イギリスにホームステイしていた時に滞在していたどの家も食事の際に使うカトラリーは、シルバー製の物でした。それは先祖代々から受け継がれた物。当然の事ながら使っているうちに黒ずんできます。最初に滞在した家は、第3日曜日がカトラリーを磨く日。次に滞在した家は、月初め・・・・・と磨く日が決まっていたのです。私も何度かフォークにナイフ・・・・スプーンやレードル(お玉)など、一緒に磨くのを手伝ったものでした。古い物を大切にするイギリス人の真髄がこういう所にあるように感じます。(今の若いイギリス人は、違うかもしれませんが・・・。)
それ以来、私も自分用にアンティークの薔薇のレリーフの入ったフォークとスプーンを使っています。最初にフォークとスプーン、その後、買い付けに行く度に一つずつ・・・バターナイフ、ティースプーンと増やしたのです。どうしてもナイフだけ見つける事が出来なかったのですが、昨年のアメリカの買い付けで発見!(画像の左側のものですが)。同じようなレリーフだけれど、ちょっと違う・・・・・。よ~く見ると取っ手に厚みがあってナイフの部分がやけにピカピカ!光沢が。お店のおじさんからの説明で取っ手はシルバー製でナイフの部分がステンレスなのだとか。
流石、アメリカ人。実用的です。
今までナイフだけは、どんなに探しても見つけられなかったので、そうだと知りつつ購入したのですが、並べてみるとやっぱり味わいが無いピカピカ・ステンレス。
そして私もイギリス人のママと同じとは参りませんが、少し黒ずんできた自分用のカトラリーを「仏具用真鍮磨き」(笑)で磨きながら、懐かしいイギリスでの生活、お世話になったママを思い出すのです。
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