鳥の巣

水曜日でお休みだったので、午前中はいつものようにポニークラブに行き、午後はお友達の家に遊びに行った。
しばらく遊んでいると、お友達が「良い物を見せてあげる！」と言って、両手で箱を抱えて持ってきた。「何なに？」
と覗き込むと、とてもきれいな鳥の巣が出てきた。しかも本物。

どうやら家の敷地の中に鳥の巣があって、実際に鳥が使った後の巣をいただいた模様。巣の内側は実にきれいな半球型で
これが鳥が作ったものかと思うほどだった。しかも意外に頑丈で、外側の端の方は少し崩れたりもするものの、内側は
天然素材100%のはずだが、カチッと固まっていて、そう簡単には壊れそうもない。

もちろんお友達はそれを宝物のように大切にしていて、私たちにはそれを見せるだけのつもりだったのだが、
どうした訳か、上の娘が猛烈にそれを欲しがった。「その巣が欲しい！ちょうだい！！」と言う娘に、当然お友達は
「ダメだよ、これはボクのだよ」と言っていたが、上の娘はそれでもしつこく食い下がっていた。
私も、「これは○○（お友達の事）の宝物だからダメだよ」と説明したのだが、それでもあきらめない。

その様子を見ていたお友達のお母さんが、「次に別の巣を見つけたら、△△（上の娘の事）にあげるよ」と言って
くれたのに、それでも「どうしてもこの巣が欲しい！」と食い下がり、あきれた友達のお母さんが、
「それは私のじゃないから、○○に聞いてごらん」というと、「○○、お願いだからそれを私にちょうだい！」
と更に懇願。これにはお友達も参ってしまったのか、「いいよ。△△にあげるよ」と遂にその巣を上の娘に
あげてしまった。

上の娘のしつこさにもあきれてしまったが、こんな風にフランス語で自己主張をするようになったようだ。できれば、
別の場面でこんな様子を見れれば、素直に『成長』、とか『進歩』と思えたのだが、今日ばかりは、これが『成長』とも
言い切れず、思わず苦笑いの出来事だった。


さて、家に帰った上の娘が最初にしたことは、先ほど貰ってきた鳥の巣を、ウチの庭にある3mほどのアンズの木に
付けること。「よし！これでウチにも鳥が来て卵を産むぞ！」と言っているのを聞いて納得。どうやら、上の娘の目的は
鳥の巣をもらう事ではなく、家に鳥が巣を掛けるのを見たかったらしい。それを知っていれば、鳥の巣を持ってきたから
と言って、そこに鳥が卵を産むわけではないと説明できたのだが、時すでに遅し。何で鳥の巣を欲しがったのか、
きちんと聞いていればなぁ・・・


頂いた鳥の巣↓