AKB48の旅

AKB48の旅

再び「寛容と多様性ということ」

2014年08月31日 | AKB
「寛容と多様性」については以前にも書いたけど、今回はポジティヴサイドからというか、8月29日のミュージックステーションでの「心のプラカード」を見て感じたことなどつらつら。

まずは一言で言って、とても良かった。「心のプラカード」を最初に耳にした時には正直心配したけど、MVや、こうして正式にお披露目されたものを見ると一安心。とても素晴らしい出来になってると思う。「恋するフォーチュンクッキー」が、言ってみればマイナス側からプラス側へと遷移する、陰から陽へと背中を押す、そんなポジショニングだったのに対し、「心のプラカード」は、歌詞こそなお曖昧な位置取りになってるけど、曲調はとことん明るくて、ダンスにもそれがしっかり反映されてて、見ていて楽しくなる。

選挙曲らしく、渡辺麻さんにジャストフィットさせたとも取れるけど、渡辺麻さんの方からも能動的に曲を掴みに行った結果と思われる、そんな確信を裏付けるような、渡辺麻さんの自信に満ちた揺るぎのない表情とカワイさの説得力が、この曲のヴィジュアルを決定付けてる。

選挙選抜メンバーを、敢えて外部的な視点から見ても、渡辺麻さん、指原さん、小嶋さん、高橋さんの4人は、これを見るほとんどの人が顔と名前が一致するだろうし、柏木さん、山本さん、島崎さん、川栄さんも認知度は高いと考えられる。つまりは16人中8人が、恐らくは「誰だか分からん」から逃れられてると思われる。

松井Jさん、松井Rさんの二人は、認知度は高くない可能性があるけど、個性が確立してるし、二人とも前列にいて、言わば認知度の高いメンバーに後押しをしてもらってる形になってる。須田さんは気が付く人は気が付くんだろうけど、そうでなくても「激しい」表情や大きなフリが目を引くことに。

宮脇さんは恐らく無名だけど、画面に映る度に、その際立つ美貌にハッとさせられるし、一人だけダンスがぎくしゃくしてる、まだ身体が大人になりきってないからだろう動きの未熟さが、逆に目を引くことになる。宮澤さん、横山さん、生駒さん、柴田さんも無名に近い可能性があるけど、一目で分かる、一瞬で伝わるくらいにそれぞれ個性が際立ってる。

個別の要素を見ても、AKB選抜の顔や身体的特徴の多様性は、ほとんど多国籍軍状態と言えそう。類似の顔がまったくない。身長も小嶋さん宮澤さんの164cmから、高橋さんの148cmまで、16cm差。年齢も小嶋さんの26歳から宮脇さんの16歳まで、10歳ものばらつき。言わずもがなの、出自もAKBG横断を越えて乃木坂まで。

そんな多様な個性が、ちゃんと調和してる。単なる寄せ集めではない烏合の衆ではない、しっかりと組織化されて、何度も書いてきたように共同体化してる。多様性が単なる雑音へと収斂するのではなく、その多様さを遙かに凌ぐ豊かさとなってる。つまりは相転移してる。

AKBが競争社会であり、メンバーは比喩としてだけど日々「生存競争」に曝されてるという視点からは、これをダーウィニズムに照らし合わせてみることが可能だろうと思う。ダーウィニズムにおける最大の発見というか、興味深い仮説として、その生存競争に勝つことができるのは「最強」ではなく「最適」であることが上げられる。

「最強」というのは絶対概念であるかのように錯覚しがちだけど、そうではない。「最強」を決定するのは個体側ではなくて環境側なんであって、だからこそ「自然淘汰」が成立する。環境は変化するものであり、その変化する環境に対して、何が「最適」であるかを予想することは出来ない。けれども生き残るのは、その「最適」な個体と言うことなんであり、そんな「最適」を担保する唯一の手段こそが多様性と言うことになる。

実際、AKBの歴史を振り返ってみれば、いつも「最適」が選択されてる事が分かる。その時その時の「最適」が用意出来てる。地下から右肩上がりの時代には、前田さんを担ぎ上げる神7がいた。プラトーの時代には大島さんがいた。その後の、誤解を恐れずに比喩的表現を選ぶなら、「構造改革」は指原さんで凌ぎ、今こうして、やはり誤解を恐れずに比喩的表現を試みるなら、「集団指導体制」へと、より多様性を深化させた態勢へと進化した。そう見なせるんではないかと思う。

「世界の中心は大阪や~なんば自治区~」特典「NMB48リクエストアワー セットリストベスト50 2014」

2014年08月30日 | AKB
NMB48の2ndアルバム「世界の中心は大阪や~なんば自治区~」のタイプN,M,Bに3分割されて収録されてる「NMB48リクエストアワー セットリストベスト50 2014」だけど、見終わってあらためて思う、これはなんとも惜しい扱いというか、素晴らしい優良コンテンツなんだから、できればフルでブルーレイ収録して、ちゃんと発売して欲しかったところ。

