先日(3/21)、娘たちの通う小学校でカルナバル(Carnaval)があった。日本で言うところの、
カーニバル、謝肉祭だ。本来ならば、2月に行われるカルナバルだが、2月の後半2週間は冬休みで
学校がなかったためか、理由は定かではないが今年は3月に行われた。
カーニバルというと、世界的に有名なブラジル、リオのカーニバルを連想する人も多いと思うが、
南半球にあるブラジルと北半球のフランスとでは季節が真逆。あんな派手なビキニのような格好を
するなんて自殺行為だ。
では、フランスのカルナバルはと言うと、仮装して町を練り歩くには変わりがないが、せっかく
準備した衣装がみんなに見えるようにと、下着やタイツを着込みその上に衣装を着る人が多い。
カーニバルの起源については諸説あって、ある説によると、ゲルマン人の春を祝う行事が
キリスト教(カトリック)に取り入れられたというので、カーニバルの季節としては、北半球の
初春が正しいのだろうが、毎年、皆がまだコートを着ている頃に薄着の衣装で鼻水を垂らしながら
練り歩く子供たちの姿を見ると、何かが間違っているような気がしてならない。
しかし今年は、例年より3週間近くも遅く、天候にも恵まれて、子供たちもより一層楽しそうだった。
前の学校では、子供達は自分の好きなものに仮装して良かったがが、今回は「物語の登場人物」
というテーマが与えられた。学校も変わったことだし、昨年と同じ仮装でいいか、と考えていたので
ちょっと慌てた。なにせ、お店などでは仮装の衣裳が売られているが、カルナバルにしか使えない
服を毎年買うのももったいない。そこで、家にあるものでどうにかできないかと娘たちと知恵を
絞った結果、上の娘はジブリのアニメ映画「魔女の宅急便」に出てくる魔女の女の子”キキ”。
下の娘は「くろねこ ろびんちゃん」という絵本に出てくる、”ろびんちゃん”に扮することにした。
↓魔女のキキと黒猫のろびんちゃん
カルナバルは午後から行われ、様子を見に行くと、幼稚園の子供たちは学校で作ったと思われる
お揃いの衣裳を着、小学生は思い思いに物語の登場人物に扮して、打楽器を鳴らしながら公園まで
行進していった。
↓仮装行列に参加する子供たち
フランスの小学校は5年間。公園に行って記念写真を撮った後は、日本の3、4、5年生に当たる学年の
子供たちは町の老人ホームに行き、歌を披露した。老人ホームの広間には4、50人のご老人が集まって
いたが、多くの人が車椅子に乗っており、自分で歩いている人も介助や歩行器が必要な人ばかりで、
私の親よりも更にひと世代上の方々のようだった。
フランスにいるといつも感じる事だが、日本人に比べると、フランス人は機転が利いて、細かい事を気に
しない人が多いが、そのせいか、計画性に乏しい気がする。今日も、老人ホームに着くとすでに
ご老人達は広間に集まっているにもかかわらず、10分経っても肝心の歌が始まらない。そうこうしている
うちに、係りの人がこれから子供たちが歌う歌の歌詞のコピーを配り始め、15分ほど経った頃に
ようやく1曲目が始まった。可愛らしい歌声が響き、ご老人達の中にもコピーを見ながら歌を口ずさむ
人もいたが、子供のうたなのでものの2分ほどで終了。するとまた、10分もの待ち時間があって2曲目。
そうして5曲ほど歌を歌い、最後に音楽に合わせてダンスを踊り終わる頃には1時間が経っていた。
大きな窓のある広間は窓からの光と大勢の人の熱気で汗ばむほどで、何人か来ていた保護者には座る
場所もないので、私はここで退散した。子供達はその後、お年寄りの方々とおやつを食べて学校に
もどったそうだ。
その日の夕飯時、上の娘が唐突に、「ママは何歳まで生きていたい?」と聞いてきた。難しい質問
だったので直接質問には答えずに、「なんで?」と聞き返すと、今日の老人ホームの訪問でお友達が
しゃべったお年寄りは95歳だったのだそう。「○○は何歳まで生きたいの?」と聞くと「○○は、
スーパーおばあちゃんになって、できるだけ長生きしたい!」という返事が返ってきた。つまり、
元気で長生きしたいという事なのだろうが、9歳の子供がそんな事を考えたのも、今日の老人ホームの
訪問があったせいなのだろう。私も娘の願いが叶って欲しいと思ってやまない。
