真言第八祖であり、真言宗の開祖である弘法大師・空海。
その弘法大師の守護神は、「稲荷大明神」「八幡大菩薩 (八幡神) 」「丹生都姫明神・高野明神」。稲荷大明神は、複数の神々。八幡神も複数の神々。東寺に伝わる御神像は、確か、「男神一体、女神二体」であったと思う。高野山の四社明神も複数の神々。
神々のことに詳しい人は、上記の神々は、御神名は違えど、同じ神々が「かぶっている」ことに気づくと思う。
弘法大師は、ニギハヤヒノミコトの子孫である。母方の「阿刀氏」が子孫である。
一方、弘法大師の「守護仏」は、
「浪切不動明王」「諸尊仏龕 (しょそんぶつがん) 」。
諸尊仏龕 一基金剛峯寺 中国唐時代
弘法大師空海が中国から請来されたと伝えるもので、七世紀頃の作。香木(白檀材)を三分割し、それぞれを蝶番でつなぎ、釈迦如来を中心にして諸菩薩などを細かく彫刻する。
両扉となる龕を閉じれば、携帯できるように工夫されており、枕本尊とも呼ばれている。
真言宗の御本尊は、大日如来であるが、弘法大師の「枕本尊 (空海が寝るときも肌身離さず携え、礼拝したため、「空海枕本尊」とも称さる) 」は、「釈迦如来を中心とした諸尊仏龕」である。
弘法大師が高野山を開創した折の願文などでも、勧請した諸仏・諸神は、仏教からは、「釈迦如来」や「帝釈天」など、実在の仏・神であることを注視したい。
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