学校時代の友人達とは、
親友と言える人を除いて付き合っていない。
理由は難聴が進んだからである。
また特に会いたいとも思わない。
会っても、懐かしんだら終わりである。
そのあとは、自慢話を聞くだけになることが多い。
自慢話とは、お金持ちになった人は、現在どんなに贅沢をしているか自慢するし、
子供の出来のよかった人は、それを自慢する。
私たちのころは、まだ仕事一筋で生きてきた女性は少なかったので、
仕事の自慢をされることはあまりない。
されても、私などはチンプンカンプンだろう。
私が、今でも仲良くしている人は、中高校時代から親友だった人だけである。
彼女とは不思議に気が合って、中高校を卒業してからも、
東京の大学に進学した彼女と関西の短大に進学した私は、
長期休暇のときなどにも、お互いの下宿に泊まりあったりして交流した。
その後、お互いに結婚して、大阪、高知と離れても、
私が帰省したとき、子供連れで高知の親友の家に泊めてもらったりして仲良くした。
子育ても終わっても、相変わらず、帰省して時間に余裕のあるときは行く。
最近は、私の難聴が進むのに歩調を合わせるかのように、親友は視力を失っていくので、
聴力と視力の違いはあっても、お互いの不遇が分かり合えるので、以前以上に親しむ。
以前、さる人に、女の友情は結婚までと言われたことがあるが、そんなことはない。
私は、彼女が生きている間は、なんとか生きていようと思う。
*
★親友は視力を失くし難聴の進みしわれと今も行き来す
★自慢するものは持たねど自慢する苦労は数多(あまた)もちてゐるかな
★目と耳の違ひはあれど生きづらき日々を送りてゐること同じ
★健康な人の慰め言葉より不遇の友のそれは身に沁む
★悲しみを互(かた)みに持ちて珠みがくやうに互みに磨きゐるにや
★きよらなる心を持てる親友に昔も今も浄(きよ)められゐる
★美しき眼(まなこ)を持てる親友の開(あ)きめくらは見えるがごとし
★難聴は見えぬ障害目は開きて見えざる友の障害と似る
★昔よりもつと強まる繋がりの無二の親友を心底あいす
★難聴でなければわれも目の見えぬ友の辛さがわからざりしか
親友と言える人を除いて付き合っていない。
理由は難聴が進んだからである。
また特に会いたいとも思わない。
会っても、懐かしんだら終わりである。
そのあとは、自慢話を聞くだけになることが多い。
自慢話とは、お金持ちになった人は、現在どんなに贅沢をしているか自慢するし、
子供の出来のよかった人は、それを自慢する。
私たちのころは、まだ仕事一筋で生きてきた女性は少なかったので、
仕事の自慢をされることはあまりない。
されても、私などはチンプンカンプンだろう。
私が、今でも仲良くしている人は、中高校時代から親友だった人だけである。
彼女とは不思議に気が合って、中高校を卒業してからも、
東京の大学に進学した彼女と関西の短大に進学した私は、
長期休暇のときなどにも、お互いの下宿に泊まりあったりして交流した。
その後、お互いに結婚して、大阪、高知と離れても、
私が帰省したとき、子供連れで高知の親友の家に泊めてもらったりして仲良くした。
子育ても終わっても、相変わらず、帰省して時間に余裕のあるときは行く。
最近は、私の難聴が進むのに歩調を合わせるかのように、親友は視力を失っていくので、
聴力と視力の違いはあっても、お互いの不遇が分かり合えるので、以前以上に親しむ。
以前、さる人に、女の友情は結婚までと言われたことがあるが、そんなことはない。
私は、彼女が生きている間は、なんとか生きていようと思う。
*
★親友は視力を失くし難聴の進みしわれと今も行き来す
★自慢するものは持たねど自慢する苦労は数多(あまた)もちてゐるかな
★目と耳の違ひはあれど生きづらき日々を送りてゐること同じ
★健康な人の慰め言葉より不遇の友のそれは身に沁む
★悲しみを互(かた)みに持ちて珠みがくやうに互みに磨きゐるにや
★きよらなる心を持てる親友に昔も今も浄(きよ)められゐる
★美しき眼(まなこ)を持てる親友の開(あ)きめくらは見えるがごとし
★難聴は見えぬ障害目は開きて見えざる友の障害と似る
★昔よりもつと強まる繋がりの無二の親友を心底あいす
★難聴でなければわれも目の見えぬ友の辛さがわからざりしか