主婦 ときどき 笛吹き

主婦moyuの笛ブログ

奇跡のレッスン

2018年03月21日 | 吹奏楽
先日のNHKのテレビ番組「奇跡のレッスン」をご覧になった方はいらっしゃいますか?
テーマが「吹奏楽」で、コーチがあの「イーストマン・ウインド・アンサンブル」の現役指揮者、マーク・スキャタデイ氏・・・ということで、録画して観ました。
埼玉県の公立中学校吹奏楽部での指導。
すごい贅沢な企画ですよね。。。

3年生が引退し、1・2年生の新チームでの指導。
きっとまだまだチーム力が不足で個人技術もアンサンブルもばらつきがあるこの時期で、顧問の先生も「このチームをどんなふうに育てていこうか・・・」と考えられている時期だったと思います。
マークさんは子どもたちの音だけでなく、その子どもたちの個性も見事に見抜いておられ、子どもたちのモチベーションを上げるための工夫や言葉かけを見事にされていました。
ちょうどインフルエンザ流行期と重なったようで、次々に部員が休まざるを得ない中、演奏会は数日後に迫って、顧問の先生もマークさんに
『OBに助っ人を頼むことも可能』と提案されましたが、
『大丈夫!今のメンバーでやりましょう』とマークさん。
抜けたメンバーのソロを残っているメンバーに任せたり、分けたりしながら指導を続けていかれていました。

マークさんが番組の中で子どもたちに話した『音楽をする大切な要素』
① 才能
② 努力
③ 人に優しく
この中の『人に優しく』というのが、素晴らしいなぁと思いました。
自分の音だけが目立つのが大事なのではなく、周りの音を聞きながらいかに調和させていくか、自分は音楽の中でどんな役割があるのか、主役を引き立たせるために自分はどうすれば良いのか、、などなど沢山のことを考えて音を出す必要があります。つまり周囲の人の事を考えなくてはならない・・・優しい音楽が必要という事でした。
音楽、、、特に吹奏楽という集団で1つの音楽を作り上げる世界は子どもたちの教育に適しているんだなぁ、、と思いました。

自分の音に責任を持つということ、才能はみんなで分け合えることも子どもたちに話しておられましたが、インフルエンザで休んだ子どもたちが続出するというピンチの中で、見事に子どもたちそれぞれの音に責任を持たせること、それぞれの才能を分け合うことを実現されていたと思いました。

指導を受けた曲、吹奏楽では有名なアパラチアン序曲を大ホールで学校の先生たち、保護者の前で演奏するという指導の最終日の本番。
欠席者がいて予定人数より少ないメンバーで、まさに「人に優しい音楽(自分の音に責任を持ち、才能を分け合う音楽)」を奏でていました。

この番組を観ながら、長年続けている吹奏楽の中で自分の人格が形成されたんだな・・・と気付きました。
もちろんバランスのとれた素晴らしい大人になったわけではないけれど、大きな影響を受けたのには違いないと。。。
そしてこれからも、この歳になってからも「人に優しい音楽」を目指して成長を続けたいと思いました。

今度は26日に同じくNHKで「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、これまた吹奏楽のカリスマ指導者が登場するようです。録画予約完了!! 楽しみ~♪