やっとブログが回復して気も晴れ晴れ、友人の書道展(春秋会書道展)に行った。
責任ある役職の立場にいた現役の頃から数多くの大病を乗り越え、闘い続けてこられただけでもすごいのに、自分のことだけでなく世のため人のために東奔西走、高齢になってもひるむことなく活動を続けている彼女は、私の生きる指針でもある。そんなすごい生き方をされているのに、おおらかで優しいお人柄がにじみ出ている書。
「釣月耕雲」とは、月の光の中で釣りをして、雲の流れる空の下で畑を耕すと読める。意味を調べてみると、道元禅師が永平寺で読まれた漢詩にある一文とか。釣りを生業とするなら月夜まで釣りに励み、田畑を耕すなら雲に突き出た山頂まで耕す、それくらいの気持ちで修業に励みたいという師の気持ちが現われている言葉らしい。
まさに彼女の生き方そのもの。それでいて、おおらかで楽天的なそんな書だった。
左は、故浅野五牛先生の「辿」という書。辿るとは、道を辿るといういうように使われるが、何かを探し求めていく意味もある。何を探し求めていくのだろうか、それは人さまざま。
右は、心に残った作品のなかの一つ、「葛藤」。まさに葛藤だなあと感じた。葛藤している心の内はこんなんだろうなあと。
友人は、納得できていない作品だと謙遜されるが、おおらかで、少し枯れて来た感じもまたいいなあと思った。
(残念ながら会期が短くて昨日で終了しています)