💓Cocomademoiselleココ・マドモアゼル💓富野有紀子のブログ💓

ビスクドールの制作日記 人形制作する私の紆余曲折しつつも飾り付けない素顔の毎日をご覧下さい

お別れ

2019年09月29日 | ♥ 私の思う事
ここ数年、何度かこちらに投稿していた
「ルームキャップ」。
お察しの方もあったと思いますが、
抗がん剤で髪の毛を失ってしまったお客さまから
「他に売っていないような可愛い帽子♪」と
リクエストをいただいてお作りしてきました。

一番最初は、
彼女が愛してやまない「大草原の小さな家」に出てくる
女の子が寝る時に被っている「ヒラヒラした帽子」。
それから、彼女のリクエストを聞きながら
色々なお話もしながら幾つかの帽子を作りました。
帽子から始まった電話やラインでのやり取りでしたが
いつの間にか、私の目病気の事を心から心配してくれ
私は抗がん剤の副作用の話に涙する事もしばしば。
彼女は私なんかの事を
「ゆっこさんの事を腹心の友だと思ってる♪」っと言ってくれました。
先月末、いつもなら夕方か夜に電話をしてくる彼女が
珍らしく朝に電話をしてきてくれたのです。
「どうしてもゆっこさんの声が聞きたかった」と。
レッスンの前だったので、ゆっくり話も出来ず切ったのですが
その電話以来、ラインのメールを送っても
既読にならず、何かあったんだ・・・・・と心配していました。
それから何度もラインを確認。
でも既読にはなっておらず・・・。
事実を知るのが怖くて、電話をすることも出来ませんでした。
でも心配な毎日。
そんなこんなをしているうちに
電話から一か月が過ぎてしまいました。
昨日の朝、実家に行ったら
父がいつもBS放送を見るのですが、
テレビでやっていたのは彼女が好きだった「大草原の小さな家」。
父が観ているわけでも無いのに
たまたまそのチェンネルになっていたのでした。
彼女に言われてYoutubeで観た事があったので
テレビの音を聞いただけですぐに「大草原の小さな家」だと
気が付きました。
それを観て、思い切って彼女がどうなってしまったのか
週末に電話してみようと決めたのでした。
その晩、彼女が私の夢で「お別れ」を言いに来てくれました。
「ゆっこさん、本当にありがとう♪さようなら~!」と。
昨年、可愛がっていたワンコを亡くしたばかりの彼女でしたが、
「ワンコも一緒だよ♪」っと。
涙が溢れて止まりませんでした。
声のイメージしか記憶にはありませんが、
苦しみから解放された彼女は、
ワンコ達を足元に連れて
好きだったリネンのお洋服を着て
長かった髪を風になびかせていたに違いありません。
私の話にいつも優しいコメントをくれ
共に涙してくれた彼女は、
人を疑う事を知らない純粋な天使のような女性でした。

そんな彼女としばしのお別れです。

彼女との時間の中で、
どんなに辛い副作用の苦しみにも弱音を吐かず
生きる事を諦めずに懸命に治療する様子を拝見していたら
悩み苦しむ自分なんて、彼女の肉体の苦しみに比べたら
泣けるだけ文句を言えるだけ、
幸せなんだと思ったのです。
だって、元気だから。
元気だから泣けるし、怒れるし悩むし・・・・。
こうしていなくなってしまった彼女の事を想うと
生きる苦しみや悩みは、
生かされている証なんだと。
喜怒哀楽、それ全てが生きてる証。
生かされている事に感謝して、
あーだのこーだの生徒さんに言いながら(^-^;
彼女の分も「楽しく元気に」生きていこうと決めた今日でした。

既に亡くなってしまったペット達にも
会えたと分かって、
それも嬉しい報告でした。

「しばらくの間、さようなら♪そして心からありがとう♪」