日本・フランス・アメリカ 3つの国をくらべてみたら

アメリカでの生活を中心に、6年半暮らしたフランスや母国日本との違いに触れながら、気の向くままに書いていきます。

ワラビ

2016-04-23 11:11:53 | 生活
春!と言えば、ワラビ採り。日本にいた時から私には欠かせない春の行事の一つだ。
サラン・レ・バンに引越す前に住んでいた、ここから300kmほど南下した
ドローム県(Drôme)では山に入ってもワラビを見かけることはなく、フランスには
ワラビが無いのだろうと思っていた。
しかし、昨年フランスの大西洋岸にあるバスク地方に行った際、偶然ワラビを見つけ
フランスにもワラビがあることがわかった。そこで 改めてドロームに戻ってワラビを探し
直してみたものの、私の住んでいたあたりの山にはワラビは生えていないようだった。
ところが、サラン・レ・バンのあるジュラ県に引っ越すことが決まり、家探しに
こちらに来ると、雨が多い気候と豊かな森のおかげか、森を走る道路端には至る所
ワラビが生えているではないか!もはや探す必要もないほどの大量のワラビはすでに
大きく葉を広げていて、食べごろはとうに過ぎていたが春に向けて期待は膨らんだ。
しかも、この辺りの森は山ではなく、平地または緩やかな丘陵なので、山に登ることなく
ワラビ採りができる。その上、フランスでワラビを食べるという話は聞いた事がないので
ここに生えているワラビは全部私の「独り占め」という訳だ。
そして、ついにサラン・レ・バンに来て最初の春がやってきた。庭のサクランボの
花も咲き終わり葉っぱが出始めたので、そろそろか?とバカンス中の娘たちを連れて
様子を見に行った。
今回行ったのは、家から車で20分ほどの所にあるフォレ・ドゥ・ショー(forêt de chaud)
という森。縦横16km×26km、2万ヘクタール(日本風に言うと、東京ドーム4300個分)を
超える面積で、フランスにある広葉樹林の中でも2番目の大きさを誇る。森の中を縦横に
走る道路は地形が波を打っているので数十メートルの登り下りを繰り返すものの、
10km以上の直線道路もざらだ。

↓ワラビ採りは、生えたばかりのワラビを探すより、昨年のワラビの枯れた葉っぱを
目印にすると簡単


まだちょっと時期が早かったらしく、ワラビは所々にまばらに生えているだけで、
収穫するほどの量は無かったが、静けさと若葉、晴天に恵まれた気持ちの良い午後
だった。

↓生え始めたワラビ


↓森の中の作業道




↓轍に溜まった雨水の中には…


↓イモリ


上の娘の学校の先生は、山道をジョギングするトレイルをやっており、この辺りの自然に
とても詳しいのだが、その先生によると今時期この森に来ると鹿の角を見つけることが
できるそう。他にも、イノシシが沢山いることでも知られており、過去には145kgの
イノシシが捕獲されたこともある。
結局、3時間以上森の中にいたが、ワラビにはまだ早く、鹿の角も見つからず、収穫は
2匹のイモリだけだったが、おやつを食べたり虫をとったりと、楽しい午後を過ごす事が
できた。

↓娘たちの大好きなシャクトリムシ


そして、これは余談になるが、日本は国土の66から69%が森林だということを知っている
だろうか?これは先進国の中でもトップクラスで、フィンランド、スエーデンに次いで3番目。
フランスも自然豊かなところだが、森林面積でいうと国土の30%に過ぎない。私は個人的に
これをとても誇りに思っていて、外国で「日本のことを紹介してください」と言われると
必ずこれを紹介する。狩猟が盛んなことも影響しているかもしれないが、フランスには
ほどんどクマが生息していない。しかし、日本の私の実家の裏山にはまだクマが住んでいる
のも自慢の一つだ。
しかし、外国人の、または日本人の間でも日本のイメージは「テクノロジー」と直結して
いるのが現実。もちろん、これも素晴らしいことに違いないが、日本の自然の素晴らしさも
知って欲しいなぁ、と思っている。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
サンショウウオ (ポピパパ)
2016-04-23 21:16:04
イモリの写真、なんかサンショウウオみたいですよ。
一度、図鑑で見比べみてね。

ワラビの醤油漬け、おいしそうですね
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Re:サンショウウオ (kanaemonky)
2016-04-23 22:04:55
お腹が赤かったのでイモリと思いますが、どうでしょう?でも、よく似ていますね。
ワラビ採り、リベンジして塩漬け、醤油漬けにしたいと思います
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鹿の角 (kanaemon)
2016-04-24 03:07:24
書き忘れましたが、イノシシは生え変わりのために落ちた鹿の角を食べてしまうそうです。鹿の角を拾うにはイノシシよりも先に見つけなくてはならないのですね。思わぬところに競争相手が居たものです。
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salamander (ポピパパ)
2016-04-24 10:52:43
改めて、イモリとサンショウウオの違いを調べてみたら、やっぱりイモリみたいですね。
写真の生き物の顔と手(前足)を見て、サンショウウオと思ったのでしたが、腹が赤いならイモリでしょう。
イモリは体表がザラザラ、サンショウウオはツヤツヤだそうです。
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