カーニバル、謝肉祭だ。本来ならば、2月に行われるカルナバルだが、2月の後半2週間は冬休みで
学校がなかったためか、理由は定かではないが今年は3月に行われた。
カーニバルというと、世界的に有名なブラジル、リオのカーニバルを連想する人も多いと思うが、
南半球にあるブラジルと北半球のフランスとでは季節が真逆。あんな派手なビキニのような格好を
するなんて自殺行為だ。
では、フランスのカルナバルはと言うと、仮装して町を練り歩くには変わりがないが、せっかく
準備した衣装がみんなに見えるようにと、下着やタイツを着込みその上に衣装を着る人が多い。
カーニバルの起源については諸説あって、ある説によると、ゲルマン人の春を祝う行事が
キリスト教(カトリック)に取り入れられたというので、カーニバルの季節としては、北半球の
初春が正しいのだろうが、毎年、皆がまだコートを着ている頃に薄着の衣装で鼻水を垂らしながら
練り歩く子供たちの姿を見ると、何かが間違っているような気がしてならない。
しかし今年は、例年より3週間近くも遅く、天候にも恵まれて、子供たちもより一層楽しそうだった。
前の学校では、子供達は自分の好きなものに仮装して良かったがが、今回は「物語の登場人物」
というテーマが与えられた。学校も変わったことだし、昨年と同じ仮装でいいか、と考えていたので
ちょっと慌てた。なにせ、お店などでは仮装の衣裳が売られているが、カルナバルにしか使えない
服を毎年買うのももったいない。そこで、家にあるものでどうにかできないかと娘たちと知恵を
絞った結果、上の娘はジブリのアニメ映画「魔女の宅急便」に出てくる魔女の女の子”キキ”。
下の娘は「くろねこ ろびんちゃん」という絵本に出てくる、”ろびんちゃん”に扮することにした。
↓魔女のキキと黒猫のろびんちゃん
カルナバルは午後から行われ、様子を見に行くと、幼稚園の子供たちは学校で作ったと思われる
お揃いの衣裳を着、小学生は思い思いに物語の登場人物に扮して、打楽器を鳴らしながら公園まで
行進していった。
↓仮装行列に参加する子供たち
フランスの小学校は5年間。公園に行って記念写真を撮った後は、日本の3、4、5年生に当たる学年の
子供たちは町の老人ホームに行き、歌を披露した。老人ホームの広間には4、50人のご老人が集まって
いたが、多くの人が車椅子に乗っており、自分で歩いている人も介助や歩行器が必要な人ばかりで、
私の親よりも更にひと世代上の方々のようだった。
フランスにいるといつも感じる事だが、日本人に比べると、フランス人は機転が利いて、細かい事を気に
しない人が多いが、そのせいか、計画性に乏しい気がする。今日も、老人ホームに着くとすでに
ご老人達は広間に集まっているにもかかわらず、10分経っても肝心の歌が始まらない。そうこうしている
うちに、係りの人がこれから子供たちが歌う歌の歌詞のコピーを配り始め、15分ほど経った頃に
ようやく1曲目が始まった。可愛らしい歌声が響き、ご老人達の中にもコピーを見ながら歌を口ずさむ
人もいたが、子供のうたなのでものの2分ほどで終了。するとまた、10分もの待ち時間があって2曲目。
そうして5曲ほど歌を歌い、最後に音楽に合わせてダンスを踊り終わる頃には1時間が経っていた。
大きな窓のある広間は窓からの光と大勢の人の熱気で汗ばむほどで、何人か来ていた保護者には座る
場所もないので、私はここで退散した。子供達はその後、お年寄りの方々とおやつを食べて学校に
もどったそうだ。
その日の夕飯時、上の娘が唐突に、「ママは何歳まで生きていたい?」と聞いてきた。難しい質問
だったので直接質問には答えずに、「なんで?」と聞き返すと、今日の老人ホームの訪問でお友達が
しゃべったお年寄りは95歳だったのだそう。「○○は何歳まで生きたいの?」と聞くと「○○は、
スーパーおばあちゃんになって、できるだけ長生きしたい!」という返事が返ってきた。つまり、
元気で長生きしたいという事なのだろうが、9歳の子供がそんな事を考えたのも、今日の老人ホームの
訪問があったせいなのだろう。私も娘の願いが叶って欲しいと思ってやまない。
洋の東西を問わず、春の訪れは盛大に祝うべき喜ばしいことなのですね。