
負担が大きかった。
今は冬、心臓や血管関係の病気を発見される
時期と言えます。
参考になさってください。
12月に術(右冠動脈閉塞の開通)半年後検診の
予約を入れていましたが家族感染で濃厚接触者、
病院に迷惑をかけるので一旦お断りして
新たに3月予約ができました。
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