(書評)
石津ちひろ・文/古川タク・絵『てんしのだじゃれ 並べ変え遊び』(河出書房新社)
正確には、「だじゃれ」ではなく、アナグラム。
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文中の「語の下にひそむ語」としての音は、深層意識を紡ぎ、個体・世代をこえた意味体験をテクスト(発話・記述されたもの)に織り上げる。これが現代文学・思想における「テクスト相互関連性」の分析に用いられるようになった。
(『ブリタニカ国際大百科事典』「アナグラム」)
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こういうのはどうかな。
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なつかしいあのじだい
(なつかしいあの時代)
あいつのかなしいじだ
(あいつの悲しい字だ)
(『天使のだじゃれ』p43)
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「獣さ・酒だもの」(p24)なんてのもあるよ。
(終)