何よりMCがほぼ全カットなのがイタい。公演の方のカットは分からんでもないんだけど、なんでこっちでもMCカットしたんだろうか。もし仮に収録時間の問題なんだとしたら、理由としてあまりにも悲しすぎる。なにしろ同一ディスクには「おしゃべり組2」とか「はじめてのぶらり1人旅」とか「吉本新喜劇」とかも入っちゃってるわけで、コンテンツの価値としてどっちが上なんだという。

一通り見終わった上での感想として、まず思ったのが、何を今更だけど、NMBには独自性の高い文化が育ってるんだな辺り。「お下がり公演」の曲がたくさんランクインしてるんだけど、そのどれもが「お下がり」感がない。AKBとは異なる、あたかもオリジナルと思わせてくれるだけの個性が感じられ、しかもその個性に説得力がある。「純愛のクレッシェンド」とか「口移しのチョコレート」とか「愛しきナターシャ」とか、強力きわまりないオリメンの影から逃れて、まったく新しい表現へと換骨奪胎することに成功してる。

次に感じたのは、NMBのオリジナル曲には「良曲」が多いなということ。「なめくじハート」とか「青春のラップタイム」とか「結晶」とか、もう数えだしたら切りがない。そんな中でも、やはり「太宰治を読んだか」には横山さんも来てくれてて、もの凄くハイコンテクストな物語空間を醸し出してたし、何より1位が「アーモンドクロワッサン計画」という素晴らしさ。その物語性を含めて、この辺りは間違いなく「神曲」。

この「アーモンドクロワッサン計画」が1位になるという展開は、本家のAKB48リクアワの最近の流れとも軌を一にしてるわけで、去年の「走れペンギン」、今年の「清純フィロソフィー」と、構造的に相似形になってる。物語性を含めた背景環境が秋元氏をはじめとするクリエイターのモチベーションを上げて、素晴らしい楽曲を生み出すだけに留まらず、それに相乗される物語性が「神曲」へと結実する。そんな良循環がそこには垣間見える。

もちろん、そんな「神曲」をリクアワの1位へと押し上げたのは、投票したファンの力なわけで、こういう投票動向を取るヲタさん達には、源氏物語とか判官贔屓とか高校野球とか、まあ類例としては何でも良いんだけど、そんな日本人としての価値観、行動規範がしっかりと受け継がれてることが窺える。

「心のプラカード」MV

2014年08月29日 | AKB
「心のプラカード」

MVとしては「恋するフォーチュンクッキー」のキープコンセプトというか2番煎じなのは明らか。けれども曲調がはるかに軽くて明るくて、センターの渡辺麻さんのカワイサが輝いてるんで、ぱっと見の印象はずいぶんと違う。そして何より、映像素材としての対象が、明らかに意図的に変えられてる。

「恋するフォーチュンクッキー」では大都会、と言っても東京とかではなくて、博多レベルの地方大都市くらいまでがターゲットになってた(実際、コアとなる映像はホークスタウンだった)。けれども、「心のプラカード」は、古いアーケードのある商店街、町工場、中小企業の事務所、漁港、農村といった地方、そして日本社会の末端的なエリアが対象となってる。

キープコンセプトのようでいて実はそうでもない。「恋するフォーチュンクッキー」で拡張できた顧客層の、さらに外へと打って出てるとも考えられる。守ってるようでいて、実はこっそりと攻めてる。この辺りのさじ加減は、さすがは秋元氏かな。ただじゃ起きない感じ。

ついで。エンドロールのバックのピアノアレンジが素敵。

「心のプラカード」振り付けレクチャー、振り付け映像

これも「恋するフォーチュンクッキー」のキープコンセプトだけど、ラッキィ池田氏の直接指導による向井地さん、大和田さんによる「振り付けレクチャー」が追加されてる分、こちらもほんのちょっとだけ踏み込んでると取れる。振り付け映像は、Type Aが大和田さん、達家さん、福岡さん、Type Bが、市川愛美さん、西山さん、向井地さん、Type Cが、相笠さん、川本さん、藤田さん、Type Dが、後藤さん、森川さん、湯本さん。こちらもミラーリングバージョンが追加されてる。

「誰かが投げたボール」

MVとしてはオーソドックスと言って良いのかな。穏やかな映像で、UGメンバー1人1人が丁寧にフィーチャーされていて、好感が持てる作り。しかしこのメンバー構成だと、2軍感がぜんぜんないなあ。こちらでも1軍というか選抜として申し分ないと思う。AKBGの層の厚さを実感させてくれる。

あとは、これは冗談だよと予め断った上で、松村さんが「神の領域に迷いし一般人」になってるわ。別に指原さんの後継者とかそういう意味ではなくて「真性」の。センター様の恩恵はどこへ行っちゃったの。

「ひと夏の反抗期」

UGとは真逆のできというか、こちらは藤江さんのセンターが目立ちまくりの映えまくり。そして「やんちゃ」な世界観にうまく嵌まるメンバーとそうでないメンバーが、はっきり明暗を分けた感じ。名指しは避けたいけど、NMBメンバーが美味しいのに対して、HKTメンバーは苦戦かな。

