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『今の時代に酷似』44年前の記事 「目ざめよ」誌・1977年3/8号~ 「数百万人が予防接種を受けてブタ型インフルエンザに備える ― なぜ?」

2021年08月24日 | 日記

私は,エホバの証人ではありませんが,時々,
エホバの証人より配布いただいてる,「目ざめよ」誌・「ものみの塔」誌,パンフレット等より引用の記事もあります。
(どこの宗教,宗派にも属していません)
*いろんな宗教にも交わりました
(立正佼成会,創価学会,キリスト教のカトリック,プロテスタント等)その中で,聖書に忠実に教えてるのは,エホバの証人と思います。


『今の時代に酷似』


「数百万人が予防接種を受けてブタ型インフルエンザに備える ― なぜ?」

「目ざめよ」誌・1977年3/8号

 


米国に居住する人々は,建国以来最大の公衆衛生運動とでも呼ぶべきものに巻き込まれています。1976年8月12日,米国のフォード大統領は,ブタ型インフルエンザに対する全国的な予防接種計画を認める法案に署名しました。
米国下院歳出委員会は,4月上旬,予防接種運動のために1億3,500万㌦(約405億円)の支出を認めました。政府は,製薬業者からワクチンを購入し,2億1,500万人のアメリカ人すべてが,その接種を受けられるよう計画しました。

この計画は幾多の質問を引き起こしました。ですから,幾つかの基本的な点を考慮するのは有益なことでしょう。

 

なぜブタ型インフルエンザに備えて人々に予防接種を施すか

「FDA消費者」誌の1976年5月号の中で,食品医薬品局局長の特別補佐官ティモシー・ラーキンは次のように書いています。
「新種のインフルエンザのウイルスが発見されると,次の“インフルエンザ流行期”に大抵,大流行を引き起こす。そして,この新種が,1918年から1919年にかけて世界中で猛威をふるい,
約2,000万人の死者を出したウイルスと非常に似ているようであれば,その点を憂慮し行動を起こすのは当然のことであろう。FDA[食品医薬品局]が,政府,業界,そして衛生関係者の資力と知識を引き出そうとする前例のない運動の先頭に立っているのはそのためである。それは,危険性のあるインフルエンザの流行を防ぐワクチンを生産,分配し,アメリカ人に接種する運動である」。

このワクチンの接種は,公式にはAニュージャージー76型として知られるブタ型インフルエンザにかからないよう予防するためのものです。その注射を受けた人の体内には,ブタ型インフルエンザに抵抗する抗体が作り出されます。この免疫作用は,予防接種後二週間ほどして始まるものと見込まれています。このワクチン接種の効き目は85%に上ると言う専門家もいますが,わずか20%にすぎないとの推定も出ています。また,インフルエンザには様々な種類があるため,一つの種類のインフルエンザに対する予防接種を受けたとしても,それで他の種類に対して免疫になるということはありません。

聖書的に言って,クリスチャンは,血を食べたり,それを養分として体内に取り入れたり,寿命を延ばすために血液を用いたりしないよう求められています。
「というのは,聖なる力によって私たちは,次の必要な事柄以外,皆さんに何の重荷も加えないのがよいと考えたからです。すなわち,偶像に犠牲として捧げられた物,血,絞め殺された動物,性的不道徳を避けていることです。これらのものから注意深く身を守っていれば,皆さんは穏やかに暮らせます。健やかにお過ごしください」。
(使徒 15:28,29)

しかし,ワクチンは血液から作られたものではありません。

この計画を促進したものは何か

1976年2月4日,米国ニュージャージー州フォート・ディクスの陸軍基地で,19歳の新兵デービッド・ルイスは微熱を訴え,鼻づまり,のどの痛み,頭痛などに悩まされていました。
48時間営舎にとどまり,それから検査のために出頭するよう告げられたにもかかわらず,この歩兵は翌日の晩の行進に参加しました。彼は行進の途中で倒れ,同基地の病院に運び込まれてから間もなく息を引き取りました。のどの辺りの細菌を調べてみると,普通はブタにしか見られないようなウイルスが検出されました。また,1918年から1919年にかけて流行した“スペインかぜ”を生き残った人の血液標本を調べたところ,新たに見付かったウイルスが,壊滅的な流行病の原因となったウイルスと似ていることが分かりました。

