日本・フランス・アメリカ 3つの国をくらべてみたら

アメリカでの生活を中心に、6年半暮らしたフランスや母国日本との違いに触れながら、気の向くままに書いていきます。

Drome県庁

2012-10-18 23:21:43 | 手続き関係
先日、4か月前に郵送した運転免許証切り替えの申請書類が、『必要書類の不備』という烙印を押されて帰ってきた
運転免許証の切り替え)。今日はその申請を今度は窓口で行うため、ダンナに付き添ってもらってDrôme(ドローム)の県庁まで行ってきた。

書類が返送されてきた日にDrôme県庁のホームページで見つけた電話番号に、翌日問い合わせてみたところ、どうやら
免許証切り替えの申請は県単位で行われているらしい。私たちが前に書類を郵送したところは、Drôme県も含まれる、
Rhône-Alpes(ローヌ・アルプ)州のメインとなるRhône(ローヌ)県の県庁で、間違った管轄の場所に書類を郵送
したことが、そもそもの間違えだった。

しかし、それならそうと、Rhône県庁も『あなたの管轄はDrôme県なので、Drôme県庁で申請を行ってください』と書いて
くれればいいのに、『Rhône県で発行された滞在許可証のコピーを添付してください』などと書かれても、問題の本質が
分からず、じゃあ、Rhône県で滞在許可証を取り直さなければならないの!?などと、更なる混乱を招くではないか。
大体、どれだけ大量の仕事を抱えているかは知らないけれど、書類の確認だけで4か月も掛かるなんて、聞いたこともない。

まぁ、それはともかくとして、電話の問い合わせで次に何をしなければならないかが分かったので、今日は先日
Rhône県庁から送り返されてきた書類を手にDrôme県庁まで行ってきたわけだが、ここも一筋縄では行かなかった。

先ず、窓口で書類を提出すると、①写真の被写体のサイズが間違っている、②日本の免許証の翻訳が、Valenceの
裁判所指定の法定翻訳家によるものか確認するように、という理由で、今日は書類は受理できない、と言われた。

どうやらパスポートの写真のように写真そのものだけではなく、被写体の顔の大きさにも既定のサイズがあるらしい
のだが、Rhône県庁からの手紙の書類不備のチェック欄には何も記されていなかった。ダンナが、「免許証の交換は
国の規定で行われているのか」と聞くと、「そうだ」と答えるので、「じゃあ、なぜRhône県ではこの写真は問題
なかったのか」と尋ねると、「それは彼らの問題だから」と憎たらしい位ごもっともな返事だった。

免許証の翻訳については、すでに法定翻訳家として登録されている人の翻訳を持参していたので、「これではダメなのか?」
と聞くと、「あくまでもValenceの裁判所が指定する法定翻訳家でなくてはならない」と言うので、「じゃあ、誰が
登録されているのか教えてくれ」というと、「それはここでは分からないので、Valenceの裁判所に行ってリストを
貰うように」という事だった。

様々な国の免許証が持ち込まれるので、その言語毎のリストは膨大な物だろうし、随時変更もあるのかもしれない。
しかし、今の世の中、ファックスでリストを取り寄せること位簡単な事だろうし、大体県庁の担当の人がリストに
誰が登録されているか分からないのなら、提出された免許証の翻訳がValenceの裁判所が指定した法定翻訳家によるもの
だとどうやって判断するのだろう???

幸いValenceの裁判所までは歩いても10分も掛からない距離ということだったので、“親切に”教えていただいた
道を裁判所まで歩いていくと、裁判所は昼休み中だった。そこで、私とダンナも昼食を食べて出直した。

日本では裁判所に行く機会はなかったが、この裁判所はドアを入るとすぐに数人の警備の人が居て、飛行場の搭乗ゲートの
様な金属探知機をくぐらされ、荷物チェックを受けて奥へと進むことができた。窓口で「法定翻訳家のリストが欲しい」と
言うと、「言語は何か?」と聞かれ、「日本語」と答えると、どこかへ電話をして数分後には、隣にあったプリンターから
リストが吐き出された。

これをどうして県庁の免許切り替えの窓口からは行えないのかさっぱり分からなかったが、これで、次にやらなければ
ならないことが決まった。振出しに戻ったのか、一歩先に進んだのかは不明だが・・・。


夕方、娘たちのお迎えに行き、お友達と公園で遊ばせているときに、今日の出来事をお友達のお母さんに話すと、
「フランスの役所では書類を確認するときは、一番上の書類しか確認しないんだよ。そして、その書類を直して持って
行くと初めて2枚目の書類に目を通し、不備があるとまた返される」と説明してくれた。うひゃ~、と思っていたら、
「フランスへようこそ!!」と言われてしまった。

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1 コメント

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輸出 (ポピパパ)
2012-10-30 08:40:13
一時は世界を席巻した日本の家電が、韓国・中国の技術キャッチアップで苦境に陥っています。

そこで、「日本のお役所システム」を新たな輸出技術として推奨します。日本のお役所のサービスが世界を席巻したら、世の中平和になるかも。

日頃お世話になっている日本のお役所に感謝します。
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