聞き違い
~股旅物
折り畳み傘 懲りた民が左派
三寒四温 参加しよう
股旅物 又食べ呑もう
兄上 葉に笛
(終)
(書評)
岸本裕史『ドラえもんの学習シリーズ ドラえもんの算数おもしろ攻略 改訂 版 算数まるわかり辞典 4~6年生』(小学館)
(14)真分数÷整数(p120~121)
偽ドラえもんは日本語ができない。
*
問題
計算をしましょう。1/3÷2
(p120)
*
偽のび太は、
1/3/2 (p120)
と書く。偽ドラえもんは「こんな変な分数は、ないよ」と答える。
「ない」のではない。あるとかないとか、そういう話ではない。分数かどうかさえ、分らないのだ。
ただし、偽のび太の気持ちになって考えれば、すぐに訂正してやれる。
たとえば、
1/3/2
とか。
あるいは、
(1/3)/2
とか。
ところが、偽ドラえもんは、またもや、暗記を強いる。
*
真分数や仮分数を整数で割るときは、分子はそのままで、分母に整数をかけるんだ。
(p121)
*
偽ドラえもんは、どうして、こうも意地悪なのだろう。
(15)帯分数÷整数(p124~125)
やっと逆数の話になる。
*
分数のわり算は、わる数を逆数にしてかけ算する、ともいえるね。
(p125)
*
「ともいえる」って、何なんだよ、まったく。
(16)整数÷真分数(p128~129)
何が何やら。
*
ねっ? 逆数って、おトクでしょ?
(p129)
*
もう、手に負えない。
次からは図形。
(14・15・16終)
回文
~新規に禁止
勤しむ間 埴輪の輪に歯 蝮添い
(いそしむま はにわのわには まむしそい)
熊を抱く 新規に禁止 管を巻く
(くまをだく しんきにきんし くだをまく)
首撫でて 磨かぬ鏡 手で靡く
(くびなでて みがかぬかがみ てでなびく)
薄く削ぐ 大麻を巻いた 愚息吸う
(うすくそぐ たいまをまいた ぐそくすう)
(終)
(書評)
岸本裕史『ドラえもんの学習シリーズ ドラえもんの算数おもしろ攻略 改 訂版 算数まるわかり辞典 4~6年生』(小学館)
(13)整数を分数に(p96~97)
無知は、恥ではない。
*
こざかしい智に走らないこと。技巧に走らないこと。また、そのさま。
(『日本国語大辞典』「む‐ち【無知・無智】」)
*
「智に働けば角が立つ」(N『草枕』)という、この文そのものが「こざかしい智」の表れだ。普通に知が働けば、角は立たない。角が立つのなら、「こざかしい智」だ。Nはそのことに気づかなかった。〈自分は普通のことも知らないようだ〉といった反省すらできなかった。文豪伝説の信者には普通の知が足りない。
偽ドラえもんにも足りない。
*
3÷1=3/1
(p96)
*
これを教えた後、偽ドラえもんは、「3=□/2」(p96)の解き方について、次のように語る。
*
「直す整数×直す分母=分子」にすればいいんだよ。
(p97)
*
またもや暗記だ。
3÷1=□÷2 または 3/1=□/2
〈÷〉と〈/〉の意味は同じ。
一般的には、
a/b=c/d
(a/b)×bd=(c/d)×bd
ad=bc
こういう説明を、偽ドラえもんはやりたくないらしい。その理由は不明。
下手な解き方の場合、□に1から順に整数を入れてみる。この種の問題をいくつかやっているうちに見当が付くようになる。スマートな解き方を学ぶのは、その後だ。
3:1=□:2
(内項同士掛けた数)=(外項同士掛けた数)
つまり、
1×□=3×2
というようなことも、丸暗記ではいけない。
偽ドラえもんは、後に、「a:bの比の値は、a÷bの商だ」(p238)と、やはり丸暗記させる。
分数、割り算、比例がきちんと理解できていなければ、中学以降の数学は理解できない。数学が理解できなければ、経済学や心理学や論理学なども理解できないらしいよ。
(13終)
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