【神はご自分の“家”を誤用する“客”を追い出される】
「神よ,あなたの揺るぎない愛は何と貴いのでしょう。人々はあなたの翼の陰に避難します。あなたの家の最良の物を存分に飲みます。あなたは喜びの川の水を飲ませます」。
(詩編 36:7,8)
人類一般には不平を言う余地がありません。むしろ,地球の数々の恩恵に感謝すべきです。また,神は不公平であると非難することもできません。
神を崇拝しない人々でさえ神の寛大さの益にあずかってきたのです。使徒パウロは小アジアのルステラに住む,ゼウスとヘルメス(マーキュリー)の崇拝者たちにこう語りました。
「過去の世代において,神は諸国民すべてが自分の道を進むのを許されました。とはいえ,ご自分は善を行なって,あなたがたに天からの雨と実りの季節を与え,食物と楽しさとをもってあなたがたの心を存分に満たされたのですから,決してご自身を証しのないままにしておかれたわけではありません」
(使徒 14:16,17)
しかし人類のほとんどは“客”として創造者に感謝を示してきませんでした。地のすばらしい備えに対してはなはだしい不敬を示し,それらをひどく荒らしてきました。
貪欲さのために土地や食料の買いだめが行なわれてきました。そうした貪欲な人々は地上の仲間の“客”に少しも気遣いを示しませんでした。
その結果,多くの人は必要な物を奪われてしまいました。また,貪欲がもとで残酷かつ破壊的な戦争が行なわれてきました。
「皆さんの間の衝突や対立の原因は何ですか。一人一人の内*で争い続ける罪深い欲望ではありませんか。 皆さんは欲しがりますが,持っていません。憎しみを募らせ,欲を膨らませますが,得られません。引き続き対立し,
衝突します。皆さんが持っていないのは,求めないからです」。
(ヤコブ 4:1,2)
こうした状態ですから,地球というわたしたちの“家”の秩序を取り戻せるかどうかということが問題となります。人間の観点からすると,それは不可能です。
ソロモン王が述べているとおりです。「曲げられたものをまっすぐにすることはできない。また欠けているものは到底数えることはできない」。
(コヘレトの言葉・伝道の書 1:15)
しかし,良い家主であられる神はご自分の“家”とそこにいる“客”に関心を持っておられます。分別のある家主であれば,備品を傷つける者たちを追い出して,感謝の念を持つ客の益のために家をきれいに掃除するのではありませんか。神も同様のことをなさると期待すべきではないでしょうか。
「国々は憤り,あなたご自身も憤りを表し,定めの時が来ました。それは,死んだ人々が裁かれる時であり,あなたの奴隷である預言者たち,聖なる人たち,あなたの名を畏れる人たちが,小さな者も大きな者も報われる時であり,地を損なっている人々が滅ぼされる時です」。
(黙示録・啓示の書 11:18)
長年の間誤用されてきた地を,創造者はどのように掃除なさるのでしょうか。
神は地球をきれいに保つことを意図されていますか。地球が人間にとって永遠に楽園のような“庭園の住みか”となり得るでしょうか。
楽園になる前に地上は清められる へ続く>>>
