デジタル一眼レフのアクセサリーに(ミラーレスにもあるが)バッ
テリーパックというものがある。
書かれている効用としては、縦位置撮影の持ちやすさ、バッテリー
を一個追加できる(事により連射速度が上がる機種もある)大きな
レンズをつけたときの重量バランスの向上などが良くあがっている
が、これを購入する人の本当の目的はただ単に「見栄え」じゃなか
ろうか。
今これを見て胸にツキーンと来た人も多いだろう。
だがしかし、上記のような効能はほぼあってもなくても変わらない
という事なのだ。
私はこのバッテリーパックが嫌いだ。
まず最初にカメラが無用に大きくなる、そして重くなる。
例えばこの画像のD700にバッテリーパックがついた状態ではD
3sよりも大きく重くなる。
これは今のD810やら850でも変わらない。
そしてこれでこのグリップを握って縦位置撮影するかといえばNO
なのだ。
かえって邪魔になり余計やりにくくなるだけである。
バッテリーパックのグリップがないと縦位置で撮りにくいという人
はカメラの構え方から勉強しなおす必要がある。
連射速度向上のために2万も3万も出資するなら最初から連射の早
いカメラを買えばよい。
巨砲レンズとのバランスだが、そんなものフィルム時代の軽いカメ
ラに300mmとか付けて撮っていたのだから問題ない。
だいいちカメラだけで支える訳ではなく巨砲ならそれなりの構え方
があるわけで、余計に重くなるだけの「錘」は必要ないのである。
まず今の巨砲レンズには三脚座が付いているからカメラの方を三脚
に据えることはしないし、手持ちなら手持ちの構え方があるのだ。
ちなみに三脚座の位置だが当然バッテリーパック無しのカメラの重
量(カメラにより多少の差はあるが)を基準としておかれている。
私が持っているバッテリーパックはF6用とD700用だけだ。
それではなぜこのF6やD700にバッテリーパックを付けている
か、それは単に「燃費が悪いから」に他ならない。
F6で標準仕様の「バッテリーパックなし」で撮影すると高価なリ
チウム電池が約10本撮影すると空になるのだ。
そう、F6は充電式バッテリーではないのだ。
なのでD3sの大きなバッテリーと共用できるようにバッテリーパ
ックを付けているのである。
勿論こんなもの付けたくないが、そうでないと実質使い物にならな
いからなのである。
当然ながら素のままのF6のほうが圧倒的にハンドリングがいいの
は間違いないが仕方が無いのである。
ではD700はどうか、これも同じである。
元々D300にD3のセンサーをブチ込んだだけの代物だから、当
然APS-Cでは間に合っていたバッテリーはフルサイズ相当では
足りなくなる訳でD700は燃費が非常に悪いのだ。
なのでこちらは連射速度は関係ないので同じバッテリー2コ掛けと
いう形にしているのだ。
それゆえ重く邪魔なので結局D700を持ち出すかという時はD3
sの方が軽くて燃費も良いのでそちらばかり使うようになってしま
った。
D700とバッテリーパックの方は三脚に据えてじっくり撮る時専
用になった。
さて今世代交代をして働いているD810とDfだがDfはそもそ
も純正バッテリーパックというものが存在しないし、D810では
燃費の点でもかなり改善されていて(Dfもだが)バッテリーパッ
クの必要性がない。
どうしても長時間の撮影とか旅行とかであればチャージャーや予備
電池一個あれば済んでしまうことにも気が付いたからだ。
何も不細工な建て増し建造物を購入しなくてもポッケにバッテリー
一個持って歩けば済んでしまうので、と言うか1日の撮影でバッテ
リーが切れるということの心配がなくなったので旅行の時でもバッ
グにチャージャーを放り込んでおいて最悪寝ている間に充電すれば
済むということだ。
D700単体では1日の撮影の途中でバッテリー切れになるからバ
ッテリーパックを購入したのだがそれも予備を持てば済むことだっ
たのだ。
F6に至っては10本でアウトということでもうこれはバッテリー
パックがないと使い物にならない訳で仕方が無い。
高いリチウム乾電池をポイポイ使うのはナンセンスであるからだ。
そしてけしてスマートとはいえないバッテリーパックを使わなくて
良くなった今私は精々としているのである。
重くてカッコ悪くて邪魔なだけのバッテリーパックとはおさらばな
のである(F6は仕方がないとして)
まあ、あれがカッコいいという人は付ければよろしいが傍から見て
カッコいいと思う人間ばかりでないことも書き加えておく。
グリップとして使うだけだからバッテリーは入れていないよなんて
人はそれこそ「マルチパワーバッテリーパック」という商品名を5
00回くらい読み直してもらいたいものだ、まあ、人のことだから
好き勝手ににすればいいけれどね、私は要らない。
本日の種:ペンタックスK-5