ブラジルが離煙先進国であったとは、知りませんでした。
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(Rio to Tokyo:9)「禁煙五輪」へ、国民の支持カギ
朝日新聞 2016年8月13日05時00分
お酒を楽しむ人々でにぎわうリオの旧市街セントロの夜。時折、店先でたばこをくゆらせる人を見かけたが、数はあまり多くない。ブラジルは20年前に飲食店を含めた屋内での喫煙を原則として禁止した。国民の喫煙率はいまやわずか1割だ。
「最初は大変でした」と国立がん研究所のターニャ・カバルカンティさん。1989年の喫煙率は35%。世界2位の葉タバコ生産国でたばこ会社も多く、抵抗は強かった。喫煙は本人だけでなく周りにも有害だと国民に訴え、「喫煙は習慣でなく依存症」と禁煙治療を無料で受けられるようにした。収入が減る葉タバコ農家には補償金を出した。
理解が広まると、法規制は多くの支持を集めた。だから飲食店への影響も小さかった。バーを営むカルロスさん(67)は「お客さんの意識の方が進んでいたから打撃はほとんどなかった。どの店も一斉に禁煙になったしね」と話す。
厚生労働省によると、日本の喫煙率は19%。最も高い30代男性は44%だ。国際オリンピック委員会は「たばこのない五輪」を掲げるが、東京都の検討会は昨年、議論の末に屋内喫煙禁止の条例制定の提言を見送った。背景に飲食業界などの抵抗があった。
小池百合子新知事は就任後のインタビューで「何らかの制度を主催都市の責任でやるべきだ」と意欲を示している。カバルカンティさんは「禁煙は法律よりも国民の支持がカギ」と強調する。理解を広め、罰則だけに頼ることなく「禁煙後進国」を返上したい。(伊木緑)
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日本の成人の8割以上が、タバコを吸わないわけです。それなのに、飲食店の全面禁煙ができない。喫煙率35%のブラジルが、20年前にできたのに、日本とは何と異常な国なのだろうと思ってしまいます。
それもこれも、今回の東京都知事選挙で明らかになったように、自民党のタバコ大好きな古い体質のせいです。小池都知事には、こういう抵抗勢力を叩き潰して、タバコの煙のないクリーンなオリンピックを実現してもらいたいものです。
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