この時期、シジミ漁の朝は早い。ジジが河口堤防を走る頃には、まだ、マンガで川底を?いている漁師さんも居るが、既に、漁を終え、岸近くへ引き上げて来ている船もある。おじいさん漁師が、シジミを洗うガラガラガラと言う音が、秋の早朝の静かな川面を渡って堤防上まで聞こえてくる。その後どうするのかと、自転車を止めて眺めていると、洗い終えたシジミは、籠から金網の上に移され、おばあさん漁師がゴミの選り分けをしていた。呼吸のあった分業作業だった。秋も深まり、これからドンドン冷たくなる。今でもこの装束だ。更に手際良くしないと体中が冷たくなるだろう。
