中学時代に隣のクラスにいた野球部の男の子が好きだった。まだゲイだと自覚していた訳ではなかったのだから、「好き」と明確に認識できていたかどうかも定かではなかったが、それでも思い出の中では「好きだった」事を覚えている。それはそれでいいのだが、今になって不思議に思ったのは、なぜ彼だったのかということだ。当時は既にジムに通っていてマッチョな大学生のスタッフがそれこそいっぱいいた。スイミングでも有名なジムでもあった為か、水泳関連のクラスもいっぱいあり、それこそイケメンスイマーも大勢いた。思い出補正でそう思っているだけで実際はそんなに皆イケてなかったとしてもまだ中学生だった自分には十分すぎる程粒揃いのメンツだったに違いない。なぜ彼らを好きにならず、何の接点も無い隣のクラスの野球部の彼のことが好きだったのだろうか。
全くモテずに1年半ほどヤリ目的のみに特化した時期があった。とにかく鍛えまくって掲示板と発展場でほぼ毎日ヤリまくっていたからこそ分かったことがあった。たまたま射精したいだけでやって来た本当にイケている男達は危険なプレイはしないという事だ。彼氏がいてもいなくても帰る場所があるという事でもある。会社かもしれないし、実家かもしれない。一人暮らしの自宅とは別に誰かに愛されていて、誰かから必要とされていて、そして何かに情熱を注いでいるのだろう。ああこの場所で一番はオレなんだろうと思う事は何度かあったが、それは最高2位までしかここでは相手は見つからないという失望でもある。タオルで軽く隠して通路に立っていると勝手にタオルをまくってチ〇コを握られまくり、一瞥して相手にならない男だと分かり押し退ける作業を繰り返していた。
情熱とは何だろう。仕事にそこまで自分は情熱と呼べるものを注げない。トレーニングがそうだろうか。そう思うと、その究極の状態というか根源に当たるものが部活ではなかっただろうか。自分は何の部活もやらずに就職した。それなりの幸せを手に入れて生きてきたと思うが、部活に明け暮れて就職する人生でもよかった気がする。野球をずっとやってきて、大した企業ではないけど就職しました、高校しか卒業していないけどスポーツばっかやっていたから消防士になりました、そういう人生でもよかったと思うのだ。キャリア、年収、そういった呪縛に囚われてずっと生きてきてしまった事を少し後悔する気持ちもある。でもまた矛盾するが、そう思って軌道修正してきた部分も実はあるのだ。途中で気付きながら諦めて生きてきた訳ではない。可能な限り修正して、今がある。あの時に消防士になっていたら今の生活には辿り着けなかっただろう。
野球に打ち込んでいる彼の姿が好きだった。他の部員ではなく彼だった理由はちょっと思い当たらないが、何か小さな接点があったのだろう。自分もそういう人生を歩めたはずなのに、あの頃は引っ込み思案でスポーツが苦手で何もチャレンジできなかった。だから彼の事が好きだった。憧れていた。なぜ自分は彼の様に生きられなかったのだろう。そんな想いの断片が当時の恋心だったように思う。イケててマッチョなら誰でもいいという訳ではないのは今も昔も変わらないようだ。発展場に行ってもやらないで帰る事が多かったし、やるだけの相手でも、「ここではなかったら好きになっていたかな」と一瞬思える人を選んでいた気がする。
全くモテずに1年半ほどヤリ目的のみに特化した時期があった。とにかく鍛えまくって掲示板と発展場でほぼ毎日ヤリまくっていたからこそ分かったことがあった。たまたま射精したいだけでやって来た本当にイケている男達は危険なプレイはしないという事だ。彼氏がいてもいなくても帰る場所があるという事でもある。会社かもしれないし、実家かもしれない。一人暮らしの自宅とは別に誰かに愛されていて、誰かから必要とされていて、そして何かに情熱を注いでいるのだろう。ああこの場所で一番はオレなんだろうと思う事は何度かあったが、それは最高2位までしかここでは相手は見つからないという失望でもある。タオルで軽く隠して通路に立っていると勝手にタオルをまくってチ〇コを握られまくり、一瞥して相手にならない男だと分かり押し退ける作業を繰り返していた。
情熱とは何だろう。仕事にそこまで自分は情熱と呼べるものを注げない。トレーニングがそうだろうか。そう思うと、その究極の状態というか根源に当たるものが部活ではなかっただろうか。自分は何の部活もやらずに就職した。それなりの幸せを手に入れて生きてきたと思うが、部活に明け暮れて就職する人生でもよかった気がする。野球をずっとやってきて、大した企業ではないけど就職しました、高校しか卒業していないけどスポーツばっかやっていたから消防士になりました、そういう人生でもよかったと思うのだ。キャリア、年収、そういった呪縛に囚われてずっと生きてきてしまった事を少し後悔する気持ちもある。でもまた矛盾するが、そう思って軌道修正してきた部分も実はあるのだ。途中で気付きながら諦めて生きてきた訳ではない。可能な限り修正して、今がある。あの時に消防士になっていたら今の生活には辿り着けなかっただろう。
野球に打ち込んでいる彼の姿が好きだった。他の部員ではなく彼だった理由はちょっと思い当たらないが、何か小さな接点があったのだろう。自分もそういう人生を歩めたはずなのに、あの頃は引っ込み思案でスポーツが苦手で何もチャレンジできなかった。だから彼の事が好きだった。憧れていた。なぜ自分は彼の様に生きられなかったのだろう。そんな想いの断片が当時の恋心だったように思う。イケててマッチョなら誰でもいいという訳ではないのは今も昔も変わらないようだ。発展場に行ってもやらないで帰る事が多かったし、やるだけの相手でも、「ここではなかったら好きになっていたかな」と一瞬思える人を選んでいた気がする。