今我家には車は1台しかありません。夫の車は廃車になって、私の車を下取りにだして軽四を買ったからです。その車は、もっぱら私が使い、たまに夫が使います。昨日は、夫が車で田舎へ行ったので、久しぶりにバスを利用しました。県庁前で下車して県立図書館に借りていた本2冊を返却、徒歩で天神山文化プラザへ向かいました。
ふだん車で通り過ぎるところも歩くといろいろなものが目にとまり、発見があるということはよく聞きます。いろいろな発見があり、歩くのもいいものだなと思ったなかで二つ紹介します。
右の写真は前から一度見たいと思っていたオリエント美術館の近くの甚九郎稲荷の境内に移設されている元岡山警察署の遺構(基礎の一部)です。ただの瓦礫に過ぎないように見えますが、天神町界隈の昔をしのぶものです。ほんの一部だけで価値はないかもしれませんが、私には多くを語り掛けてくれているように思えます。右に立っている石柱には「亜公園集成閣」とありますが、1890年代のころ今で言うテーマパークのような歓楽街があった場所だということを示しています。(詳しく知りたい方にはRSKから県立美術館へわたる横断歩道の手前に案内板があります)
ここに移設される前は、RSKに新社屋が建っている敷地の西側の端にあったのです。これは一体何だろうと不思議に思って描いた絵が左側の写真です。タイトルは「刻のかけら」です。放置された壊れた自転車とともに何かを感じていただければ、この絵を描いたかいがあります。この絵は、母校である朝日高校に寄贈しました。
そして、もう一つの発見は、その甚九郎稲荷の境内にあるレトロなかんじのレストランです。
枯れたツタがからまる古い建物の入口を入ると階段があり、おそるおそる上がって行くと右側にドアがあり(写真)中に入ると美しい女性が一人で切り盛りしている小さなレストランがありました。お料理は一種類だけ、しかも数量限定で、12時半には売り切れ。売り切れた後からも次々と若いお客さんが来られて、申し訳なさそうにお断りをしておられました。その日のメニューは、鱈のから揚げのあんかけ、ショウガ入りの厚焼き玉子、いろいろお芋のソテー、にんじんと金柑のサラダ風(名前は忘れた)、崩し豆腐のお味噌汁、デザートはココアのシフォンケーキ、菜の花ご飯(?)で1400円。主菜はお肉とお魚を交互に出すそうです。お味は、とても美味しかったのですが、若い男性には少し量的に少ないと思われるかも。
注意:その美しい女性の営業日は金曜と土曜だけ、後は別の人の営業になるそうです。確かテレビでも紹介されていたことを後になって思い出しました。あ、いい忘れました。レストランの名前は、「おべんとう、にちにち」です。数量限定なので、あんまり宣伝したくないレストランでした。