朝の散歩の帰り道で同じ町内のおばあちゃんに出会った。
ぴょこんとこうべを垂れてご挨拶。
話好きなおばあちゃんはここぞとばかり話し込んで来た。
「おばあちゃん今いくつ?」とそれとなく尋ねてみた。
不思議そうな顔をしたおばあちゃん。
「あら、あんたの2つ上や。知らんかったのかい。隣の良子さんと同い年やろ。」
そうなんです。お隣の良子さんとは同級生で6年間も同じクラスでした。
そんな縁で、このおばあちゃんは私のことはよくご存じだったのだ。
見たところ随分お年寄りに見えたので10歳も20歳も年上だと思っていた。
そしたら、相手からみれば、こちらも随分年寄りに見えるはずだ。
いつまでも自分は"あんさま“(若い衆)だと思ていたが、いつの間にかそんな年になってしまった。子供たちから見ればリッパなおじいちゃんなのだ。
杖をついて歩いている私を見て、この人も足が悪いんだと思ったおばあちゃん。「私は去年の暮れに腰を手術しているのあんたはどうなんけ。足がしびれているんけ。」
「もう大分いいんだけどまだ足の裏がしびれています」。
「私はここからしびれています」。と手を膝のあたりに充てて教えてくれた。
そう、足の悪い人は足が痛いだけではないんだね。それから見るとみると私はまだ喜ばなければならない。
「手術したって、人口の骨でも入っているのかい」。
「いいえ、神経の繋ぎ直しをしたの」。
へえ。そんな手術もあるんだ。あまり聞かないんだけど。
遠くへはいけないけど、毎日家の周りを歩いているんだそう。
年が年だけに、歩かないと体が駄目になってしまう。
おばあちゃんはおばあちゃんなりに努力をしているんだ。