ダニー食堂

右往左往の日々。

1日7本

2008-11-12 | 移民局より入荷しました
どこも悪くないのにお医者さんに診て貰うなんて不甲斐ないことこの上ないんだけど。
でも、移民局からのお願いじゃ仕方ないわ。
ダニーと暮らせなくなったら嫌だもの。

「きっと健康診断程度で、やっても採血までね」
「インフルエンザの予防接種なんかお願いすればやってもらえるかもよ?」
「えー?採血と予防接種を同じ日にするなんてありえなーい。ぶったおれちゃうよ」
「そうか、ちーちゃん注射大嫌いだもんねー」
向かう車中でダニーとヘラヘラしてたわけ。

受付済ませて順番待ちしてたらダニーが書類見ながらしかめっ面。
「うーん、メディカルレコードがないちーちゃんの場合インフルエンザの予防接種は間違いないし採血は確定。大丈夫かなー。2本だよ・・・」
「まーじでー??」

個室に呼ばれて先生に「うちの旦那さんこんなこと言ってるけど、本当にインフルエンザ受けなきゃダメ?20年位前に学校でやったよ、うん間違いなくやりました」って言ったの。
先生笑いながら「そうねー、あなたの場合インフルエンザ以外にこれとあれと。。。1234・・・全部で6種類ね」

「な、なんですと?」

更には「今日3本、次回3本っていう形とってもいいわよ。あなたの場合それのが良いかも」

「何の罰ゲームなのー?第一あたしが何したっちゅうのよ。聞いてないよ。ねぇ何とかしてよー」ダニーに泣き付いたわ。

逃げ回っても取り押さえられて結局はやられるってことを盲腸の手術で学んでるから、もう自分の中では腹をくくる覚悟が出来てたの。
それでも呼吸は乱れてくるし、ダニーが先生と色々細かい話をしてるのをぽー
っと聞いてたわけ。
で、思い出したのが2週間前のユニシアの姉さんの話。

彼女のお姉さん、めでたく出産したんだけどその時のエピソード。
分娩室に主治医と見習いしかいなかったんですって。
その見習いったら、新生児のへその緒を切断せずに引っこ抜こうとしたっていうじゃない。
立ち会って撮影してたご主人が慌てて止めて事なきを得たっていうからもう驚き。
「しっかり撮れてて、それを見ちゃったものだから自分の時が不安で不安で」って出産を3月に控えたユニシアは相当ビビッてたわ。
だから是非とも病院名と医師名を併記の上でYoutubeにアップしてくれってお願いしといたわ。
被害は事前にくい止めないとね。
誰かもアメリカの医療は高いだけで腐ってるって言ってたし。

それで今回の1度に6本の予防接種、失礼なのは百も承知で聞いたわよ先生に。
「あのー、ひとつ確認したいんだけど。誰が注射してくれるの?あなた?注射には自信ある?経験はどれくらい?まさかインターンじゃないわよね?ベテランの方にお願いしたいんだけど」って。

そしたらドアの影から爆笑する声が聞こえて、初めてそこにもう一人いる事に気がついたの。
太ったおばちゃんが「大丈夫よー、この人の腕はいいから。私が保証する」って力強く言ってくれたから何か安心して「OK、じゃお願いします。6本まとめてやっちゃってください」って事に。

ベッドに横になってダニーに手を握られ励まされ、太ったおばちゃんに呼吸を整えられ体を押えられ、先生が「もう少し、あと少し、良い子ね、ほら頑張って、もうちょっと」ってまるで出産シーン。

夢なら覚めてほしかった。
マジ辛かったっす。


その後、別の建物に行くよう指示があって行くとどうやらそこは血液検査の場所らしい。
当然さっきの6本の中に採血が含まれてるって100%信じ込んでるから「あら、もう血液検査の結果が出るのね」って考えてたのは私だけで。

あたし:「え?注射はもう終わりってさっき言ったじゃない?騙したわね!」
ダニー:「注射は終わりさ。これは採血。液体を入れるのと出すのとは大きな違い」
あたし:「針は針じゃー。アホかー!」
6本打った後なだけに若干、腹も据わってきてそれほどジタバタせずに済んだけどもうたくさん。

ダニー「今晩はちーちゃんの好きなメキシカンに行こう!」
あたし「結構です」
ダニー「帰りにお買い物していこう」
あたし「結構です」

当ってごめんね。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