「頭が悪いけど、大学へ行かせてもらったよ。アメリカにも1年行って来たよ。」
「へえ、それなら英語しゃべれるのだ」と、冷やかし半分に尋ねて見た。
「喋れるってほどもないけど、お蔭さんで大変役に立ったよ。人生どこでどんなことが役に立つか分からないもんだな。会社では海外から研修に来る人がいて、オレはその通訳をしていたんだよ。」
バカだとおしゃっやるけど、長い間学校で英語を学んだがさっぱり役に立たないという人が多くいるのに、そこで外人さんと喋れるってことは凄いことだ。本当にバカだったらそんなこと出来ない。
「大阪に6年、それから名古屋にも、東京にも赴任したことあるよ。」
「家族を連れてですか」
「子供は小さい間は、家族を連れて行ったけど、大きくなったら単身赴任していた。」
「オレは技術専攻だったけど、いい加減な男だから営業に廻された。」
中々口の達者なオジンで切れ間なく喋る。
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」で、井伊の城主の息子虎松が家臣の息子たちと囲碁をすると城主の子だからとわざと負けるシーンがあり、それを直虎が厳しく戒めるシーンがある。
わざと負ける、というのは一般の社会でも行われているようで、今日話してくれたおじんもその一人だったようだ。
「負けるやると、お金を取られるが、大した金額にならないし、それで契約が取れれば、それに越したことない」
相手の方は分かっているか分からないかは知らないけど、人は勝たせてもらうといい気分になるようだ。
「それなら、給料も高かったでしょう」
「人の倍は貰っていたな」
「昔はいかったよ。飲みに行っても全部会社持ちでつけてくれればいいんだ。それでも、月20万以上にならないようにっていわれたよ」
随分景気のいい話。
喋る人間の言うことなどあてにならないが、それでも今日は楽しませてもらった。
朝の散歩は雑音がないので、相手の言ってることが良く聞こえる。
結構楽しいものだ。
我が家の引き戸は結構重いが、この頃、ちいちゃな我が家の犬(トイ・プードル)が、簡単に開けるようになった。それも一丁前に前足を使って・・・・。
最近は粗相しないからいいんだが。凄い力持ちになった。
玄関の戸だけは開けられると困るにで、出て行く時は鍵をかけることを忘れないようにしないと。