スウェーデン（帰国）

結局スウェーデンでの生活は、自由などなく私は、息子のＫさんとしか遊ぶことが出来なかったのです。

彼の友人とウインドサーフィンに連れて行ってもらったり、テニスしたり、パーティーに行ったり・・・

Ｋはとてもやさしくて温かい人でした。

日本に帰る日が近づいていた私に、彼はプロポーズしてきたのです。

いつもいつも側にいて、いつもいつもやさしくしてくれた彼の事を好きかどうかは分からなかったけど、彼の気持ちは嬉しかったし、彼と別れることは悲しいことでした。

でも、あの時日本に帰って冷静に考えてから返事をすると答えたのに、彼も焦って両親も焦って、私にＹｅｓと言わせるようにせまって、結局私は帰国前にＹｅｓと答えてしまったのです。

自分の人生を決めるのにあまりにも安易でした・・・
皇太子妃殿下雅子様の気持ちが少し解るような気がします・・・

でも、日本に帰ってきて少しずつマインドコントロールがとけてきて、自分が一生スウェーデンで生活することの重大さを感じ悩みだしたのです。

私の母の大反対もあり、私達はお断りをしに再びスウェーデンの地に行くことになったのです。

暗く重い気持ちを背負って、あのスウェーデンの家の敷居をまたぐことが25歳の私にとってどれだけ負担だったことか・・・でも、自分のしたことに責任を持って直接謝りに行ったのです。　遠い札幌の地から・・・