忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)。
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「サイン」級の大型爆弾「フォーガットン」

2005年05月29日 | 作品紹介(映画・ドラマ)


ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
フォーガットン

キャストの紹介欄に名前を見つけると
とりあえず観たくなるという俳優が何人かいる。
ここ2~3年で言えば
ニコール・キッドマン、ケイト・ブランシェット、
ガエル・ガルシア・ベルナル、ジョニー・デップ、
大竹しのぶ、宮沢りえ、、、
他にもいるはずなのだが、何も見ずにすぐ浮かんだのはこれぐらいか。
そして、その中のひとりが「フォーガットン」でも主演を務める
ジュリアン・ムーアである。
確かな演技力はもちろんなのだが、
「エデンより彼方に」「めぐりあう時間たち」
「シッピング・ニュース」「ハンニバル」「ことの終わり」など、
出演する作品を選ぶ目はかなり厳しいと思っていたからだ。

なのに、ああそれなのに。
ジュリアンは何故このような映画への出演を決断したのであろうか。
アメリカでは公開週のトップを飾り6000万ドル強のヒットを記録しているが、
アメリカという国はあの「サイン」が
2億ドルを楽々突破してしまうような国である。
この手のジャンルに対する評価はすこぶる甘い国なのだ。
一応その事も踏まえて映画を観たのだが・・・

前半は眠気を、後半は笑いを堪えるのに必死であった。
空に吸い込まれていく時の映像など、
コントとしての要素は多分に見受けられたが、
SFとしてもサスペンスとしてもまるで成立していない。
というか、させようとした形跡すら見つからなかった。
作品の世界観や登場人物の背景もあってないようなもので、
「子供達だけで飛行機に乗った理由」すら不明というのはどうかと思う。
物語の途中で消えてしまう人物もけっこういるのだが、
結局最後まで出て来ず終いという方々の何と多いことか。
最低限、●●ぐらいは戻してやって欲しかった。

しかもこの映画、事態は何も解決していないにも関わらず
「ハッピーエンドげな雰囲気」で終わるのである。
「私の子供さえ戻ってくれば後はどうでも良い」とでも言うのだろうか。

「X-FILES」内の1エピソードとしてもどうかと思うクオリティに、
永らく封印していた「ほわーーーん」を叫びそうになった。
あまり予備知識を持たずに観たので、最初のうちは
シャマラン(「シックスセンス」「サイン」「ヴィレッジ」の監督)
作品かと思っていたのだが、観終えた時には「シャマラン、スマン」と
会ったこともないシャマランに詫びを入れたぐらいである。

「サイン」をゲラゲラ笑いながら観たという方なら
その筋の方(みうらじゅん等)向けな作品としてお勧めではあるが、
サイコサスペンスのような雰囲気を期待して観ると
とんでもない目に遭うので注意が必要だ。

これはプロモーション担当の方々に向けてなのだが、
一体いつまで「『シックスセンス』を超える衝撃!」を使うつもりなのか。
今やこのフレーズは私の中では完全に「危険信号」と化している。

【追記】
コメント欄で指摘していただく今日の今日まで、
私は「シャラマン」だと思っていた。
シャマランだったとは。。。
シャマラン、スマン。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:フォーガットン
    配給:UIP
   公開日:2005年6月4日
    監督:ジョセフ・ルーベン(「危険な遊び」)
    出演:ジュリアン・ムーア、ドミニク・ウェスト
 公式サイト:http://www.forgotten.jp/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
コメント (14)
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