フォート・ディクスでは,真性のブタ型インフルエンザの症例が12件あったと言われています。しかし,同地の軍人の一割に相当する人々から血液標本が採られ,検査が行なわれました。
ミシガン大学公衆衛生学部のフレッド・M・ダベンポート博士はこう伝えています。「今後六週間に,フォート・ディクスの新兵の間で,500件余りのブタ型インフルエンザが発生することを示す血清学上の根拠がある」。ですから,このウイルスは広まり,それにさらされた証拠が500人余りの人に見られたのです。

フォート・ディクスでの事件は,連邦,州およびその他の専門家たちの論議を呼びました。医学および衛生問題の専門家との会合で提出された勧告を検討した後,米国のフォード大統領は,1976年3月24日に,予防接種計画を発表しました。このウイルスについて不明瞭な点があったにもかかわらず,著名なウイルス学者エドウィン・D・キルボルン博士は,インフルエンザ・ウイルスの著しい変種の出現は「世界的な流行病の先ぶれ」になることをこれまでの経験が示していると述べました。同博士は,「フォート・ディクスで新種のインフルエンザが認められた結果,史上初めて,世界的な流行病に対処するため前もって何らかの手を打つ機会が我々に与えられた」と論じました。


ブタ型インフルエンザは本当に世界的な流行病になるか

実際のところ,ブタ型インフルエンザが世界的な流行病になるかどうか,だれもはっきりしたことは言えません。しかし,全米インフルエンザ免疫計画の責任者デラノ・メリウェザー博士と同じように論ずる人もいます。同博士はこう述べました。「これは,何かが起こるという保証を伴うものではなく,ある事柄が起こり得るという仮定に基づいたものであり,本質的には賭けである。
しかし,予防接種を受ける機会が与えられれば,アメリカの人々はより安心して暮らしてゆけると思う」。

しかし,六月初旬になっても,「英国,フランス,ソ連,およびその他の国々がワクチンを蓄えているとはいえ」,欧州で,ブタ型インフルエンザの大流行の脅威を,
「大がかりな予防接種を行なうほど」十分な根拠のあるものとみなした政府は一つもなかった,とニューヨーク・タイムズ紙は伝えています。世界保健機構(WHO)の伝染病部会の主任W・チャールズ・コクバーン博士は,その時までに南半球ではインフルエンザの季節が始まっていたにもかかわらず,ニュージーランド,オーストラリア,およびシンガポールにあるインフルエンザ・センターでブタ型インフルエンザが見付かっていないことを指摘しました。
また,批評家たちは,96のインフルエンザ監視センターのうち,その時までにブタ型インフルエンザの症例をさらに報告してきた所はないことに注目しています。

 

“スペインかぜ”の再来か

当初,ある新聞報道は,フォート・ディクスでのインフルエンザの発生と,“1918年の亡霊”,つまり幾百万もの人々の死因となった“スペインかぜ”とを結び付けていました。
バーバラ・ヨンカーズは,ニューヨーク・ポスト紙上に,「類似性があることは証明されたが,だれも1918年当時の病原菌の標本を持ってはいないので,それを本当に知っている人はいない」と書きました。ボイス・レンズバーガーは次のように伝えています。「予防接種を施すという決定に携わった当局者や外部の科学者の中にさえ,今になって,フォート・ディクスのウイルスは1918年のウイルスに似ているとの初期の推測には十分の根拠がなく,もっと活発な反論を受けて然るべきであった,と述べる人たちがいる」― 1976年7月23日付,ニューヨーク・タイムズ紙。

