天正18年(1590)に徳川家康は江戸城へ入り、「鎌倉町【かまくらちょう】」の付近は江戸城の築城【ちくじょう】工事の際、資材の荷揚げ場【にあげば】となっていました。多くの材木石材が相模の国【さがみのくに】(現在の神奈川県)から運び込まれ、鎌倉から来た材木商たちが築城に使う建築部材を取り仕切っていました。そのため荷揚場が「鎌倉河岸【かまくらがし】」と呼ばれ、それに隣接する町が「鎌倉町【かまくらちょう】」と名付けられたといわれています。
鎌倉町【かまくらちょう】は400年以上の歴史がある江戸最古の町の一つです。本年は、明暦3年(1657)に「新添江戸之国【しんてんえどのくに】」に「かまくら丁」の名が記載されてから350周年目の年になります。
町内にある御宿稲荷神社【おやどいなりじんじゃ】は、小さいながらも江戸が都市化する以前から祀【まつ】られている数少ない神社の一つです。家康がはじめて江戸に来たときに、一夜を明かした家の庭に祠【ほこら】があり、後に幕府より家康の足跡を記念して社地を寄進【きしん】されたため、世に御宿稲荷神社の大神【だいしん】と祀られるようになりました。本年5月に新築された美しい社殿をご覧下さい。
町会の該当区域は内神田一丁目一番5~9・12・14号、5~8番及び内神田二丁目1~7、内神田三丁目1~4となっています。
当町会の神輿は朱色【しゅいろ】の飾網【かざりあみ】が美しい、2尺5寸の大神輿です。昭和38年に宮本重義【みやもと しげよし】により作られました。担ぎ手の緑色の衣装【いしょう】と神輿の鮮やかな対比をお楽しみ下さい。綺麗な担ぎ方が当町会の自慢です。