うーん、寂しい!
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『鬼平犯科帳』完結へ!吉右衛門「はつらつと演じられるうちに」
歌舞伎俳優、中村吉右衛門(71)が主演するフジテレビ系時代劇「鬼平犯科帳」が、来年の年末年始に放送予定のスペシャル版で完結することが15日、分かった。
池波正太郎氏の同名小説を原作に“鬼の平蔵”と呼ばれた江戸時代の火付盗賊改方長官・長谷川平蔵の活躍を描いた作品で、フジ系では1989年から放送。生前の池波氏の希望で原作に忠実に制作され、全作品のドラマ化を完了したことから、終了が決まった。
シリーズ150作目となる完結版は来夏に撮影予定。来年で平蔵を演じて27年となる吉右衛門は「はつらつと演じられるうちにフィナーレを迎えるのが最善」と卒業の理由を説明。池波氏から直々に主演を依頼された思い出を振り返り、「先生から『いいよ、良かったよ』とおっしゃっていただき、本当にありがたかった」と感謝した。
18日に149作目の「鬼平犯科帳スペシャル 浅草・御厩河岸(おうまやがし)」(後9・0)が放送される。
フジテレビ系で放送している「鬼平犯科帳」シリーズが、'16年夏に撮影予定で、'16年末から'17年初頭に放送予定の「鬼平犯科帳スペシャル」(前後編、シリーズ150作目)をもってフィナーレを迎えることが明らかになった。
「鬼平犯科帳」は、江戸時代後期に盗賊たちから“鬼の平蔵”と恐れられた火付盗賊改方長官・長谷川平蔵の活躍を描いた池波正太郎の人気小説を、中村吉右衛門主演でドラマ化した作品。
今回の決定は、ドラマ「鬼平犯科帳」の制作にあたって、これまで「原作にないものはやってくれるな」という原作者・池波正太郎の遺言を守り、映像化可能と思われる作品を全て使用した後は、複数の原作を組み合わせたり、過去に1時間ドラマとして放送した内容にアレンジを加え、2時間のスペシャルドラマとして放送したりという工夫を重ねてきたものの、近年ではその作業も限界を迎えてきていたことが大きな要因とのこと。
また、'16年末から'17年初頭に放送予定の「鬼平犯科帳スペシャル」が、シリーズ150本目という大きな節目にあたること、さらには'89年の放送開始から絶大な人気を誇り、テレビドラマの歴史に金字塔を打ち立てた中村吉右衛門主演の「鬼平犯科帳」を理想的な形で終了し、有終の美を飾りたいという思いもあり、あと2作品をもってのフィナーレが決定した。
今回の発表のタイミングに関しても、キャスト、スタッフをはじめ、「鬼平犯科帳」に携わる全ての関係者が、'89年から続いてきた「鬼平犯科帳」の歴史と伝統を背負い、気持ちを一つにしてシリーズ最終作の撮影に臨みたいという思いから、シリーズ149作目となる「鬼平犯科帳スペシャル 浅草・御厩河岸」('15年12月18日(金)夜9:00-10:52)の放送を前にした、このタイミングでの発表とした。
■中村吉右衛門あいさつ文
平素より格別のごひいきをいただき、誠にありがとうございます。
この度、27年にわたり制作されて参りました「鬼平犯科帳」が、来年の撮影、放送をもってフィナーレを迎えさせていただくことを、ここにご報告申し上げます。平成の年号とともに産声をあげました当ドラマシリーズでございますが、ここまで長きにわたり、たくさんの作品をお送りできましたのも、ひとえに多くの皆さまから厚いご声援を賜ったからこそでございます。心より厚く御礼申し上げます。
思えば、物語の長谷川平蔵の年齢と同じ45歳で原作者の池波正太郎先生から作品をお預かりして四半世紀、大変魅力的な“鬼の長谷川平蔵”という役に、真摯に、そして一生懸命に向き合って参りました。私が常に意識しておりましたのは、原作で描かれる平蔵自身の行動力、生き生きと切れのある立ち回り、市中を駆け巡る軽やかさ、そして静かな中に見せる人情味でございます。それこそが、“鬼平犯科帳の真髄”との考えだからこそでございます。鬼平をはつらつと演じられるうちにフィナーレを迎えるのが最善と思い、来年の撮影で記念の150作となるのを期に決断致した次第です。
これまでを振り返りますと、本当にさまざまな場面が思い出されますが、江戸家猫八師匠や高橋悦史さん、真田健一郎さん、蟹江敬三さんなど、27年の間に鬼籍に入った大切なキャストやスタッフもおり、改めて月日の流れを感じます。長きに渡り鬼平犯科帳を演じてこられたのも、視聴者の皆様のご声援、キャストやスタッフの皆様のご協力、フジテレビ並びに松竹の関係者の皆さまのご尽力があってこそでございます。改めて感謝申し上げるとともに深く御礼申し上げます。
来る12月18日の放送を含めて残り2作。有終の美を迎えられるよう、これからも精進して参ります。ありがとうございました。
「鬼平」27年の歴史に幕 吉右衛門「溌剌と演じられるうちに…」
平成の年号とともに産声を上げた名時代劇。物語の長谷川平蔵の年齢と同じ45歳の時から26年にわたり“鬼の平蔵”を演じ続けてきた吉右衛門は「四半世紀、大変魅力的な“鬼の長谷川平蔵”という役に、真摯に、そして一生懸命に向き合って参りました。私が常に意識しておりましたのは、原作で描かれる平蔵自身の行動力、生き生きと切れのある立ち回り、市中を駆け巡る軽やかさ、そして静かな中に見せる人情味でございます。それこそが“鬼平犯科帳の神髄”」と作品にかけた思いを明かした。
作品に出演した江戸家猫八さん、高橋悦史さん、蟹江敬三さんらが他界。「改めて月日の流れを感じます」と振り返り、「鬼平を溌剌と演じられるうちにフィナーレを迎えるのが最善と思い、来年の撮影で記念の150作となるのを期に決断した次第です」と説明した。
ドラマは89年から01年まで連続ドラマとして放送。05年から単発の特別ドラマとして放送を続けた。
終了の要因には制作の苦悩もあった。これまで「原作にないものはやってくれるな」という原作者・池波氏の遺言を守り、複数の原作を組み合わせるなどアレンジを加えながら放送を続けてきたが、近年はその作業にも限界が見えた。節目の第150作で有終の美を飾りたいとの思いも強く、149作放送前に決断した。
吉右衛門にとっては親子で縁のある役柄だった。父・八代目松本幸四郎主演「鬼平犯科帳」(NETテレビ=現・テレビ朝日)で平蔵の息子・辰蔵役で出演。40歳の時に「鬼平−」の出演依頼があったが、年齢的に若かったこともあり、「できません」と一度は断った。45歳の時に再び依頼され、快諾した。
16年夏予定の撮影が最後の現場となる。「有終の美を迎えられるよう、これからも精進して参ります」。四半世紀以上演じてきた役柄に最後まで全身全霊で向き合っていく。
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