 

ブタ型インフルエンザは本当に致命的か

フォート・ディクスでの一人の人の死はブタ型インフルエンザと結び付けられています。ところが興味深いことに,カリフォルニア州ロサンゼルスのアーノルド・チャニン医学博士は次のように書いています。「我々医学者が知っているとおり,“インフルエンザ”は致命的な病気ではない。1918年の流行期に米国で命を失った“50万人”のインフルエンザ関係の犠牲者は,それ以来のインフルエンザ関係の犠牲者同様,主に気管支肺炎,ウイルス肺炎,その他の下部呼吸器疾患などの合併症が原因で命を失った」。チャニン博士は,フォート・ディクスでの新兵の死に言及し,「この若者はウイルス肺炎で命を失った」と述べました。同博士はさらにこう付け加えています。
「ここにおける全体の臨床像は,インフルエンザが致命的なものとなり得るということではなく,複合的な要素がインフルエンザと一緒になって,病気や死を引き起こすということである。
この症例の場合,死につながった三つの事柄は,行進による疲労,インフルエンザによる感染,およびウイルス肺炎である。さらに,これまでの新聞報道では明らかにされていない他の要素があるかもしれない」― 医学トリビューン誌,1976年9月1日号。

もちろん,インフルエンザによる感染が死をもたらさないとは言えません。ブタ型インフルエンザが今度の流感期に世界的な流行病となるかどうかについて,ある科学者の間では意見の一致を見ていません。しかし,オハイオ州での予防接種計画を指導しているジョン・アービンは,おおかたの意見を代表するように,「何か手を打っておいて,その予測が外れるほうが,何もしないでいて,恐ろしい伝染病に直面するよりもはるかに良い」と語りました。ですから,賛否両論がうず巻いているさなかで,ブタ型インフルエンザに対する免疫計画は進められているのです。

 

今,豚肉を食べるのは危険か

当局者の話によると,ウイルスが存在するとすれば,それは豚の肺組織の中だけであり,人間の食べる豚肉の中には存在しません。また,このウイルスは,調理する際,摂氏80度をかなり下回る温度ででも殺菌されます。


予防注射は,いつ,どこで行なわれるか

米国でのブタ型インフルエンザ免疫計画は,昨年の9月末に始まり,同年12月まで続けられました。予防接種を施すための場所や時間を決めることは,地方や州の衛生局に任されていました。一般の開業医もワクチンの接種をすることができました。ワクチンは無料で提供されますが,中には寄付の求められる計画もあります。開業医は診察料や予防接種を施す費用を請求することもできますが,注射の結果問題が起きた場合,昨年8月の初旬に米国議会で認可された法律の適用を受けて責任を免除されることはありません。


だれがワクチンの接種を受けるか

米国保健・教育・福祉省のブタ型インフルエンザ課のマイケル・ホワイトの説明によると,年齢が65歳以上の人,糖尿病や慢性病を患っている人,心臓,肺,および腎臓を患っている人などには,特に予防接種を受けるよう勧められています。(そうした人々に勧められているのは,ビクトリア型およびブタ型インフルエンザを予防する混合ワクチンですが,一般の大人はブタ型インフルエンザの予防注射を受けることができます。)ホワイトによると,医師たちは,妊産婦が注射を受けた場合でも,胎児に悪影響はないと考えています。ブタ型インフルエンザのワクチン接種は,25歳以上のすべての人に勧められており,それは一回注射を受けるだけで済みます。
それよりも若い人々には,ワクチン接種および補助注射が必要とされる場合もあります。

 

