日本・フランス・アメリカ 3つの国をくらべてみたら

アメリカでの生活を中心に、6年半暮らしたフランスや母国日本との違いに触れながら、気の向くままに書いていきます。

ストラスブール

2016-03-28 11:05:39 | 観光
下の娘のパスポートが切れたので、3/24、申請のため日本領事館のあるストラスブールに
日帰りで行ってきた。領事館でパスポートを取得または切り替えるには通常2日かかるが、
遠方に住んでいる場合、予約をすれば即日発行をしてくれる。と言っても昼休みが
2時間あるので、午前中に申請をして、午後に受け取りに行かなければならない。
ウチからストラスブールまでは300km、車で3時間の道のり。朝7時前に出発して領事館に
着いたのは10時半頃だった。他にも頼んでいた書類があったので受け取りを済ませ、
パスポートの申請をすると、受け取りは午後3時になるということだった。

3時間半近く待ち時間があったので、パスポート受領のため一緒に連れてきた下の娘と
初めてのストラスブールを散策してみた。

ストラスブールはフランスの北東、ドイツとの国境に位置する人口27万4千人を
超える大きな町。過去には何度もフランス領になったりドイツ領になったりを繰り返し
言語的にも文化的にも独自の発展を遂げた、美しい町として知られている。
私がストラスブールに行ったのは初めてのことだったが、ダンナは学生の時に訪れた
ことがあり、是非”La petite france” という場所に行ってみるようにと勧められ、
行ってみた。

↓ストラスブールの位置

↓ストラスブールの地図

ストラスブールの町の中心部はイル川の中州のようになっていて、
この中州の内側は端から端まで歩いても30分もかからない。そんな訳で、娘は
キックボード、私は徒歩で中州の南西に位置するLa petite franceに向かった。
町の中は石畳が多く、この地方独特のコロンバージュと呼ばれる木組みの家が
立ち並び、とても美しい街並み。大通りには路面電車も走っており、平日にも関わらず
外国人観光客が沢山いた。そして、先日のベルギーでのテロの影響で警備が
強化されており、至る所に警察官が大量に居た。さらには、自動小銃を片手にした
軍人も3人ずつのグループになって町を歩き回っており、町歩きに慣れていない私は
スリやひったくりにあわないかと心配していたのだが、杞憂に終わったようだった。

↓ストラスブールの街並み

(↓どこかで見たようなお姫様)







↓La petite france

ストラスブールには郷土料理もあるのだが、私の住んでいる町には日本食を食べられる
ところがないので、娘のたっての希望でお昼は日本食を食べようということになった。
事前にGoogleマップで検索すると、沢山の日本食レストランがあり、その他にも寿司
専門店が20数軒もあることが分かったが、領事館で「おすすめの寿司屋はありますか?」
と尋ねたところ、「ストラスブールには沢山のお寿司屋さんがありますが、これは全部
中国人が経営していて、美味しい寿司屋はないんですよ」と流暢な日本語を話す
フランス人(多分)の職員さんが教えてくれた。しかも、他の日本食レストランも
全部中国人が経営。名前だけは、”Kyoto”、”Osaka”、”Fujiyama”、”Mikado”などと
日本の名前がついているが、日本人が経営しているレストランは一軒だけ、という
ことだったので、そこでお昼ご飯を食べた。

その後は川沿いに、カモや白鳥にパンをあげつつ領事館のある建物に戻った。途中
アジアンショップに寄ると、日本の食材は数少ないものの、前から探していた大豆を
手に入れることができた。これも中国産だったが、納豆にするぶんにはあまり味も
変わらないだろう。

3時にパスポートの受け取りを無事に済ませた後は、領事館の建物と隣接している
エスカレーターのある大きなショッピングモールで買い物をした。実はフランスでは
大きな町にでも行かない限り、エスカレーターが無い。エレベーターは割とよく
見かけるが、駅にもビルにもほとんどエスカレーターが無いので、ほんの7、8メートルの
エスカレーターを見た娘は大興奮。「一度こうやって乗ってみたかったんだよね」と
言って、後ろ向きに乗ったりして楽しんでいた。

買い物が終わって、4時半くらいには帰路に着いたが、ストラスブールの町はすでに
帰宅ラッシュが始まっていて、慣れない4車線の道をキョロキョロしながら運転した。
他の大きな町でも渋滞につかまり、家に着いたのは8時過ぎだった。

それにしても、ストラスブールは私が見たフランスの街の中でも最も美しい街の一つ
だった。パリにも行ったことはあるが、建物の雰囲気などそれほど私の好みではなく、
また、どこに行っても公衆トイレのような匂いが立ち込めて(実際に公衆トイレを
見つけるのは至難の技だが)、目に入るものもあまり美しく感じなかったが、
ストラスブールは、昨年訪れた、フランスとスペイン国境にあるバスクと並んで
お勧めの観光地だった。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なぜそんなところに (ポピパパ)
2016-03-29 17:38:29
なぜ日本領事館が、フランスの北東のはずれにあるのでしょうか?
返信する
ポピパパさんへ (kanaemon)
2016-03-29 20:49:21

2016-03-29 20:46:54
多分、フランスの北東部で最大の町だからではないでしょうか?田舎には日本人も少ないので、
ストラスブールに領事館を置くことによってより多くの人の利便性が高まるのでは?
実際、サラン・レ・バンには他の日本人は居ないようです。
フランスには、日本大使館が首都のパリ、領事館がリヨン、マルセイユ、そしてストラスブールに
あります。フランス南西部はパリ大使館の管轄ですが、かなりの距離があるので、この辺りに
住んでいる人は大変でしょうね。ちなみにウチもストラスブール領事館(車で3時間)より、リヨン
領事館(車で2時間)の方が近いですが、それぞれ管轄があるので、領事館を選ぶことは
できません。
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