知識を活かせるか
歌が歌えても、楽譜が読めない歌手はいる。耳で音を覚え、発声練習や歌唱特訓で上手に歌えるようになる。楽譜起こしの専門家がいるくらいだ。得意とする分野は人により異なり、楽譜無しで作曲できる歌手や楽譜起こしの必要がない作曲家のどれもプロにはなれる。
ただ、声もろくに出ない作曲家が歌手になろうと替え玉に歌わせても、替え玉に殺害されたら誰にも死を覚られない。替え玉が「もらった歌」で歌っていれば良いのだから。
作家はそうもいかず、書く人がいなくなると、作品は発表できない。
モノマネで誰かに書かせても、どこか違うと人気が落ちる。それならばと最初からモノマネ織り交ぜて発表させたらどうかと別人の作品を混ぜ込み、極上ステーキですよ!と産地偽装牛肉で売り出す。
気持ち悪い。ナンチャッテの知識を適当に混ぜ込んだ高級牛肉のふりしたダニ肉で、喜ぶ人々の舌音痴に、驚いている。
よっぽど勉強しない連中が集まっているのだ。書物が嫌いなのだろう。遊び回る方が愉しい人生で、作家として全うする艱難辛苦を嘲笑い、名声と金だけで世の中がひれ伏して来たのだろうコピペ作家は、本物の方を抹消するのだ。
気持ち悪い。