好ましくない反応の現われる可能性があるか

こうした注射を受けないほうがよい人々もいます。熱のある人はその注射を受けてはなりません。また,卵に対してアレルギー反応を示す人もこの注射を受けてはなりません。
じんましんやぜんそくを起こしたり,ひどいショックを引き起こしたりするからです。健康状態が思わしくないため注射を受けないほうがよいかどうか迷っている人は,掛かり付けの医師に相談したほうがよいでしょう。マイケル・ホワイトによると,ワクチン接種に対する反応には,腕の痛み,および接種部位の周辺が赤くなることなどが挙げられます。数日の間,37.8度ないし40度の熱が出るかもしれません。好ましくない反応は,接種後48時間以内に現われると思われますが,伝えられるところによると,各種の試験は,そうした副作用のほうがインフルエンザそのものよりも軽くて済むことを示しています。ホワイトは,試験の結果,予防接種を受けた人のうち発熱したのはわずか1.9%にすぎなかった点を指摘しました。別の筋によると,注射によってブタ型インフルエンザに感染したり,ワクチンを接種したために他の人に病気を移したりする危険はありません。

食品医薬品局の遷延型ウイルス部の前部長アンソニー・モリス博士は,インフルエンザ過敏症の研究を行なったと伝えられています。その点を説明し,1976年7月29日付の新聞報道は次のように述べています。「過敏性というのは,インフルエンザの予防注射を受けた人が,後日そのインフルエンザにさらされた際,インフルエンザの予防注射を全く受けなかった場合よりもはるかに重い症状に陥ることを意味する。……「1968年の一調査だけを取ってみても,インフルエンザの予防注射を受けた人のうち54%は次のインフルエンザ流行期にひどい流感にかかったのに対し,予防注射を受けなかった人のうち流感にかかったのは25%にすぎなかった」。

もちろん,医学上の見解や意見は様々です。8月中旬までに,ブタ型インフルエンザのワクチンは,5,000人の人を対象に試験的に接種されました。疾病予防センターの当局者の伝えるところによると,調査の結果,ワクチンは安全で,ほとんどの大人に効き目があります。保険会社は,この計画でブタ型インフルエンザのワクチン製造業者に,損害賠償責任の保険保護を提供しようとしませんでした。しかし,米国議会は,この計画による損害賠償要求はすべて連邦政府に対して行なわれるべきことを明記した法案を通過させました。そのような損害賠償要求を受けた政府は,元の訴訟で主張されていた業務上の過失のゆえに,ワクチン製造業者や他の関係者を訴えることができます。


ワクチンはどのようにして作られるか

このワクチンのウイルスは,鶏卵の中で培養されます。それゆえ,卵に対してアレルギー反応を示す人はブタ型インフルエンザの予防注射を受けてはいけないのです。製造方法は,各業者によって幾分異なってはいますが,まず最初に,ワクチンを作るために使う卵を明かりにすかして調べ,中の胚が生きているかどうか確かめます。ですから,動物の命が一つの要素となってはいますが,人間にはそのような動物の命を自分の益のために用いる権利を与えられています。
「生きている動物はどれも食物にしてよい。緑の草木と同じように,それら全てをあなたたちに与える。ただし,血を含む肉を食べてはならない。血は命だからである」。
(創世記 9:3,4)

次いで,生後11日目のこれらの卵に,種となるウイルスが注射されます。一定期間ウイルスを培養してから,卵は機械で割られ,ウイルスの繁殖した尿嚢水が採取され,ホルムアルデヒドでウイルスが殺されます。さらに幾つもの過程を経て,初めてワクチンが完成します。ブタ型インフルエンザ用のワクチンを製造するために,合計1億個の受精卵が必要とされています。

 

ブタ型インフルエンザに備えてワクチンの接種を受けるか

あなたは,『腕をまくって,ブタ型インフルエンザの予防注射を受ける』つもりですか。米国の場合このワクチンによる予防接種は任意のものであるため,各人は潜在的な益と危険をはかりに掛けて,個人的に決定を下さねばなりません。

この記事の中で検討した様々な要素を比較考量してみて,あなたはどうされますか。