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ああ、中村吉右衛門の『増補双級巴』が観たい

2018年12月21日 05時18分20秒 | 歌舞伎

中村吉右衛門ファンの貧乏英語塾長、見たくてたまらなくなってしまいました。

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(評・舞台)国立劇場「通し狂言 増補双級巴―石川五右衛門―」 衣鉢を継ぎ、真骨頂
朝日新聞 2018年12月20日16時30分

 「増補双級巴(ぞうほふたつどもえ)」は、石川五右衛門を描いた諸作品を幕末期に取り合わせたもの。前半は主に「木下蔭狭間(このしたかげはざま)合戦」、後半は「釜淵(かまがふち)双級巴」に拠(よ)っている。明治・大正まで主に上方歌舞伎で伝承されてきたが、その最終走者の一人が、上方出身の父を持つ初代中村吉右衛門であったところから、当代吉右衛門がその衣鉢を継いで復活した。

 実は、超人的な忍術使いでもなく、謎に満ちた渡来系の謀叛(むほん)人でもなく、人間味あふれる五右衛門の苦衷を描くのが、吉右衛門の真骨頂といえる。

 13年ぶりに帰郷した五右衛門が、九州大内氏の落胤(らくいん)であることを知る「壬生村」は70年ぶりの復活。法衣に身を包んだ大きな五右衛門が、父次左衛門の脇にあぐらをかくと、たしかに子どもに見える。幕切れに、手下に手伝わせて束帯姿の公家に化けるのを見せてもよかった。中村歌六の次左衛門が手堅い。中村米吉が哀れな妹小冬。

 足利館に贋(にせ)勅使となって乗り込み、そこで出会う幼馴染(なじ)みが真柴久吉(羽柴秀吉にあたる)となる。やがて、葛籠(つづら)を背負って去ってゆくのが宙乗りの見せ場だが、以上すべてが五右衛門の夢だった、というのが今回の趣向。90年ぶりに復活された「木屋町二階」は、五右衛門と巡礼姿の久吉で、11月歌舞伎座でも上演された「楼門」を、世話に見立てるパロディーで面白い。胸を借りる形の尾上菊之助の久吉には、華がある。

 50年ぶりの「五右衛門隠家」では、優しい柄の中村雀右衛門が、五右衛門の先妻の子につらく当たるが、臨終に際して心底を打ち明ける。義理の母子の間で、五右衛門がおろおろと気を使って苦労するのが珍しい設定。子役が非常にうまい。

 大詰(おおづめ)「藤の森」は、吉右衛門が大立ち廻(まわ)りの奮闘をみせる。(児玉竜一・早稲田大学教授)

 26日まで。

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児玉先生の劇評を読んだら、矢も楯もたまらず、観たくてたまらない状態になってしまったのです。とはいえ、安い3階席のチケットは、完売。どうしましょう。スケジュールの空きは、23日と24日しかありません。悩んでしまいます。


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