「性格が悪い女の子」

大半が最大で16分割の画面分割になってる。FGメンバー全員をフィーチャーしようと言うことなのかも知れないけど、これだと関心も分割されて集中出来ないし、フォーメーションとかもぜんぜん分からない。少なくとも私的には、このMVは???としか感じられなかった。確かにメンバー構成の違いはあるのかも知れないけど、「誰かが投げたボール」のMVの素晴らしい出来と、どうしても対比してしまいたくなる。

「チューインガムの味がなくなるまで」

ちょっと「ひと夏の反抗期」のMVと似てるというか、ほぼ同一コンセプトでシチュエーションを変えた感じ。なんで、藤江さんと同様にして、永尾さんのセンターが映えてる。けれども、メンバーの配置をボーリングのピンに見立てるというのは、それなりに普遍性があると思われるんで、だからこちらはメンバーによる有利不利はないように見える。ふつーに良い出来じゃないだろうか。

「セーラーゾンビ」

渡辺麻さん、横山さん、岩田さんのユニット「ミルクプラネット」による、テレビドラマ「セーラーゾンビ」のエンディングテーマ曲。映像としては、ほぼ「セーラーゾンビ」のシーンが使われてるんで、MVと言って良いのかどうか分からんけど、それでも3人のゾンビコスプレが見られるたのは楽しかったかな。

「教えてMommy」

江崎グリコのパピコのCM曲。渡辺麻さん、島崎さん、川栄さん、大和田さん、小嶋真さんという、最強のカワイイ選抜5人に混じっても遜色のない、大人AKB48の塚本まり子さん恐るべし、に尽きてるように思う。

HKT48 初の香港公演 開催日及び会場発表!!

2014年08月28日 | AKB
HKT48 初の香港公演 開催日及び会場発表!!
http://ameblo.jp/hkt48/entry-11915559005.html

香港公演は2015年1月17日(土)ということだけど、昨日と切り口が同じじゃつまらないので、会場の方の「香港・MacPherson Stadium」について、ネット渉猟。

wiki(http://en.wikipedia.org/wiki/Macpherson_Stadium,_Hong_Kong)によれば、バスケの試合とかが行われる施設とのこと。"AKB48 Official Shop Hong Kong"のfacebookの書き込みをざっと見ると、観客席が1507席で、コートへの追加席で、最大収容人数は1800~1900席とか書かれてる。会場内部の写真(http://www.wrsc2014hk.com/uploads/2/6/5/1/26513287/___3287381_orig.jpg)も貼られてる。

ついでだけど、台湾の会場「台北・ATT SHOW BOX」は1100席とのこと(http://www.attshowbox.com.tw/about.aspx)なんで、人口規模とか人気度合いとか考えても、やっぱり台湾が昼夜2公演、香港が1公演になるのかな。まあ、予想は必ず外れるんだけど。

HKT48 初の台湾公演 開催日及び会場発表!!

2014年08月27日 | AKB
HKT48 初の台湾公演 開催日及び会場発表!!
http://ameblo.jp/hkt48/entry-11915114061.html

台湾公演は12月7日(日)に決定。以前、冬休み中と予想してみたけど、やはり予想は外れるんだなあ。まあちょっと考えてみれば、福岡空港から台湾までは2時間ちょっとなんで、日帰りだって不可能ではないわけで、時刻表見ると、朝一のチャイナエアライン10:10発に乗れば、時差-1時間で台北には11:25着というのも可能ということに。

ただ日曜日の開演ということで、仮にその日のうちに福岡に帰るとなると、直行だとキャセイパシフィックの桃園空港発17:40に乗らないといけない。今調べてみたけど、羽田行きでも関空行きでも、そこはあんまり時間を稼げないし、第一、到着時刻的に乗り継ぎがないし、何よりそんな贅沢は出来ないんじゃないか。

シミュレーションしてみると、台北中心街から桃園空港までは1時間くらいかかるし、出国+搭乗手続きで30分以上。おそらくフライト時刻の概略2時間以上前には、公演会場を出発しなければいけないことになるから、終演は15時がリミットということに。となると開演は13時かな。これでほぼ日帰りの可能性はなくなったか。

もちろん、昼夜2回公演にして、翌月曜日に帰って来るという可能性も十分にあるわけだし、以上のシミュレーションは全部大外れになるかも知れない。

翌日が12月8日というのも、気になると言えば気になる。兼任メンバーだけ羽田に飛んで、特別記念公演に出演するなんて可能性もあるんだろうか。

ついで。TPE48がその後どうなったのか、しばらくフォローしてなかったけど、ググってみると何かいろいろあった模様。SNH48にしても、今後はどうなっていくんだろう。台湾はそうでもないと信じたいけど、大陸側は間違いなく「政」と「正」が同音にして「異義」ですらないんだということで、何と言うか、できることなら関わりたくないところなんだけどね。