AKB48の旅

AKB48の旅

組織と個

2018年05月07日 | AKB
「まゆゆ」から「ベーナベさん」へ、渡辺麻友から読み取れる “脱AKB” の心構え

現役時代に輝きすぎるのか、卒業後の輝きをうまく獲得できないAKB48のOG。選抜総選挙で上位7位(神7=かみセブン)の常連組、例えば前田敦子、大島優子、高橋みなみ、板野友美、篠田麻里子といったアイコンが卒業後、AKB48時代ほどの存在力を示していない。

 神7でも常に1位2位を争っていた渡辺麻友(24)は、昨年末にグループを卒業。その後の心境について先日、「孤独です」と率直に明かした。主演ミュージカル『アメリ』(5月18日~東京・天王洲銀河劇場)の稽古をメディア関係者に公開した際に、そう発言した。


うーん。ある意味当たり前のことを、こうして解答を包含した疑念として表出するというのは、良くあることとは言え、やはり決して褒められたことではないと思う。

例によって批難の意図はないよと念を押しておくけど、組織の輝きは組織故なのであって、個に立ち返ったときの評価は、個として行わないことにはフェアではないし、物事の理解を誤ると思う。とりわけAKBGの凄さというのは、フラクタルな階層構造という幻想を現前させていた、達成できていたこと。散逸構造による負のエントロピーの実現にして、複雑系自己組織化組織という、正に「奇跡」を成し遂げていた。

そんな奇跡のような組織を離れて一人に立ち返った時、かつての芸能界のように、裏方さん達が情報統制を行うことで高嶺の花を演出する時代でもあるまいし、個である限りは幻想は立ち現れようがない。あとは舞台なり映画なりの作品世界の中で、創造という名の負のエントロピーを実現していくしかないし、その主なドライブは、役者以上に演出家の力量に帰することになる。

至言